大分空港からレンタカーで50分。別府八湯のひとつ鉄輪温泉。レトロな石畳に湯けむりのあがる通りから2kmほど離れた高台にある豊山荘。
昭和30年代に掘削、火傷に効くとの評判から、原爆センターが作られ温泉療養地となった鉄輪温泉の神丘の湯。
部屋のテラスからは湯煙と別府湾が見える。
大浴場は本館の並びにある建物。帳場の向かいのドアを出て、外階段を降りたところ。
湯小屋の裏手には貸切露天風呂もある。
大浴場の利用時間は24時間一晩中だけど、道を挟んだ向かいにある別館の宿泊者は夜22時まで、朝は7時から10時まで。
チェックイン時に強く説明される温泉の利用の仕方。出入り口にも書いて念押し。
源泉が熱いので、まずは服を着たまま湯温を確認すべし。
2泊したけど、大浴場で人とかぶったのは一度だけ。日帰り入浴のお客さん1人と。毎回貸切状態だった。
大浴場は男女別の内風呂。広い浴室で、湯船も大きい。天井は高く、湯気抜きがある。
洗い場にはシャワーが3つ。ボディソープはなくて石鹸。
湯桶は名前入り。清潔で整頓されてる。
最初に入った時はどんだけ熱いんだろうと、恐る恐る湯温をみたけど、39度と拍子抜けするぬる湯だった。
縁から溢れ出てるわけではないのだけど、
湯船の周りに排水溝があり、出入りするあたりは析出物でぶつぶつ。
木の縁もほんのり白く温泉成分と対峙してる形相。
湯底は木の板なんだけど、歩くとふがふがする感じで、板の下にも湯がある簀子的な感じ。不確かだけど、湯底からも湯が排湯される仕組みなのかなぁと思った。
湯口は、源泉と水。
どちらも自分で調整していい。源泉は少量ずつ出して、水は止めてと書いてあるけど、暑い季節だからなのか水も常に出てた。
源泉の金具部分は白い析出物が砂鉄のようにまぶれ付いてる。
泉質は含硫黄–ナトリウム–硫酸塩・炭酸水素塩泉で、pH 9.0のアルカリ性。おそらく別府では珍しい。
源泉温度は97.9度。掘削だけど170mで、自噴泉。湯口で88度。近づくと飛び散る飛沫が熱い。湯口のそばにいると、ゆで卵の匂いじゃない方の、どっしりもったりした方の硫黄臭。
とろりととろみのあるお湯。加水しててもこのとろみ。湯面に泡が弾けずにかたまって浮いてるほど。
白い湯の花も湯面にたまって浮いてる。
大浴場の他に貸切露天風呂、貸切家族風呂がそれぞれ2つずつある。フロントにある鍵入れに鍵があれば空いてるので、自由に鍵を持って行くしくみ。
貸切露天風呂「風の湯」は大浴場の裏にあり、本館の利用時間は24時間だけど、別館の宿泊者は夜22時まで、朝は7時から10時までと、大浴場と同じ。
鍵に右か左か書いてある。まずは左側から。
手前に簀子があり脱衣籠が岩の上に置いてある。洗い場まで屋根付き。シャワーもあり、シャンプーなどもある。
5、6人サイズのゆったり広い露天風呂だけど、かなり浅い。座るとおへそよりは上だけど胃の真ん中くらいまでの深さしかない。
湯口は大浴場と同じ88度。隣の水が出てなかったからか、湯船は42.5度と熱かった。
右側もほぼ同じ造り。
昼間にのぞいたら、44度超えだった。どの湯船も、前の入浴者がどれくらい加水するかに左右される。もちろん自分がどうするかにも。
貸切家族風呂「宵の湯」は別館にある。別館宿泊者は一晩中、本館宿泊者は夜22時まで、朝は7時から10時まで。
本館と別館は、昼間は両方の施設を利用出来るけど、夜間は施錠されるので各宿泊棟の施設だけを利用するしくみ。
こちらも左右に分かれてる。まずは右側。
別館の外観からは予想がつかない雰囲気の木造りの湯小屋。
簀子の上に脱衣籠。シャワーがひとつに小さめの2人サイズの湯船。
窓からは源泉が噴き出す様子が見える。
あそこで地獄蒸しが出来るのだけど、時間が微妙で、15時から17時と朝9時から10時。宿泊者にとっては夜ごはん前に朝ごはん後。残念だけど利用出来なかった。2日目のお昼ごはんに使えたら有難いのに。
そして、この時間は窓のすぐそばに地獄蒸しを楽しむ人たちがいるので、暑くても窓を全開にできない。
湯船は縁と底が木。新しくしたばかりみたいな木。
ほんのり濁って見えるほど、とろりとしたお湯。ここは何度か入ったけど、大体38度だった。
源泉や水を足したり、ざぶんと入ると多少は縁から溢れ出るけど、絶えず溢れ出てるようにも見えない。
この排水口が右側の家族風呂にあり、左側の入浴者の排水もここからってのが、どちらを利用する際もちょっと嫌だった。
2本のパイプ湯口。奥のは出てなかったけど、加水用かな。
析出物がすごくて、蛇口が固まってるようにも見えるけど、軽く動く。
隣に人がいると落ち着かないけど、いなかったらゆったりできる。ひとりで入るのにちょうどいい大きさ。
とろぬるの湯感触を味わえる。ぬるぬるの肌触り。pH 9のアルカリ性で、重曹成分も含む美肌の湯。天然の保湿成分メタケイ酸も274mgと多く含まれてるし、硫黄泉はメラニンの生成を防ぐ美白効果もある。
隣の左側とは上も下も抜けて、繋がってる。
ほぼ同じ造りで、湯船も同じ大きさ。
こちらの縁の木は、年季が入ってる。
源泉のみが少量ずつ絞って注がれてる。
右と左のこの湯船、湯底は繋がっているみたいで、隣の利用者の出入りで湯船の水位が変わる。
白い湯の花が舞ってる。
本館の帳場前では飲泉もできる。
本館には露天風呂付きの部屋もある。
広いテラスの端に屋根があり、露天風呂。ただ、夜は電気がないので、寝室の灯りをつけてカーテンを開けて入るとか、懐中電灯を借りていくとか。
かなり大きめで深さもある石の湯船。
着いた時、源泉だけを溜めて冷ましてくれていて、42.5度くらいに。加水なしの源泉そのままを味わえる特別な自分専用湯船。
自由に源泉を足すことができる。
内風呂だったら最高なのにな。
あ、他にも「貸切岩盤浴(内湯付き)」というのが2つ。要予約で、岩盤浴と温泉の内風呂。宿泊者は2名60分2000円と良心的な価格。
ご飯もすごく美味しかったのでまた来たい。
別府鉄輪温泉 神丘温泉 豊山荘
★★★★
含硫黄–ナトリウム–硫酸塩・炭酸水素塩泉
97.9度
pH 9.0
内風呂(男1女1)貸切露天風呂2 貸切家族風呂2 有料貸切岩盤浴内風呂付き2
加水あり 加温循環消毒なし
2023.9 宿泊
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