日本最古の和歌集 万葉集(760年前後)に、唯一温泉の様子が記されている湯河原温泉。
【あしがりの土肥の河内に出づる湯の世にもたよらに子ろが言はなくに】
(意味:こんこんと河原から湧いている湯河原温泉のような湧き出る情熱で、彼女が私の事を思ってくれているかどうかはっきり言ってくれないので、毎日仕事が手につかないよ)‥おいおい。
東京からこだまで45分で熱海、そこから東海道本線でひと駅。すごく近い湯河原。
奥湯河原は2度目。今回は海石榴に。
デッキに露天風呂がある部屋。夜中に眠れなくて、10分弱くらい足湯しながら手を温めた。ぽっかぽかになり過ぎて眠れなくなった。川の流れの音がすごい。
夕食前にとりあえず大浴場へ。複雑で遠い。やっと辿りついた。館内のいたるところにツバキ。
脱衣所は綺麗でタオルも設置、個室まであり、アメニティも充実。コスメはミキモト。
内湯からも露天風呂からも、緑。
草木、庭、山、の緑の中。女湯は露天風呂の方が少しぬるめだったけど、男湯は逆だったそう。ナトリウム塩化物泉なので、保温でぽかぽか。
夏目漱石、島崎藤村といった、明治の文豪が愛した湯河原の湯。無色透明で柔らかく、湯上がり肌はさらっとするする。体表が熱いわけではなくじんわり芯が温まる。
傷病兵の療養に指定されるなど、薬湯として有名な『傷の湯』。カルシウムイオンが豊富で、鎮静効果もある。
加水加温循環消毒あり。消毒臭は気にならない。ただ、まさか部屋の露天風呂も循環消毒とは‥。
湯河原で循環消毒してない宿もあった。高温泉なので加水は仕方なくても、もうちょい細かく調べてこなければ。
12時チェックアウトなので、朝食後も部屋の露天風呂。38度のぬる湯設定で。目に緑、耳に川音、顔には涼しい風が吹いてすごく気持ちいい。いい季節になったな。
奥湯河原温泉 海石榴
★
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
59.7度
pH 8.4
露天風呂付き内湯(男1女1)
加水加温循環消毒あり
2017.9.30 宿泊
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