瀬戸内海のほぼ中央に浮かぶ大崎上島は、橋のない島。瀬戸の景色を眺めながら船でしか渡ることができない。広島の竹原から島まで30分。
竹原港からは山陽商船のフェリーで、島にある垂水港か白水港に着く。この2つの港はすぐ近くで、きのえ温泉からは15〜20分ほど。宿泊者は送迎もしてもらえる。
大崎上島は日本の原風景が残っているような島で、山田洋次監督の『東京家族』のロケ地。ホテルにたくさんの色紙があった。
木江には古い町並みが今も在る。
島の南端の高台にあるきのえ温泉は、もともと国民宿舎として開発された温泉で、以前は国民宿舎きのえだった。
現在は、ホテル清風館という温泉宿。
玄関の先にある中ノ鼻灯台は、明治期の灯台。
ホテル清風館は客室55室、305名収容の結構大きなホテル。
日帰り入浴もしてる。
部屋は海の見える和室。目の前に見えるのは大崎下島。あいにくの雨だけど。
翌朝の部屋からの景色。日の出は見えず。
大浴場は玄関の右奥。
男女入れ替えはなく、夜は24時まで。朝は6時から9時半まで。
日帰り入浴は10時半から21時。宿に着くまで、日帰り入浴って船に乗って行くの⁈って疑問だったけど、まぁそういう人もいるかもだけど、島の人だよね。そりゃそうだ。
広めの脱衣所で、フェイスタオルが備え付け。いいね。
大きな浴室に大きな内湯。ガラス窓の向こうには露天風呂と瀬戸内海が見える。
3面に渡り、ずらりとシャワーがある。広々した洗い場スペース。
大きな内湯にはざっばざっば湯が注ぎ込まれている。湯温は42度くらいで熱め。すぐに汗が出てくる。
塩分が多いのでねっちょりした湯感触かと思いきや、意外にねっとりじっとり。
露天風呂には湯船がふたつ。どちらも屋根が付いているので雨天でも濡れずに入れる。
手前の湯船の方が広め。
湯温は42.5度はあって熱い。もともと22度の冷鉱泉を加温してる。循環濾過して。
内湯と同じく勢いよく投入されるお湯。
苦しょっぱい、かなり濃い味。塩化物イオンが15,200mgも含まれていて、成分の総計が25,680mgもある。塩分濃いお湯どこだろう、花山温泉 薬師の湯(和歌山) – 温泉手帖♨︎で8,810mg。
ナトリウムイオン 5,500mg/kg 以上、かつ塩化物イオン 8,500mg/kg 以上で強塩泉。塩分が苦手なので強塩泉は避けてきたから、最強レベルかも。
さすがに手足の先の温まりがずっと続く。湯上がりの肌はしっとりで、しっかり保湿されてる感じがある。
奥にある海側の湯船は長方形。
さらに熱めの湯温で長湯は無理。
でも、島々が点在する瀬戸の多島美をずっと眺めていたくなる。
来島海峡大橋や石鎚山まで望める。大潮の日は渦潮が見えるそう。
まさに絶壁の上にある露天風呂。
あいにくのお天気で、夕焼けも日の出も見えなかったけど、すんごい綺麗な夕焼けの日があるんだろうなぁ。
この湯船の湯口からも、勢いよく泡を立てて湯が出ていて、最初は体に泡がたくさん付き、しゅわあわな肌触り。
泡をさすると、肌にねっとりじっとり。
泉質は含弱放射能-カルシウム・ナトリウム-塩化物冷鉱泉。カルシウムもたっぷり入ってる。
海風を感じながら時間を過ごす。
島々を結ぶフェリーや小さな漁船など、行き交う船が静かな水面に残す航跡をぼんやり眺めて。
ぬるかったら最高なのにな。
名残惜しくて何度も何度もこの湯船に戻って、海を眺める。
きのえ温泉 ホテル清風館帆楼
★★
含弱放射能-カルシウム・ナトリウム-塩化物冷鉱泉
22.5度
pH 7.0
露天風呂付き男女別大浴場
加水なし 加温循環消毒あり
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