松山空港から40分弱、道後温泉から10分ほど先に進んだ奥道後。

石手川の渓谷に沿って建てられた奥道後 壱湯の守へ。

元は今治の来島どっくグループが開業したホテル奥道後。平成不況などで民事再生法申請、愛知県の海栄館が買収し、2014年に奥道後 壱湯の守としてリニューアルオープンした宿。

全長350mの本館は303室、850名も収容可能な大型ホテル。

本館には2つエレベーターがあり、片方からもう一方へ通り抜け出来ない階もある。貸切露天風呂に行くには、西側のエレベーターで地下1階へ。

ここには自由に利用できる足湯があり、タオルも置いてある。四季の景色を眺めながらの足湯テラス。

貸切露天風呂「湯ノ瀬」は23時まで、45分4,400円の有料。予約時間にフロントで鍵を受け取ってから向かう。

青石、丸太、石、岩、檜風呂の5種類があり、檜ノ湯を。

立派な脱衣所で、あがりの畳敷き休み処まであり、お水も用意されてる。

露天風呂だけど程よく囲ってあり、それほど天気や季節に左右されずに入れそう。

出てすぐのところにシャワールーム。上が開いてはいるけど、ガラス戸で囲われてる。5つのうちこの檜風呂と石風呂の2つはバリアフリー仕様。

ひとりで入るのが申し訳ないほど、大きく立派な湯船。檜なのは縁だけ。

湯面に紅葉した樹々が映ってる。渓谷が目の前に迫るロケーション。

もしこれが大浴場にあっても、“広々した湯船”と形容するくらいのサイズ。

湯尻からざばざばと湯がかけ流され、緑色に色付いた排湯口に硫黄泉感が感じられる。

湯に入ると縁からも溢れ出る。ぬるつるの肌触りで、硫黄の香りがほんのり。泉質は含硫黄-弱放射能-アルカリ性単純温泉。

丸太の切り抜き湯口。湯口のある角は木で囲った仕切りがあり、上下からじわじわと湯が広がるようになってる。

湯口は47度。源泉が38度なので加温した源泉が注がれてる。左奥に水のパイプがあり、蛇口で調整できるようになってたけど、41.5度のちょうどいい湯加減だった。
湯口は触っても指に湯の花が付くわけではないけど、ぬるりとする。湯口周りの湯底はぬるぬる。ほんのりなんだけどしっかり硫黄臭。

めちゃくちゃ気持ちのいい貸切風呂だった。
大露天風呂「翠明の湯」は本館の2階から。東側エレベーターで。

長めの通路を進み、

階段で降りていくと、男女に分かれた入り口がある。

脱衣所には、屋外の露天風呂側に出る出入り口と、内風呂に行くための室内の上がりの階段とがある。
お風呂の写真はHPのもの。
脱衣所の中の階段の上に、内風呂用の脱衣スペースがあるのかな、と浴衣のまま上がってみたけどなかったので、降りてきて脱衣所で裸になり、また階段を上っていく。
内風呂「玉肌の湯」は、大きな湯船の縁からさらさらかけ流されている。湯口からは52度の加温源泉が出ていて、湯船は40.5度ちょいと、適温で心地いい。硫黄の匂いはかすかだけど、塩素臭もない。じっとりした肌触りで、手がきゅうっと吸いつく。pH 9.4のアルカリ性だけど、ぬるぬるではない。
シャワーは14個と多めで、湯船もすごく大きいけど、ずっと空いてた。シャワーが一番硫黄の匂いがした気がするのだけど、源泉のシャワーだったのかな。

露天風呂エリアにもゆるりと囲われた洗い場がある。2箇所もあって、それぞれ10個ずつくらい、仕切りつきのシャワーがあった。
西日本最大級の大露天風呂。敷地面積が千畳なのだそう。男女それぞれ7つの湯船がある。このパノラマビューっぽい露天岩風呂と、右奥に見えてる寝湯、

それともうひとつ絹の湯の3つは、循環で消毒ありと、ちゃんと記載があったのではなから入らず。なんとありがたい掲示。

大浴場は完全なかけ流しじゃないと思ってたから、かけ流し湯船があることに驚いた。毎分400ℓと豊富な湧出量。

こちらが大浴場と同じ名前の「翠明の湯」。加温だけしたかけ流し。夜の湯船は37.5度割れだった。湯船自体はプールっぽさがあるけど、ふわつるの肌触りが気持ちいいぬる湯。秋も終わりそうな時期だったので、さすがに寒かったけど、暖かい時期は最高だろうな。

もう一箇所のかけ流しは「三寿の湯」の3つの湯船。女湯はこんな色使いではなく、落ち着いた湯船だった。こちらは39度の秋でも適温のぬる湯。人の多い時間帯だと、譲り合いで気をもむかも。
本館の1階客室は11月にリニューアルしたばかりの、川沿いの“川床の露天風呂”付き。

シャワーは洗面台挟んだ逆側に。

楕円形の陶器の湯船で、底にマットみたいなのを敷いてある。

加温源泉かけ流し。加水、加温のカランもあるけど、41.5度前後のちょうど適温に調整してある。

湯に入れば縁から溢れるけど、入ってない時は溢れてない。湯底からサイフォン式でかけ流されてるのだそう。

チェックイン直後はふわするの肌触りだったけど、朝はぬるぬるのふわぬるに。湯船の側面もぬるぬる。
肌触りもぬるぬるが気持ちいいし、ほんのり硫黄の匂いも心地よくて、何度も入りたくなる。

白く見える湯の花が少し。手に取ると半透明のゼリー状のやつ。

朝になると湯口にも分厚く湯の花が溜まってた。

奥道後温泉、予想以上に良かった。お湯だけじゃなくて、おもてなしも食事も良かった。
奥道後温泉 壱湯の守
★★★★
含硫黄-弱放射能-アルカリ性単純温泉
38.7度
pH 9.4
400ℓ/分
加温あり 加水循環消毒なし※循環湯船もあり
内風呂(男1 女1)露天風呂(男7 女7)
2025.12 宿泊


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