昭和の雰囲気が残る熱海の旅館 新かどやは、明治25年創業の老舗宿。銀座通りで創業したが、昭和25年の熱海の大火のあと、ここ小嵐町の鳩山一郎の別荘地を譲り受け、営業を再開したそう。
新幹線こだまで45分という好立地。15年ぶりくらいに訪れた熱海は廃れていたのが嘘みたいな賑わいを見せている。熱海駅からタクシーで8分くらい、来宮駅からだと5分の高台に位置する。
来宮駅から熱海梅園への道のあたみ桜はかろうじてまだ咲いてた。
梅園からは歩いて20分弱。
海悠亭という種類の部屋に宿泊。いつもなら旦那さんが入った瞬間に部屋がぐじゃっとなるので、部屋の写真を撮る気が失せるのだけど、今日はひとりでチェックインなので。
浴衣が2枚ずつセットされていて、すごく嬉しくなる。夕食後に絶対に着替えたいから。しかも女性は色浴衣。
月見台という名のベランダに露天風呂が付いている。
有り難いことに温泉カランがあり、湯量調節、出したり止めたり出来るので、好みのぬる湯の源泉かけ流しが出来る最高の設備。
溢れて濡れる部分は檜、裸足で歩く部分は畳。気にしない人は気にしないのかもだけど、私にとってはすごく心地いい造り。
月見台という呼び名がしっくりこずにベランダなんて呼んでいたけど、夜ごはん食べていたら月が上がってきた!まさに月見台だ。
夕食後に喜び勇んで露天風呂へ。お湯を溜めて止めておいたので、いい感じに冷めて絶妙なぬる湯に。
月を眺めながらのひとり露天風呂。いい。月見台最高。
『熱海市街が見渡せる眺めのいい月見台に檜の露天風呂』は正真正銘の正しい記述です。
大浴場は男女別の「平戸の湯」と「天神の湯」。男女入れ替えはなく、翌朝10時まで一晩中入れる。
広々した脱衣所は畳張り。バスタオルが備え付けてあり有り難い。
あ、あと試さなかったけど、興味深いヘアドライヤーがあった。
スイッチ入れると2分間温風が出るらしい。初めて見た。やってみればよかった。
大きな湯船。源泉が60度と熱く、大浴場のお湯は加水し循環濾過しているけど、消毒臭はほとんど分からない。
シャワーは9つ。夜中じゅう入れるし、もうひとつ露天風呂もあるからか、あまり混み合うことはなかった。
ここから湯が出ていって、すぐ隣りに排水口(湯の回収口?)がある。
湯温は夕方41.7度前後、朝は41度くらいで、入りやすい温度。熱すぎず、ゆっくり暖まれるので、何度も入りたくなる。
敷地内に菅原道真を奉る平戸天満宮があり、そこに自家源泉「平戸の湯」がある。
60度で毎分90ℓ。循環させなくてもいけそうだけど、熱いのがネックなのかな、残念。
大浴場には露天風呂もある。
湯温は43度弱。湯口にはカルシウムの析出物がしっかり。
入り口側にかけ流されてた。
ふんわりとしっとりと肌に吸い付くような湯感触。肌がしっとり潤い、引き締め効果もある美肌の湯。昨日入った山代温泉 あらや滔々庵(石川) – 温泉手帖♨︎の泉質に似てる。
分析書比べてみたらやっぱりまあまあ似てる。無色透明だし、特筆すべきような特徴のある湯感触や匂いがあるわけでもないんだけど、心身にじわりといい感じなお湯。
特筆すべきすごくいい湯船が「天空の湯」。4階から階段を上がった屋上にある男女別露天風呂。眺めが最高にいい。
この時期ここでシャンプーとかは無理だけど、一応シャワーもあり、洗い場が完備されている。
しかもなんと源泉かけ流しで、40度割れのぬる湯。早朝は41度弱だった。かけ流しの分、気を使って湯温調節しているみたい。
湯船に浸かりながら伊豆の海を一望出来る絶景が楽しめる。
利用できる時間は夜0時までで、朝が4時半から。6時半の日の出に合わせてやってきた。独泉。こんな素晴らしい景色なのになんで誰も見にこないの⁈
熱すぎないかけ流しの温泉に浸かって、海を眺めながら日の出を待つ至福の時間。
この露天風呂、3年前にドラマで見た。「奪い愛、冬」。その後すぐに「あなたのことはそれほど」でも波瑠が入ってた。その時は白濁してたから、熱海にこんなお湯あるの⁈とその場で調べたけど、入浴剤かぁとスルーした湯船だった。
あ、太陽が昇ってきた。
熱海温泉 熱海の癒 新かどや
★★★
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉
60.6度
pH 7.7
90.5ℓ/分
加水加温循環消毒なし 大浴場は加水循環消毒あり
2020.2.10 宿泊
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