大分県との県境にある福岡県朝倉市の原鶴温泉は、福岡の奥座敷として古くから親しまれている。福岡空港から高速使って50分ほど。
筑後川の河川で鶴が傷を癒していたのを猟師たちが見つけたのが起源。
開湯は明治初期、入湯客に休憩できる客間を提供する形で商売をする「自宅湯」というのが現在の旅館の原形で、その当時からの旅館が4、5軒残っているそう。
今は筑後川沿いに15軒ほどの温泉宿があり、正面に耳納連山、眼下に筑後川の清流を眺望できる。
源泉が34本あり毎分3000ℓもの豊富な湧出量は県内随一。温泉施設はそれぞれが自家源泉を持っている。
六峰舘は明治18年に自宅湯むろやとして創業。昭和8年に現在の屋号の六峰舘に。昭和28年に筑後川大水害で跡形もなく流失したけど再興し、創業130余年の歴史をもつ老舗旅館。
大浴場は1階と4階の2箇所にあり、それぞれ男女入れ替え制。夜は22時までで朝は7時から。
1階の大浴場は竹炭風呂と檜風呂で日替わり。初日は竹炭風呂。ゆったりした脱衣所。フェイスタオルは備え付けてある。
湯船の奥の壁が竹炭。床は畳じゃなくて、マットみたいなのが敷いてある。滑りやすい泉質だからだとは思うけど、衛生的にあまり好みじゃない。
湯船は瓢箪の半分の形。シャワーは6つくらい。そんなに混み合うことはなかった。
一部がジャグジーみたいになっていて、水流で縁から湯が流れ出てる。この辺りの湯温は41度くらい。
ジャグジーとは反対の右側に湯口があり、この辺りは43度くらいある。すぐ横から水を投入してるけど、熱い。
源泉温度が58度の単純硫黄泉で、加水して湯温を調整してる。湯口のそばで湯をすくうとほんのり硫黄の香りがするけど、かなりの熱さ。
地下150mくらいで湧いてるみたいで、湯が冷める間もなく湯船に注がれてるのかな。新鮮だけど熱くて残念。湯量は毎分200ℓと豊富でかけ流し。
屋外に休み処がある。
単純硫黄泉だけど、加水のせいかあまり硫黄感がない。大浴場は加水、消毒あり。
硫黄泉はメラニンの生成を抑制する効果があり、アルカリ泉は肌の古い角質を溶かすので、ダブル美肌の湯と原鶴温泉では謳ってる。
隣にある入れ替え後のもう1つの檜風呂。こちらの大浴場の方が広々。
シャワーの数も多い。朝食後はがらがら。
湯船は3つあり、右手前のがぬるめ、奥が熱め、
出入り口の左手にハーブ風呂。入らなかったけど。
ぬるめの湯船はジャグジータイプで、湯温は41.5度ちょい。ぬるめと言うほどぬるくない。加水したお湯が出てるのかな。硫黄の香りもほとんどない。
熱めの湯船との境は湯の行き来もあり、湯温は同じくらい。
1番奥に湯口があり、熱い源泉が注がれてる。そばまでくると硫黄の香りがほんのり。
42.5度ちょいで熱いけど、ぬるぬる感もあり純粋な温泉って感じで安心するので、ここを上がり湯に。
すぐ横から水が投入されてる。
4階にあるのは男女入れ替え制の露天風呂。
まずは展望庭園露天風呂から。引き戸を開けて入ると長い通路。
突き当たりに脱衣所があるのだけど、右側に露天風呂があるので、裸の人と植木越しにすれ違う感じ。
脱衣籠が少なめで、スペースを開けて使ってと注意書きがある。
脱衣所から出て庭園を抜けて露天風呂へ。右側がさっき通ってきた通路。
洗い場とシャンプーもある。
奥側だけ屋根付き。広々した岩の湯船。
この露天風呂が1番硫黄の匂いがした。
湯口の真下は43度近くあって熱いけど、水が投入されてる側の端の方だと41.5度ちょいくらい。
湯船に松の木がかかっていて、南紀勝浦温泉 ホテル中の島(和歌山) – 温泉手帖♨︎を思い出した。あれはブルーのザ硫黄泉だったな。露天風呂越しに海だったけど、ここは筑後川。
今回は梅雨空だったけど、朝日や星空も綺麗そう。
翌朝、もうひとつの露天風呂。こちらは檜露天風呂という名前。湯船の縁が檜。
柵の向こうが筑後川。朝の涼やかな風が心地いい。
湯温は41度くらい。他の大浴場よりマシな湯温。強くはないけどぬるぬる感はある。白い細かい湯の花が舞ってる。
硫黄の香りは、言われなければ分からないほどほんの少し。
どの湯船も熱いから長湯出来ない。でも汗だくになる。
久住という檜の内風呂付きの部屋。
この湯船が1番筑後川が近くに見えるかも。周りの床がかなり滑る。大浴場のマットも仕方ないかと思えるほど。
洗い場は畳敷き。
客室の温泉は、消毒のない源泉かけ流し。
蛇口が付いていて自分で調節できる。理想は温泉100%溜めて、冷まして入るのだけど、58度の源泉はなかなか冷めない。
到着してすぐに入りたかったから、水で埋めてしまってたし、旦那さんが何度も入ってたから、結局入らずじまい。
ぬるぬるだったよと言ってた。名残惜しい。
原鶴温泉 ほどあいの宿 六峰舘
★★
単純硫黄泉
58.0度
pH 8.7
200ℓ/分
内風呂2 露天風呂2 男女入れ替え制
加水消毒あり 加温循環なし
2020.7.25 宿泊
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