1350年の歴史を持つ山陰屈指の温泉郷 有福温泉は、石見空港から高速使って1時間ちょっとの江津市にある。
清閑な山間に昔ながらの温泉街の町並みが残ってる、タイムスリップしたみたいな風景。
細い石段の坂道が続く風情が、群馬の伊香保温泉と似ていることから「山陰の伊香保」と呼ばれている。
レトロな街並みの中に「御前湯」「さつき湯」「やよい湯」という3つの外湯がある。
それぞれの共同浴場は別々の源泉を持ち、趣も異なる。
木造平屋のさつき湯を左手に、坂道を上っていくと見えてくるのが1番有名な御前湯。
昭和4年に建てられたレトロな西洋建築で、大正浪漫を感じる歴史のある建物。
岩肌から湧き出る自然湧出の温泉。源泉温度45.7度の源泉かけ流しで、湯船も熱いらしいので入りたくない。
御前湯の脇の坂道沿いに流れているのはおそらく温泉。
3つのうち1番ぬるめで観光客も少ないやよい湯。
温泉街の中でも奥の少し隠れた場所にあり、地元の方が利用している共同浴場。
右側が女湯、左側が男湯で、入口を入るとすぐに番台がある。
管理人はいなくて、料金箱に利用料400円を入れて入る。コロナ対策なのか、入浴者名簿が置いてあったので名前や居住地を書いてお金と一緒に箱に入れた。
浴室は半地下にあり、靴を下駄箱に入れて階段を下りる。
一番下にコインロッカーがあり、ちょうど湯からあがったおばあちゃん達が階下にいたので、踊り場で服を脱いでいると「下で脱ぎな」と入れ替わってくれた。
貴重品がなければ鍵しなくても大丈夫と教えてもらい、脱いだ服を入れていざ浴室へ。
素朴で小さな浴室。でも、ボディーソープとリンスインシャンプーが備え付いてる。
一緒になった92歳のおばあちゃん。毎日来てるそうだけど、毎日どっちがどっちか分からないって言ってた。
言いながらタオルにシャンプーをかけそうだったので、逆だよと教えてあげた。
それにしても、毎日来る地元の方のために、シャンプーとか置いてあるってすごいな。
湯船は4人が限界くらいの大きさ。先客の母娘と3人で湯船に入ってる時間があったけど、3人は大丈夫。
シャワーはなく、カランが2つのみ。カランの湯も源泉なんだと思う。とろりとしてる気がした。
湯小屋の目の前の岩肌から湧いているらしい自然湧出の温泉。源泉100%かけ流し。今は消毒はしてるみたい。
でも消毒臭はほとんど気にならないほどで、わずかに硫化水素臭を感じる。
源泉温度は記載がないのだけど、湯口の湯温は42.8度だった。湯船は41度弱。ぬるいといっても、こんなに熱いのかとちょっとショック。
でも、一緒に入ったおばちゃんは、ぬるいからここが1番いい、冬はぬる過ぎてついつい長湯するって言ってた。
うん、寒い時期は良さそう。
泡付きもあり、ふわぬるのぬるぬる。白いふわりとしたのや、線状の湯の花が少し。
でもやっぱり熱いので、縁に腰かける。
一部だけ茶色くなってる部分、ここから湯が溢れてかけ流されてる。
横から見ると左側だけ微妙に縁が低い。
このタイル、なんてお洒落なんだろう。すごい凝ってる。
湯船から溢れたお湯は周りの溝を通り、排湯されてく。
それほど長く浸かっていたわけじゃないのに汗がすごい。しばらく、だらだらと汗が出た。
有福温泉 旅館ぬしや(島根) – 温泉手帖♨︎の夕食後、車で入りに来て良かった。ここに入るかどうかで、有福温泉の印象が全然変わる。やっぱりかけ流しがいい。
有福温泉 やよい湯
★★★
アルカリ性単純温泉
42.5度
内風呂(男1女1)
加水加温循環なし 消毒あり
2020.8.29 日帰り入浴
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