徳島空港から車で北へ30分。緑豊かな自然に囲まれ、眼下に大鳴門橋や鳴門海峡、瀬戸内の海を望むホテル リッジ。瀬戸内海国立公園内、7万坪という広大な敷地の高台に佇む、客室数わずか10室のホテル。
駐車場から見ると、右手がフロント、右奥の少し背の高い三角屋根がspa棟、正面の左端まで続く平屋の建物が宿泊棟なのだけど、分かりづらいか‥。
ほんのちょっと坂を登って、右手の黒い建物がspa棟。
宿泊棟は屋根のある長い直線の通路の右側に海に面して建ってる。spa棟まで出かけるのちょっと面倒なんだけど、この通路にふわりと潮風が吹き抜けていくのが心地いい。
南海電鉄のホテルを大塚製薬が再生オープンさせたのが2006年。2019年にリニューアルし現在の姿に。
客室からも海を一望できる。
部屋にはお洒落な浴室があるけど、残念なことに温泉じゃない。
大浴場(spa)は宿泊者専用で、利用時間は15時から23時まで。翌朝は7時から11時。この素敵なホテルに来る人たちが、温泉目的でないことは明確。
エレベーターで2階に上がったら、靴を脱ぎ、自分の部屋番の下駄箱に入れる。使い捨てスリッパも用意されてる。
廊下の床も脱衣所も見るからにぴかぴかで、つま先歩きの必要などないので、スリッパも使う必要なかった。
男湯と女湯の奥に海の見える休憩所。お水やポカリはフリー。
大浴場は翌朝に男女入れ替え。
清潔で綺麗な脱衣所には、鍵付きの縦型のロッカー。滞在中、このspa棟で誰にも会わなかった。しまいには、ロッカー使わず、真ん中の椅子に荷物置いて入るほど。誰も来る気配がないんだもの。
バスタオルも歯磨きも化粧水などのアメニティも全て揃ってる。
片方の大浴場はこじんまりしてると書いてあった気がする。おそらく、こっちが広々の方だろうな。
浴室のドアを開けると、独特の温泉の匂いがする。古い銭湯のような、土のような匂い。
内風呂と露天風呂があり、同じような形の湯船が1つずつ。
洗い場はシャワーが3つ。シャンプーはミキモト。
結構大きな御影石の湯船。ずっと独泉だったけど、4、5人入っても大丈夫な大きさ。
地下1,500mから湧き出す自家源泉は単純温泉で、pH 6.5の中性。湯船の温度は40度。熱すぎなくて助かるけど、もっとぬるくてもいいのに。源泉温度が26度なので加温してる。
この湯口から出てるのは、34度ちょい。ゆるい加温なのかな。分析時より源泉温度が上昇して、真夏の気温も相まって源泉そのまま、なわけはないか。
湯口や排湯口がオレンジ色に染まってる。鉄(Ⅱ)イオンが7mgと結構含まれてる。濾過してるのか、匂いはそれほどしない。
溢れ出るお湯が排水溝に吸い込まれていく音が、ごごごぉっと絶えず響いてる。
湯底や隅の方にも、オレンジ色の塊の湯の花がふわふわ漂ってる。
ざばざばとかけ流されているし、ネット等の情報でも源泉かけ流し表示だけど、循環とかけ流しの併用。
湯底には循環の湯口がいくつかあり、真ん中の穴からは44度ちょっとに加温された熱い湯が出てる。
少しぬめりのある湯感触で、じっとり系のしっとりした肌触り。
露天風呂にはリゾートっぽいソファーが並んでいて、大鳴門橋や淡路島も見える。
虫が怖いし、バスタオル持って入ってないしで、ソファーに近づかないけど、女子旅とかにはいいかも。海を眺めてしゃべったり、温泉入ったりと。
露天風呂の方がさらにひと回り大きい。
浅めだけど、広々湯船。
内風呂と同じで、湯口から注がれてるのは、34度ちょいのゆるい加温源泉。塩素の匂いもしないので、循環させたお湯じゃないと信じて、これで顔を洗う。ぬるくて気持ちいいから。
ざばざばかけ流しもされていて、析出物もしっかり付いてる。
湯温は41度弱とちょっと熱め。44.5度くらいの熱い加温湯が湯底から投入されてる。
露天風呂の湯の花はふわふわ漂うというより、粒みたいな小さな塊がぽろっと落ちてる感じ。
手にのせるとこんなので、
触るとすぐに崩れる。加温循環濾過してるのに、結構湯の花がある。
と、露天風呂に長居してると、半身浴でも汗だくになる。真夏の41度はやばい熱さ。
そそくさと内風呂に戻る。湯口から出るぬる湯が気持ちいいので、それでひたすら顔を洗う。
翌朝は男女入れ替え。小さい方の大浴場だと思って暖簾をくぐったので、脱衣所の広さにちょっと驚いた。昨日より広い。
浴室はやっぱりこじんまり。でも、誰にも会わないし、これで充分。洗い場はシャワーが2つ。
湯船も小さめだけど、思いがけず露天風呂もある。
昨日の浴室と同じで、湯温は40度ちょっとあるけど、勢いよく湯口から注がれている34度割れのお湯が気持ちいい。
湯船の中の湯口からは44度くらいの熱い加温湯が出たり、出てなかったり。
出てる時は、湯船全体が40.5度くらいまで上がってきて熱い。
単純温泉といえど、溶存物質が700mg以上あるし、鉄分や重曹成分も含まれてるなかなかな源泉。加温だけしてかけ流せば、茶褐色の特徴ある温泉なのかもと残念。
瀬戸内法排水基準に基づく排水量の軽減のために循環濾過してるって記載があったけど、しっかりかけ流しもしてるのにな。
露天風呂には竹の目隠しがある。
覗けば、敷地内の宿泊棟が眼下に見え、その向こうには緑と海。
湯船は少し小さめ。全部で4つある湯船は全て同じ仕組み。露天風呂は内風呂に比べるとちょっとだけ熱めの設定。
湯の花は、昨日よりたくさん漂っていて、
縁がしっかりオレンジ色に染まってる。
温泉をうりにしてるわけじゃないから、これで充分なのだろうけど、せっかくの自家源泉。湯口からは源泉そのまま投入するとか、湯船の温度を熱く加温し過ぎず40度割れのぬる湯にするとか、温泉付きの部屋を作るとか‥、してくれるわけないけど、してほしい。
ごはんがすごく美味しかったし、働いてる人たちもとても感じ良かったからまた行きたいので。
鳴門島田島温泉 ホテル リッジ
★★
単純温泉
26.3度
pH 6.5
男女入れ替え制の露天風呂付き大浴場
加水なし 加温循環消毒あり
男女入れ替え制の露天風呂付き大浴場
加水なし 加温循環消毒あり
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