霧島山の懐から湧き出る霧島温泉郷。大小9つの温泉地が標高600mから850mの間に位置してる。新湯・林田・硫黄谷・丸尾・栗川・湯之谷(湯之谷温泉 湯之谷山荘(鹿児島)-温泉手帖♨︎)・殿湯・関平・野々湯の9つで、様々な泉質がある。
鹿児島空港から30分ちょっと北上した丸尾温泉。JR霧島神宮駅からも30分弱。
霧島連峰の南中腹、霧島温泉郷の中心に位置する丸尾温泉。開湯は文政2年(1819年)。当初は自然湧出の温泉を利用した小さな湯治場だったけど、大正6年に丸尾温泉旅館(今の丸尾温泉 旅行人山荘(鹿児島)-温泉手帖♨︎)が営業を開始し観光拠点として発展。現在は10数軒の温泉施設がある。
この日、鹿児島空港から当日空いてる宿を探して訪れたのは、霧島錦江湾国立公園に建つ総部屋数165室の霧島国際ホテル。
1971年に開業、50年の歴史ある湯けむりとにごり湯の宿が2021年に閉館。その後、マイステイズ・ホテル・グループが再生に向けて運営を開始。
敷地内に自家源泉を保有していて、部屋からも、もくもくの湯けむりが目の前に見える。高台に位置してるので、錦江湾や桜島も一望できる。
翌朝は部屋から雲海と桜島の絶景。
このホテルに今日泊まろうと決めたのは、この部屋が空いてたからで、てっきり露天風呂付きの部屋だと思ったのに、いや、露天風呂はほんとに付いてるのだけど、温泉じゃなかった。部屋に入ってから、がびーん。ショック過ぎた。
大浴場は本館2階。まず自分の部屋からエレベーターまでがかなり長い。
てくてくとぼとぼ歩いてエレベーターで2階へ。
大浴場の利用時間は夜24時まで、朝は男女入れ替えがあり、5時から9時まで。
チェックインの日は奥が女湯。下図の右側。大きな浴場「大浪」に寝湯やサウナ、蒸湯など10種類以上のお風呂がある。
さすがに混んでた。画像はHPなどから。
浴室に入ると左右に洗い場があり、合わせて15個のシャワー。右奥にはサウナがあったような。
正面に大きな円形の内風呂。透明感のあるお湯の底に白い湯の花がたくさん。真ん中の柱から47度くらいの源泉が注がれていて、湯船は41度割れ。左奥には寝湯もあった。
右手にはあつ湯。ライオンの口が湯口。同じような透明な湯に白い湯の花がたくさん。湯温は42度弱だった。
右奥に泥パック「霧香」。入り口にはシャワーが2つ。壺の中に泥が入っていて、ベンチに座り乾くのを待つ。
“地下200mから噴き上げる噴泥を温泉で練った泥パック”とあるけど、“超微粒子の粘土に温泉水を混ぜ合わせた美肌、美白効果が期待できるオリジナルの泥パック”とも書いてあった。なんだか、自然のものではないような。2種あるとは知らず、1回しかやらなかった。左側の浴室のが竹炭パウダー入り。
利用した時は、本物の温泉の泥だと思ってた。めちゃくちゃ滑らかな美容液の中に、たまに細かなお砂糖がじゃりっとするような泥。
大きな内風呂の向こうに出入り口があり、外へ出て階段を登った先が露天風呂「霧乃湯」 。ログハウスっぽい屋根があり、湯船が2つと天然の蒸し湯がある。
蒸し湯は足元の床の下を55度の源泉が流れている自然のサウナ。室内は40度くらい。
2つの露天風呂は、大きな湯船は白濁、小さな岩に囲まれた湯船は透明で、源泉が異なる。
大きな湯船は場所や時間、多分人の出入りとかによって湯温に差があり、40.5度くらいから41.5度と幅があった。
湯口のあたりは43度超えで、近づけなかったけど、直接湯の中に温泉蒸気がぼこぼこと出ていて、催し物の太鼓が聞こえてきてるのかと思うような音がしてた。
ざらりと粒子を感じるような肌触りで、きゅっときしむ感じもある。アンモニア臭を感じるような強めの硫黄臭。
透明な小さな湯船は39.5度とぬる湯だけど、湯が流れ出てる岩場は熱くて57度。白濁湯と比べるとふんわり感があり、硫黄臭はあまりない。遊離硫化水素は6.9mg。
分析書がこの屋外に掲示されてたもの以外見つからず、うろ覚えなんだけど、源泉温度が64.5度、pH 6.4の単純硫黄温泉だったかと。湿布みたいな大きな湯の花や消しかすみたいな白い湯の花が大量に漂ってた。遊離二酸化炭素が281mg含まれてたので、ふんわり感があったのかも。
翌朝は男女入れ替え。昨日とうってかわって空いていて独泉の時間も。
入ってすぐ右手に泥パックコーナー。もうみんな朝風呂入り終わったのねと思うような泥の様子。こちらは竹炭パウダー入り。
シャワーは2列で16個。左手には岩盤サウナもあったけど、朝は利用できない。
水風呂の隣の円形の湯船があつ湯。その奥に寝湯と蒸し湯。
あつ湯は42度超えで、
大量の白い湯の花が舞ってた。湯口がライオンで、45度超えの湯が勢いよく吐き出されてた。
メインの内風呂はすごく大きい。
真ん中に岩で囲まれた湯口。
これって錦江湾に浮かぶ桜島なのかな。
この中は50度近くあり、ここから熱い源泉が湯船へ。
真っ白な湯の花こびりついてる。湯船は40度ちょっと。内風呂は透明だから、昨日の女湯の岩風呂と同じ源泉なのかな。いや、よく分からない。
今年の7月にリニューアルしたばかりの露天風呂は、灯篭やししおどしなど日本庭園風。
内風呂と異なり白濁して見える。さらさらと外へかけ流されてる。
湯の中にぼこぼこと温泉蒸気が注がれてる。
この源泉が丸尾35号、36号、101号なのか。源泉温度66度、pH 5.3の弱酸性の単純硫黄温泉。
源泉温度が高いので加水し、かけ流し。塩素消毒はあり。湯温は41度ほど。
こちらにも湯口があり、
湯の花がべったり。シルクみたいな繊維のような、集まれば湯葉や湿布みたいなやつ。
触らずにはいられないやつ。
2種の源泉の混合なのかな。真っ白ってわけではなく、半透明くらいのお湯に白い湯の花が大量に舞ってる。
加水してようが、循環なしのかけ流しはやっぱり気持ちいい。
今さらだけど、硫黄泉は皮膚病や傷に効き、古い角質層に含まれるメラニンを落とす美白の湯でもある。特に乳白色の硫化水素型は、高血圧、動脈硬化症を改善するので、メタボにもいい。
大きな宿の塩素消毒は仕方ないけど、効能を求めるならやっぱり‥。
丸尾温泉 霧島国際ホテル
★★★
[丸尾35号、36号、101号]
単純硫黄温泉
66.0度
pH 5.3
[透明な自家源泉?]
単純硫黄温泉
64.5度
pH 6.4
露天風呂付き大浴場2 貸切風呂?
加温循環なし 加水消毒あり
2024.11 宿泊
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