古牧温泉 青森屋(青森)

星のやの人に、青森屋の温泉はいいよと聞いて以来、ぼんやりといつかはと思ってた宿。

三沢空港からなんと15分の好アクセス。でも今回、視界不良で欠航になり急遽新幹線に。宿と八戸駅は30分弱の距離。八戸と東京間は、はやぶさで2時間45分。青森や秋田って場所によってはめちゃくちゃ遠いけど、ここはとても行きやすいところ。

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青森屋の元は、渋沢栄一の孫の秘書がつくった4つの古牧グランドホテルで、旅行新聞社の“行ってみたい観光地”で、10年連続1位だった当時日本一の観光旅館。

22万坪の広大な渋沢公園内に、小川原湖民族博物館、ボーリング場やプールなどがある県下最大のレジャー施設だったけど、2004年に経営破綻。それを星野リゾートが買い取った。

古牧第1~第4グランドホテル以外の古牧グループの関連宿泊施設は「奥入瀬渓流グランドホテル」「奥入瀬渓流第二グランドホテル」「奥入瀬渓流温泉ホテル」「現代湯治のやどおいらせ」「奥入瀬渓流温泉青山荘」「谷地温泉」「十和田湖グランドホテル」「奥入瀬渓流観光センター」など。谷地温泉 湯治の宿 谷地温泉(青森) – 温泉手帖♨︎までって知らなかった。驚き。

というわけで、超巨大ホテル。客室数は231室。こんなの初めてと思ったけど、リゾナーレトマムが200室、トマム ザ・タワーが535室だった。大浴場の洗い場待ちに全裸で並ぶ光景を思い出して、嫌な気持ちになった。

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大浴場は本館の一番下の階にある。フロント階の下。

幸い本館泊だったので、エレベーターを降りれば大浴場(とはいえ、端っこの部屋だったので、逆の端にあるエレベーターまでは遠い)だけど、西館の表示もあるのでかなり遠い部屋もありそう。

そうだ、トマムは大浴場にバスで行くんだった‥。

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利用時間は夜の12時までで、朝は5時から。初日はいつ行ってもかなり混んでたけど、翌朝は比較的空いていて、4〜5人くらいの時もあり。時間が遅くなるにつれて、ひとりの時間もでてきた。

チェックアウトが12時という、大型ホテルではまずない時間設定のおかげで、チェックイン時のような大混雑も避けられるし、朝食後もゆっくり温泉に入れる。これは素晴らしい。

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脱衣所は全部鍵付きロッカー。密対策で間引いてあった気がする。

夕方の混んでる時間帯は20人近くがわちゃわちゃしてたけど、QRコードで混雑状況を知れるので、時間に余裕があるならタイミングを見計らって入ることもできる。

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大浴場はさすがに大きい。洗い場スペースも広く、シャワーは右手の壁際に3つ、中央に16個、その周りの壁にも12、3個くらいだったか、結構な数ある。

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天井が高く開放的で、壁にも天井にも、もちろん湯船にも青森ひばを使用している。木の肌触りと清々しいひばの香りでリラックス効果がある。内湯は「ひば湯」という呼び名。

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湯船は2つに分かれていて、奥がぬる湯で脱衣所側にあるのがあつ湯。ぬる湯の湯船の方が大きい。

源泉温度が43.4度なので、どちらもとりあえず加温してるけど、かけ流し。

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両者の湯の行き来はないように見えた。

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あつ湯はこの湯口から注がれてる。湯が縁から溢れ出てなかったので、湯の中の段差の側面にあった排湯口みたいなところから出てるのかな。

湯口は46度の加温した源泉。湯船の温度は41.5度前後。翌朝はもう少し熱めだった。

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ぬる湯の方は外に湯口はなく、洗い場側の側面から湯が出てた。あつ湯の湯口と同じく46度の加温源泉。湯船は40度。ぬる湯といえど、真夏に入ってると汗が止まらない。

無色透明なお湯に白い湯の花が少し舞ってる。糸状のものと小さめのふわりとしたもの。

さすがに多くの人が利用してるから、髪の毛とかも気になるほど。逆に塩素消毒臭がしてほっとする。

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ぬる湯の湯船は、端っこの縁の隙間からどんどん外へかけ流されている。

ぬるつるの湯感触はpH 9.1のアルカリ性単純温泉。ほんの少しとろみがある。成分は濃くないけど、メタケイ酸が181mg含まれている。保湿力のある美肌の湯。

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昭和46年(1971年)に、温泉観光開発を目的とした掘削により、地下約1kmから湧出した古牧温泉。毎分約120ℓの湧出量。

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内風呂からも見える池に浮かぶ露天風呂が「浮湯」。

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通路も湯船になっていて、池の上へ歩いて進む。

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右側の3分の1くらいは、段差があり浅湯になってる。

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この黒豆みたいなところに湯口があり、あつ湯と同じ46度の加温湯が出てる。湯温はぬるめなのかなと思ってたけど、41.5度前後。

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真夏の自然豊かな露天風呂といえば、虻。久しぶりに噛まれた。虻の存在を確認し、退散しようと出入り口に向かって歩いてる時に、お尻の下をやられた。

内風呂から見てると、タオル振り回してる人や、逃げ帰って来る人がいる。恐るべし。

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こちらもかけ流しで、縁から外へ溢れ出るようになってる。池に流れ込むわけではなく、湯船を囲うように受け皿的な作りになってた。

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泊まったのは『あずまし半露天付』という部屋。HPにも旅行サイトにも、この半露天のお風呂が温泉だとは書いてない。

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大浴場が遠いだろうと予想し、また夜24時までしか入れないのでこの部屋に。せっかくなら温泉にして、値段も高く設定すればいいのに、と思いながら予約。

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全てが木造りの浴室に、青森ひばの湯船。こんなちゃんとした装備で、温泉じゃないってことある⁈

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湯口の温度を測ってみると46度。なんと大浴場の湯口と同じ。これ温泉なんじゃ⁈とフロントに電話したら、そうだって。

この時の湯船の温度は44度。加温源泉がざばざばと注がれ、この排湯口からかけ流されてる。

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2つある蛇口は水と加温源泉。すぐに蛇口を締めて、熱い湯を止める。4時間後に測るとやっと適温の40度に。

大浴場の内風呂と同じような白い細かな糸状の湯の花なのか、木の繊維なのかが、舞ってる。結局、大浴場のぬる湯も加温かけ流しなら、この湯船が最高の湯船。加水せずに、好きな湯温に調整できる。夜中じゅう入れるし。

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大浴場のそばには、青森らしい林檎の木に、りんごジュースが出る蛇口がある。

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時間が限られてるけど、りんごジュースがただで飲めるの嬉しい。いや、まぁ、これも代金に含まれてるのだけど。分かってますけど。

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敷地内には古牧温泉の古牧温泉 元湯(青森) – 温泉手帖♨︎もある。歩いて行くにはちょっと遠いので送迎バスで。

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昭和レトロな公衆浴場。

 

古牧温泉 青森屋
★★
アルカリ性単純温泉
43.4度
pH 9.1
120ℓ/分
内風呂(男2 女2)露天風呂(男1 女1)
加水循環なし 加温消毒あり
2021.8.7 宿泊

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