草津温泉 ての字屋(群馬)

新幹線で1時間15分くらいの軽井沢駅。そこからバスで1時間ちょっと北上すると草津町。帰りは大雪で1時間ほど遅延したけど。

草津温泉の湧出量は毎分32,300ℓで自然湧出では日本一。主な源泉が6つあり、その中のひとつ湯畑源泉は毎分4,040ℓを誇る。

湯畑近くの歴史ある老舗宿。木造三階建のせがい出し梁の建物は、江戸末期創業のての字屋。

草津温泉の開湯は源頼朝公の上州三原ノ庄鷹狩りの折とする説があり、その案内役を務めたのがての字屋なのだとか。

自家源泉の宝泉の湯を持ち、草津唯一の天然岩風呂がある。

大浴場は2つ。1階の「岩風呂」と2階の「玉ゆら」。

16時半まで岩風呂が女湯。その後男女入れ替えで21時まで男湯。その後朝の8時半までが女湯で、その後は10時まで男湯。連泊の際はまた16時半まで女湯となる。って表を見ないと分からない。

普通の男女入れ替えだと、1回入れ替えるだけだけど、2回それぞれの大浴場に入れるようにしてあるってことか。

1階の岩風呂は玄関の真ん前。宿泊者が靴を脱いであがる、まさにそこに出入り口がある。

バスタオルは備え付け。お水があるのも有り難い。強い源泉なので、お水必要。

脱衣所のドアを開けたら目の前が岩。どーんと立派な湯船があって、奥に岩の壁。

長方形の湯船に、いくつもの湯口から源泉が注ぎ込まれてる。

目の前の岩盤は、200万年前の噴火による火山灰と溶岩の堆積によってできた凝灰角礫岩。ってなんかブラタモリっぽいと思ったら、実際取り上げられてる。

1200年以上前より、岩盤の亀裂から自然湧出してる源泉が、自家源泉の宝泉の湯。

湯底もくっきり見えるほど無色透明で、青白く見える白い湯の花がたくさん溜まってる。

湯船は樹齢500年の古代檜。最高級の檜を7本も使った贅沢なものだそう。結構な深さがあり、手前の足場よりも深いので、用心しながら縁を持って‥ずるりとした触感に、跨ぐのをやめてハッと手を見ると、これ。湯の花べったり。

もう、きゃーっとなって、脱衣所に走り写真に収めた。

湯に入ると、縁に付いてる湯の花や、底に溜まってた湯の花が舞い上がる。

細かい粉や糸状のもの、湯葉みたいな大きなものまで。粉っぽい硫黄の匂いが強く、意外なほどふんわりした肌触り。pH 2.0の強い酸性で、泉質は酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉。

岩肌を見ていると、ほんとに唯一無二。王者の湯というのも納得できる。

岩にささってる木樋は5つ。左端の穴からはほとんど出てなくて、実質4つの木樋が岩の穴から湯を運んでる。

2つは岩の穴から直接湯船へ。

あとの2つは一旦、横に走ってる木樋に流れ込み、

それから湯船へ。

この2つの湯口は少し熱めで、46度と46度超え。熱めの源泉はもう一段木樋を通ってから湯船へ注ぐようにしてあるのかな。どちらも白い湯の花が溜まってる。

直接湯船に注がれてるこの2つを見ると、

溜まってる湯の花や、岩の周りの析出物から、違う源泉な感じがする。

右側は緑色の岩で、酸性の明礬泉といった感じ。湯口にも白い湯の花は溜まってない。緑の岩の穴で45度ちょい。これだけは違う源泉で、湯畑源泉なのかも。

左側は少し緑ではあるけど、白い湯の花がしっかりとこびり付いてる。

岩は木樋には湯葉みたいないかにも硫黄泉の湯の花ががっつり。湯温はほぼ同じで45度ちょい。宝泉の湯の源泉温度は45度。

岩肌以外に普通の湯口もあり、べったりと白い湯の花が付いてる。湯口の奥には2つのパイプが見え、透明な方は44度、白い湯の花が溜まってる方は45.3度と、やはり2本の違う源泉が注がれてるような。

湯船は43.5度弱くらいで、熱い。まさに硫黄泉、という感じで名残惜しいのだけど、熱過ぎて長湯できない。そもそも酸性の強めの源泉なので、長湯は良くないのだろうけど。長湯しなくても、硫化水素型の硫黄泉の上、遊離二酸化炭素も含むので、血管拡張効果で血行が良くなる暖まりの湯。

浴室いっぱいに湯船があるけど、出入り口の両側にシャワーが1つずつあり、普通に洗髪などもできるようになってる。

もう一方の玉ゆらは、露天風呂付きの大浴場。

2階の通路の先の階段を少し上がったところ。

バスタオルもお水も備え付け。

縦に長い浴場で、内風呂のガラス戸の向こうには露天風呂が見えてる。

シャワーは4つ。透明な緑がかって見えるお湯。こちらは湯畑源泉を利用してる。

長方形の細長い湯船は、縁だけが木造り。手前側に低めの段差がある。脱衣所側が湯尻で、さらさらとかけ流されてる。

湯口で47.5度超えで湯船が43度。熱いけど入ってしまえば何とかなる、それほど熱く感じなかった。ふわふわの肌触りだけど、出ると肌がちりちりする。

湯口には1階の岩風呂のような白い湯の花は溜まってなくて、うっすら緑色に染まってる。周りには白に黄色の析出物が瘡蓋みたいにまぶれついてる。

日本三名泉の一つ草津温泉は、細かな自家源泉などを除くと主な源泉が6つ。そのうちの1つが湯畑源泉。

宝泉の湯源泉と湯畑源泉は泉質名は同じ。細かく成分を比べてみても、あまり大差はない。なのにこの湯の違い。

レジオネラ菌を含めた細菌類を数分で死滅させる強力な殺菌力を持つ源泉で、新型コロナウイルスに対しても、湯畑源泉は1分間で99.12%の不活化率を示してる。

露天風呂は小さめの正方形の湯船。

湯底の石が緑色に。酸性でアルミニウムを含む源泉が、緑色だったような。目にも効くけど、酸性強すぎて危険。

深緑と薄いグレーの間みたいなふわふわの繊維状の湯の花。

硫黄の匂いはほとんどしないのだけど、湯上がりの自分からはなんか匂う気がする。

ビタミンCの粉みたいな味で、舌がびりびりする酸っぱさ。湯口からは内風呂と同じくらいの源泉が注がれ、湯船が小さいからか43.5度もあり、かなり熱め。

とても大きく見える宿だけど、全12室しかなく、館内でもお風呂でもほとんど人と会わずにすむ。

同じ建物だけど、別邸という温泉付きの部屋がある。

HPには露天風呂とあるけど、窓を全開すれば半露天風呂。

チェックイン時には湯は張られてなく、仲居さんが張りますか?と湯を出してくれた。

なんと優れものの部屋風呂で、源泉、水、お湯の蛇口付き。湯畑源泉。

湯口は48.5度あり、源泉だけで一気に溜めると45度だった。あとは冷ますも埋めるも好きにできる。溜めておいてご飯から戻ってきたら、湯面に結晶まではいかないけど、ゆるい湯の花の膜が出来てた。

草津の湯船で見かける排水口の栓がゴムシートみたいなやつ。普通の栓だとすぐダメになっちゃうのかな。強い源泉だとメンテナンスも大変そう。

湯尻の排湯のところも気になる。なんで縁から流れ出る部分囲むんだろ。いつか聞いてみよ。

日本一の温泉旅館ランキングで、乳頭温泉郷 鶴の湯温泉(秋田)-温泉手帖♨︎法師温泉 長寿館(群馬)-温泉手帖♨︎由布院温泉 由布院玉の湯(大分)-温泉手帖♨︎ に次ぐ4位になってるのが飾ってあった。

松田教授の平成温泉旅館番付では、東日本の横綱の鶴の湯に次ぐ、張出横綱に。

確かに草津の中でも類のない天然岩風呂は入る価値がある。お食事がもう少し美味しかったらいいのにな。

 

草津温泉 ての字屋
★★★★
[宝泉の湯]
酸性・含硫黄-アルミニウム硫酸塩・塩化物泉
45.0度
pH 2.0
72.2ℓ/分(自然湧出)
[湯畑]
酸性・含硫黄-アルミニウム硫酸塩・塩化物泉
51.3度
pH 2.1
測定せずℓ/分(自然湧出)
内風呂(男1女1入替制1)露天風呂(男1女1)
加水加温循環消毒なし
2025.1 宿泊

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