旭川空港からレンタカーで1時間ほど、大雪山国立公園内、十勝岳の中腹にある湯元 凌雲閣。

標高1,280mの北海道内で最も高い場所にある温泉。

秘湯を守る会の宿。浴衣の山の柄が可愛い。

玄関が1階で、大浴場は地下1階。利用時間は夜は23時までで朝は5時から。
朝8時から19時まで日帰り入浴していて、朝から夕方までは結構混んでる。

夜の8時と朝の8時に男女入れ替え。かなり早めにさくっと入れ替えしてくれるので、その時間は密かに独泉。
こちらは小岩の湯。日帰り入浴したときに入った方。

広々した浴室で、出入り口には荷物置きの棚。日帰りの人のシャンプーとかの持ち込みが多いのかな。

洗い場はもう一方の浴室との仕切りの壁際に、6つのシャワーが並んでる。ちょっと弱めの水圧。日帰りの多い時間は、待ちも発生してた。

サウナがあり、両脇に2つの水風呂。ひとつはジャグジーみたいな泡風呂だった名残りがある。

内風呂の温泉は2つ。細長い濁り湯と、透明の小さな正方形の湯船。

湯船の中の壁に埋まってる小岩。薄い黄色の湯に見えるけど、チェックイン後から夜はこんなオレンジ色の濁り湯で、全く中が分からないほどの強い濁り。

朝一はびっくりするほどの透明度。前日は段差があると書いてあっても、どこなのか全く見えずものすごく危なかったけど、朝は段差も見える。

足を入れると底に溜まってた湯の花が舞い上がる。それにしてもすごい透明で驚く。

薄茶色のもわもわの湯の花が大量に舞い始める。

奥にオレンジに色付いた太いパイプの湯口。泡を伴って注がれていて、さわさわと泡を感じるけど、泡付きはない。ちりりと刺激がある。
じっとり感が強くて肌にねっとりで、塩を連想して舐めてみたけど、しょっぱくはない。きゅうきゅう手のひらが肌にきしむ。

オレンジ色の濁り湯の源泉は凌雲閣2号井。泉質は含鉄(Ⅱ)-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉。鉄の香りがし、鉄の湯らしい暖まり。保温効果が高く、身体の中の暖かさが持続する感じ。肌にオレンジ色が残り、爪も黒くなる。

日帰りが始まる前だと、あまり誰も入ってないので、縁から湯が溢れ出てて気持ちいい。

朝の湯船は42度ちょいだった。このパイプから外の露天風呂へ湯が流れ出てる。

煉瓦の小さな湯船には透明な源泉。外に湯口はないのだけど、

ざばざば排湯され、かけ流されていて、湯船の中にかなりの湯量が直接注がれてるのが分かる。

湯船は28度前後。普段は冷泉苦手なんだけど、鉄泉の方の暖まりが強いので入れた。ほんの少しちりっとする。

透明のとろりとしたゼリー状に深緑色の粒が付いた湯の花が、繊維みたいに浮遊してる。

こちらの源泉は、昭和35年に創業者が発見した源泉。pH2.3の酸性・含鉄(Ⅱ)- アルミニウム・カルシウム – 硫酸塩泉。強い酸味ではないけど、肌はちくちく。少し泡付きがある。殺菌力が非常に強く、皮膚炎に効果がある。

露天風呂は、濁り湯を通って、右奥の出入り口から。ドアの右手にある手摺りの下に段差が一段ある。
扉を開けると石の足場がひとつ。左右に湯船。

どちらも朝から濃い濁り湯。黄土色で中の様子は見えない。石に腰掛けてそっと段差を足探りしながら入る。

右の湯船は巨石に囲まれた洞穴みたいな湯船。きっと内風呂の壁の小岩に繋がってるのだよね。実は大岩だった。

チェックイン後は43度超えで熱くて入れなかったけど、翌朝は41度ほど。このパイプ湯口から42度ちょいの内風呂の湯が流れ落ちてくる。

左側には十勝連峰を望む大きな湯船。昨日は36.5度あったけど、翌朝は33.5度割れ。冷たい朝の空気にぬる湯がちょっときつい。冬の露天風呂は水風呂だよと注意書きがあるのも頷ける。

2つの湯船は分かれてるけど、洞穴側から湯が流れ込む。でもこんなに薄く流れ込むから、冷めてる。

湯口はここだけなのかな。

すごい少量の投入なのでぬるいはず。ぬるいのが良くてわざわざ来てるのだから、有り難いのだけど。

こちらも濁りが強くて足場が分からず怖い。左手の手すり側に一段あるので、恐る恐る。

どの湯船も源泉そのままかけ流し。
もう一方の大岩の湯。

こちらが女湯になるのは、夜の20時から23時までと、朝の5時から8時まで。夜と朝と2回入った。

今回初めてだったので、岩の大きさに驚いた。全然雰囲気の違う浴室なのね。

階段を5段ほど降りたところにあるので、余計感じが違う。こちらもサウナがあり、両脇に水風呂。

小岩の湯の洗い場に向かい合った壁に、同じく6つのシャワーが並ぶ。

この大岩は宿が建つ前からここにあったものらしい。

手前の小さな湯船が1号井の酸性泉。28度ほど。

ざばざばと太いパイプ湯口から勢いよく注がれる源泉。昨日、あっちで湯口からじゃないのを舐めるんじゃなかったと激しく後悔。フルーティな酢橘のような爽やかな酸味。

排湯は側面から。こんなにざばざば出てるけど、冬は出なくなったりするのだとか。

朝は、夜に見たこの黄土色の濁り湯とは似ても似つかない透明な湯。底に湯の花がもさもさ溜まっている様子がしっかり見える。触れれば、もわっと舞い上がるけど、ひとり入ったくらいでは、透明度の方が強い。

湯面には油膜のような湯の花が浮かんでる。

上から降りてくるパイプから湯が注がれていて、朝の湯温は42度弱。

人が入れば縁からも溢れる。

このパイプから、露天風呂に湯が引かれてるような。

小岩と全然異なる露天風呂に思わず声がもれる。

展望台と同じ十勝岳連峰の眺望。

上の湯船に注ぎ込むパイプ湯口は、おそらく内風呂の中からので、41度。湯船は39.5度ちょっと。

この湯が下の湯船に流れ込む。

下の湯船は32度割れ。奥の岩の間にも湯口がある。夏に最高のぬる湯だな。

夜は月が明るかった。

再訪して泊まって良かった。すごくいいお湯だった。また絶対行く。
十勝岳温泉 湯元 凌雲閣
★★★★★
[凌雲閣1号井]
酸性・含鉄(Ⅱ)- アルミニウム・カルシウム – 硫酸塩泉
32.1度
pH 2.3
[凌雲閣2号井]
含鉄(Ⅱ)-カルシウム・ナトリウム – 硫酸塩泉
51.1度
pH 6.3
加温加水循環消毒なし
内風呂(男2 女2)露天風呂(男2 女2)
2025.10 宿泊
♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎
北海道で一番高所の温泉。雲を凌ぐという意味で凌雲閣。

向かう山道に、子ぎつねがいた。山の自然の中の温泉地。

写真はお風呂に貼ってあった雪景色。
絶景露天風呂。山側に37度くらいのぬる湯、大きな岩が屋根になってる露天風呂が40度くらい。黄色のにごり湯。黄色というよりオレンジか。重たいしっかりしたお湯。湯底や壁に触ると手がオレンジ色に。鉄の味。貧血などにいいまさに鉄の湯。
ぬる湯なのに、湯上がりは汗がとまらない。

露天風呂と大きな内風呂は、茶褐色の2号泉と1号泉の混合泉。この茶褐色の内風呂は熱すぎて入れなかった。でも露天風呂への出入り口がこの湯船の向こうに。歩いて通るだけで熱い。
もう一つの内風呂に1号泉。酸性泉で殺菌作用があり、きり傷や皮膚病などに効く。水風呂なみにぬるい。他に泡風呂とサウナ。


湯上がり肌はねっとりしっとり。ナトリウムの保湿と美肌のメタケイ酸が多い。

ロビーで瓶牛乳。よく振ってからって。すごい生クリーム成分。

登山⁈してきた団体さんが大量に日帰り入浴に入ってきた。入れ違いでよかった‥。
十勝岳温泉 凌雲閣
★★★★
男女それぞれ 内湯3露天風呂2サウナ
〔1号泉〕
酸性・含鉄 – アルミニウム・カルシウム – 硫酸塩泉
32.1度
PH 2.3
〔2号泉〕
含鉄 -カルシウム・ナトリウム – 硫酸塩泉
51.1度
PH 6.3
2017.7.16 日帰り入浴


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