諏訪湖畔の上諏訪温泉。その歴史は神話に記されているほど古く、鎌倉時代初期には実際に利用されていた温泉。
湖畔で目を引く洋風建築は日帰り温泉施設の片倉館と、
湖畔の洋館かたくらシルクホテル。
片倉財閥の老舗ホテル、かたくら諏訪湖ホテルを全面改装して、2021年にリブランドオープンしたばかり。
全9室が諏訪湖ビューで源泉かけ流しの半露天風呂付き。
上諏訪温泉 片倉館(長野)-温泉手帖♨︎ の入浴券ももらえる。
建ててからまだ3年半ほどしか経ってないので、部屋もお風呂も綺麗。
タオルはバスタオル、フェイスタオルが1人1枚ずつ。タオルウォーマーがあるわけでもないし、片倉館に行く時は部屋のを持参する。せめて2枚ずつ置けばいいのに。
シャワーは上にも付いてるやつで、庶民には不慣れでどきどきしてイヤなやつ。冷たいのかぶらないように、細心の気をつかうしかない。
シャワールームと浴室はガラス戸を挟んで。2人でも余裕の大きな湯船。
2面ともブラインドが降りてたのを、開けて、網戸も全開で撮影。湖畔や道路から、至近距離で丸見えなので、ブラインドした方がいいと思う。
チェックイン時に、上部がかなり熱いので、しっかり混ぜてくださいと。ほんとにすごく熱い。でも湯底はそうでもないので、混ぜれば40.5度から41度弱と適温。湯口からは60.5度の熱い源泉。朝は56度前後だった。
湯口から注がれているのは、湖底から湧出している七ッ釜源泉。
諏訪湖の東側の湖底には七つの温泉が噴き出す穴があると言われ、古くから湖面が全面氷結しても七ヶ所だけ穴が開いて見えたことから、湖底にある源泉を“七ッ釜”と呼んでいたそう。昭和20年代の七ッ釜源湯の写真。
昭和21年に七ッ釜源湯の配湯が市営事業に。昭和48年当時諏訪市内に300余りあった源泉の統合を始め、全ての源泉を統合・一括管理、市営の10ヶ所の源泉を毎分13,150ℓ汲み上げ、8ヶ所の配湯センターから給湯区域に配湯してる。この温泉系統図を見ると、もはや七ッ釜源湯は利用されてないみたい。
七ツ釜配湯センター源泉というのは、三ツ釜第一源湯、三ツ釜第二源湯、あやめ公園源湯、柳並源湯の混合泉。
今回で3回目の上諏訪温泉だけど、3宿ともこの源泉。上諏訪温泉 かけ流し源泉の宿 渋の湯(長野)-温泉手帖♨︎ は、自家源泉の渋の湯源泉との混合泉だった。
源泉温度は63度。pH 8.28の弱アルカリ性単純温泉。片倉館も同じ源泉だけど、加水、循環してる。ホテルは源泉かけ流しで、
お水とお湯のカランがあり、埋めることにはなるけど、自由に湯温調節できるようになってる。湯搔き棒で混ぜれば適温なので、源泉だけで大丈夫だった。
窓側の縁から溢れ出る。充分な湯量のかけ流し。
ぬるぬるとまでではないけど、驚くほどふわぬるの湯感触。いい意味で単純温泉っぽくなくてびっくり嬉しい。天然の保湿成分メタケイ酸が100mg近く含まれてるし、pH 8.2の弱アルカリ性なので古い角質を溶かしてくれる美肌の湯。殺菌作用があり、肌のダメージを回復するメタホウ酸も含んでる。
沼みたいな匂いのような、ほんの少し石油みたいな鉱物臭のような感じも。モール泉なのかな。
焦茶色の小さな粒状の湯の花で、触るとすく崩れて溶ける。
上諏訪温泉の源泉は300とも500箇所ともいわれていて、自家源泉を持つ旅館も多いというけど、それってどういうことなんだろ。市が管理してる10源湯以外に数百の源泉があるの⁈それにしては、完全な源泉かけ流しの宿に会えないような。でもたくさん宿もあるので、次はあそこ、その次は‥。
上諏訪温泉 かたくらシルクホテル
★★★★
単純温泉
63.0度
pH 8.28
客室半露天風呂10
加温加水循環消毒なし
2024.11 宿泊
コメント