2023年10月に開業した嬉野 八十八(やどや)は、2018年に廃業したファミリーホテル神泉閣の跡地にJR九州が建てた宿で、茶と温泉で心と体が調い和していくという湯宿。
専属茶師の地元の茶農家さんが点て振る舞う特産品の嬉野茶が、館内の至る所でいただける。
日本三大美肌の湯の嬉野温泉。全36室に源泉かけ流しの温泉付き。
母屋の1階にある大浴場は、露天とサウナ。
利用時間は夜24時までと朝は6時から11時まで。男女入れ替えはなく、女湯は「朝露」。
全室に温泉が付いてるからか、みんなお茶に夢中だからか、誰もいない。
鍵付きロッカーは少し小さめだけど、
バスタオルもフェイスタオルもたくさん準備されているし、個室のパウダールームにアメニティも揃ってるので、手ぶらで行って大丈夫。
“露天とサウナ”の名の通り、しっかり屋根があるけど露天風呂。
それからサウナが2つ。
左が「茶香炉」。
覗くとお茶の香りがする。約90度のドライサウナ。
右が「茶ロウリュウ」。約80度の茶アロマのロウリュウがオートで毎時00分と30分に流れる。
季節に合わせてお茶の種類を変えているそう。
目の前に水風呂。こちらは水が溜まってるだけに見えた。
サウナも水風呂も入らないので、実はどうでもいいのだけど。
ベンチのあるスペースに、小城市の竹下製菓の棒アイスまで置いてある。お茶でお腹いっぱいで、結局食べなかった。
丸い水風呂の周りの三日月型の部分が温泉の露天風呂。
マッチ棒みたいなこけしみたいな、変わった形状の湯口。いくつかの湯が出る穴の上は白い析出物が付いていて、流れ出るお湯が滴る部分は濃いグレーに染まってる。
しかも何この注ぎ方。え、なに?お茶に関係した形なのかな‥。
縁も少し変わっていて、いろんな形の小石をコンクリートで固めたような、雷おこし風のとも少し違う。湯に当たる部分はぶつぶつで焦茶色になってる。
湯使いは消毒さえない完全な源泉かけ流し。これまた不思議な形の排湯口へ湯が流れ込んでいく。
2本の自家源泉、JR九州嬉野第1源泉と第2源泉を持ち、混合泉として利用してる。
泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、pH 8.01の弱アルカリ性。源泉温度は78度の高温泉。湯口は46度弱で、湯船は42.5度だった。
自家源泉の1本は玄関横の飲泉所の真下、もう1本は少し山側にあるのだそう。
飲泉所のは第1源泉で89度、毎分350ℓの湧出量。ちゃんと飲泉まで出来る温泉宿いいな。源泉かけ流しの文言の信憑性がぐっと上がる気がするし。
源泉を受ける石は黄土色に染まってる。湯口は白い結晶みたいな析出物。
洒落たコップが置いてある。飲みにくい源泉ではないのだけど、お茶を飲み過ぎていて、あまり進まなかった。
大浴場にも専用のタオルがたくさんあるけど、部屋にもまた専用のタオルがたくさん。お茶っ葉で八十八のマーク超かわいい。簡易なプリントでいいから、持ち帰り用の温泉タオル作ったらいいのに。
部屋の脱衣所兼洗面所は清潔でゆったり。
浴室もかなり広く、
大きな湯船。このくらいの大浴場あるよ。
薄く黄緑色がかってるように見える。部屋のお風呂も完全なかけ流しで、窓側の縁から溢れ
かけ流されてる。
湯口は45.5度で、チェックイン時の湯船は43.5度とかなり熱め。加水用のカランがあるので、残念だけど水で埋めて適温にして入る。
とろりとした湯感触で、肌をさするとぬるぬるとぬめりがある。アルカリ泉で重曹泉。どちらのぬるぬるなのか。
湯口にうっすらと湯の花が溜まっていて、
指で触ると緑がかったグレーの湯の花。
沼のような匂いのするお湯。湯の中には薄茶色に見える湯の花が大量に舞ってる。
翌朝はさらに増えててうれしくなる。
寒い時期の方が加水が少なくてすむかな。ご飯も美味しいし、心地のいいお宿だったので、また行きたい。
嬉野温泉 嬉野八十八
★★★★
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
78.8度
pH 8.01
710ℓ/分
露天風呂(男1 女1)客室風呂36
加水加温循環消毒なし
2024.6 宿泊
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