東北新幹線の新白河駅から、宿の送迎車で40分のところにある甲子温泉。大黒屋は阿武隈川の源流域に建つ一軒宿。日本秘湯を守る会。標高900mくらいで、かなり涼しい。
今日泊まる離れの勝花亭は、白河藩主 松平定信公の別荘だった部屋。
本館の裏手にある建物で、今は登山口があるだけだけど、昔はこちらが表だったので、宿の看板が残っている。
1384年に温泉を見出したのが、至徳元年甲子(きのえね)の年だったので、甲子温泉と名付けられた。
150年の歴史をもつ混浴の大浴場「大岩風呂」へは、地下に向かって長い階段を下って行く。
行きは大したことないけど、長湯帰りに上るのは相当しんどくて、バクバクした。
階段が終わって、外に出て、阿武隈川を渡ったところに「大岩風呂」と「櫻の湯」がある。
「大岩風呂」は縦5m横15m深さは最大で1.2mと、広くて風情のある造り。
鳥居の湯口から流れ出しているのは43度の源泉で、岩盤の足元から自噴している源泉が23度。で、湯船はぬるめの温度となっている。冬場は39度くらいに下がり寒いため、浴室内にストーブを焚くなど大変なんだそう。ぬる湯万歳だけどなぁ。
灯りはこのランプが5つ。網戸から大雨かってくらい、川の音が聞こえる。冷たい風が気持ちいい。
透明でなめらかなお湯。刺激の少ない単純温泉。単純泉といえど、ほんの少し規定に足りないだけで、ほぼカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉。
この石膏泉は鎮静効果が高いため、昔から頭痛・神経痛・皮膚病に効くとされ、飲泉は胃腸にいい。無味無臭で飲みやすい。
女性専用の「櫻の湯」は大岩風呂と同じお湯だけど、足元は大きめの小石で、足元湧出してないから、熱い。
こちらは若干泡付きがある。
混浴の大岩風呂が女性専用時間帯(AM5:00~7:00/PM19:00~21:00)の時、櫻の湯は男性専用になる。
男女別の内風呂「恵比寿の湯」は大岩風呂と違う源泉で、硫酸塩泉。なめらかで、ぬるくはないけど、熱過ぎない。
それぞれ露天風呂付き。
皮膚の脂分を洗い流す硫酸塩泉なので、美肌の湯。湯上りは肌がするする。味は無味無臭だけど、大岩風呂より若干香ばしいような気も。
とにかく何においても「大岩風呂」がぬるめで気持ちいい。女性は19時からと5時からの2時間ずつしか入れないのが残念。明日早起きして入らないと。
手前が離れで、奥が本館の食堂。たまたま離れしか空いてなかったのだけど、お風呂も近いし、静かだしよかった。
松平定信、何者じゃ?寝る前に調べよ。
甲子温泉 旅館 大黒屋
★★★
(大岩風呂・櫻の湯)
単純泉
43.1度
pH 7.8
(恵比寿の湯)
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
45.1度
pH 7.8
露天風呂付き内湯「恵比寿の湯」(男1女1)混浴大岩風呂1 女性用櫻の湯1
加水加温循環消毒なし
2017.9.9 宿泊
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