再訪。去年、紫尾庵に宿泊し裏手にある姉妹館しび荘のぬる湯にはまったので、今回は満を持してしび荘に宿泊。
おひとりさま用シングルルーム。◯◯荘なのにベッド。ベッドの方が楽でいい。長期滞在も快適そう。
窓の外は川。川の向こうが紫尾庵。去年はこの川にも蛍がたくさん飛んでた。
でも、夜に窓開けて見てみようとしたら、窓にすんごい色んな虫(めっちゃ体が長い、太古の時代にいそうな虫とか)がとまってたので諦めた。
しび荘の温泉は男女別の内湯と、貸切の露天風呂が一つ。露天風呂は空いていたら札を裏返して入るしくみ。朝7時から夜の8時まで。川沿いなので、雨天時は使用禁止。
女湯男湯が横に並び、一番奥に露天風呂の出入口。その左手前に通路があり、シングルルームエリアがあった。湯治用の一人部屋が並んでる、という方がしっくりくるか。
トイレなし、テレビと冷蔵庫あり。テレビも冷蔵庫も使わなかったけど。
しび荘宿泊者の内湯の入浴時間は6時から22時まで。去年の土曜日と同様、今日も日帰り入浴お断りの看板が出てたので、宿泊者のみの利用。
さて、何度も思い返してため息ついたあのぬる湯へ。
浴室見ただけでテンション上がる。はぁ、黄緑色♪
そういえば、しばらく一緒に入ってた三婆(3人のお婆さん。友人同士らしいけど「宿の人に姉妹ですか?と聞かれたから、そうですよと答えといたわ」と笑ってた)の一人が、一昨日は底が見えないくらい真っ白だったと言ってた。
この黄緑色の四角い湯船が自噴泉の自家源泉「下の湯」。このぬる湯が最高に気持ちいい。これが真っ白なんてすごいな。ところどころに大小の白い湯の花がふわっと舞ってる。
ぬるぬるのぬる湯は38.5度。湯口から出てくるお湯はもう少し高いけど、湯船の中は大体38.5度。でも普通の38.5度より熱く感じる。身体にぬるぬるまとわりつくからかな。
ほんのり甘くて、ナッツみたいな香ばしさがあって、でも癖がなくて美味しい。硫黄の香りもたまらない。つい、ごっくごっく飲んでしまう。
顔を洗うと、つるんつるん。湯船の中がぬるぬるなので、湯底についてるお尻もつるんつるん。
湯船への上がり台、やっぱり緑色。
三婆はここに座ってひと休みしてた。誰かが亡くなった話、誰だれのお葬式に東京の家族が来なかった話、同級生の集まりが毎年減っていく話など、ずっとしゃべってた。長い人生過ごしてきてすごいなと思いながら、湯船の端っこで声を遠くに感じること数十分。まるで4人で旅に来たみたいに、4人でぬる湯に浸かってた。
もうひとつの丸い湯船は、紫尾神社から湧いてる「神の湯」。
はぁ、ライオン♪ 熱すぎて入れないけど可愛くてテンション上がる。なんでライオンの口から温泉出したんだろ。
44度超え。三婆も誰も入ってなかった。
ぬる湯に1時間ゆっくり浸かり、名残惜しみながらあがる。脱衣所で身体を拭きながら、あぁまた入りたいなぁと思う。
名残惜し過ぎて出られない、そんなお湯珍しい。朝も脱衣所で髪を乾かしながら、誰もいない湯にまた浸かりたくて、ついつい浴室を何度も覗いてしまう。
朝ごはんの後は、贅沢にもずっとひとり風呂。お湯が湯船いっぱいで、かけ流されているところへざぼんと入れば、ざばぁーっとお湯が溢れていく。自分の体積分、新鮮な温泉で埋まっていく時間が至福。
至福過ぎて時間の感覚がなくなる。もう3時間くらいこうして微睡んでいる気もするけど、入ったばかりのような、まだまだ浸かり足りない気もする。
湯上がりの肌はねっとりじっとり。しばらく経つと、しっとりつるすべになる。
最有力湯治宿候補。
★★★★★
2019.5.25 宿泊
♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎
鹿児島空港から車で50分、出水市にある紫尾温泉は新日本百名湯にも選ばれた名湯。約750年の歴史をもつ自噴泉。
今回、紫尾温泉 四季の杜 紫尾庵(鹿児島) – 温泉手帖♨︎に宿泊したので、姉妹館「旅籠しび荘」のお風呂も利用できる。ここのお風呂が高評価だったのが、紫尾庵に泊まった理由のひとつ。
川を挟んで隣にあり、玄関までは紫尾庵から歩いて約2分。
玄関に可愛いおばあちゃん(多分、大女将)がいて、スローな時間が流れてる。
表の通り側はこんな感じ。はす向かいに日帰り入浴施設の紫尾温泉 神の湯がある。
紫尾庵の宿泊者がしび荘に入浴できる時間は、チェックインから21時と7時からチェックアウトまで。つまり、7時から21時まで。
しび荘の宿泊者は6時から22時までで、日帰り入浴は8時から21時まで。ただ、今日は『本日お泊りのお客さまで混雑しているため日帰り入浴はお断りしています』の看板が。グッジョブ!おばあちゃん。
しび荘には温度の異なる2つの湯船がある。ぬるめの湯船はしび荘の自噴自家源泉で、熱めのが紫尾神社の下に湧いている共同源泉。
壁際の四角い湯船がぬるい自家源泉で、綺麗な黄緑色をしてる。38度ちょいのぬる湯。硫黄の香りも心地よく、いくらでも入っていられる。
これがぬるぬるの超絶品湯。
湯船の底や側面もぬるぬるで、白いふわふわの湯の花が舞ってる。
ぬるぬるはアルカリ泉。成分は薄いけど硫黄泉。アルカリも硫黄も美肌効果。肌に優しく、美肌効果もあるお湯。そして、ぬるーいぬるぬるがとにかく気持ちいい。
湯上がりの肌はしっとりするっする。
熱い湯はライオンの口から出てる。43度超えで、上がりぎわに数十秒温もるくらいで。交互浴が身体にいいみたいだけど、自分にはちょっと熱い。
今の季節だとそうだけど、真冬には必要な湯船かも。
こちらもpH 9.4もあるアルカリの硫黄泉。メタケイ素も含み、同じように美肌効果がある。
ぬる湯最高。ぬるい自家源泉があるかどうかって、大問題だ。
紫尾庵に泊まってるのか、しび荘に泊まってるのか分からないほど、この黄緑色のぬる湯に入り浸った。
露天風呂は川沿いにあり、一つだけなので貸切で利用。
空いていたら札を裏返して入る。
湯温は42度ちょっと。共同源泉の方。
この夜星川、蛍がたくさん舞う。20時まで入れるので、きっとぎりぎり見られる。まぁ、露天風呂から見なくても。
先月泊まったこの近くの宮之城温泉や、昨日日帰り入浴した湯川内温泉と同じ、アルカリ泉の単純硫黄泉は、なかなか珍しい泉質。
肌に優しく、ゆるーい硫黄の匂いが温泉気分を高め、浴感もぬるぬるで気持ちよくて、すごくハマった。あぁ、気持ちよかった。
紫尾温泉 旅籠しび荘
★★★★★
アルカリ性単純硫黄泉
42.5度
pH 9.1
内湯2(男女別) 貸切露天風呂1
加水加温循環消毒なし
2018.6.2 紫尾庵に宿泊
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