石和温泉 旅館 深雪温泉(山梨)

新宿から特急あずさで1時間半の石和温泉駅。駅から笛吹川まで近津用水路沿いに約1kmにわたる温泉街。全盛期の宿泊施設は120軒を超え、熱海に次ぐ温泉地といわれていたそう。現在は50軒程度。

 

宿の目の前も用水路で、部屋からも平等川が見える。

 

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昭和36年に温泉掘削を行った際、49度の温泉が毎分2,000ℓも湧出。周辺の川や田畑に流れ出し、その後即席の露天風呂が作られ「青空温泉」と称したのが始まりだそう。

 

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現在は山梨県企業局が6本の源泉を管理し、パイプを使って各温泉宿に供給している。それぞれの宿は湯を循環で使用しているそうだけど、中には自家源泉を持ちかけ流しで提供している宿もある。

 

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旅館 深雪温泉は自家源泉『完熟の湯』を持ち、毎分1,415ℓ(ドラム缶7本)もの湧出量がある。しかも自然湧出。敷地内からポンプアップ無しで湧き出る新鮮な自噴源泉を各浴槽に直接配管し、循環はもちろん、加温・加水・塩素滅菌一切なしの完全放流式のかけ流し。

 

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大浴場は2つあり、19時頃に男女入れ替え。30分の入れ替え時間を除き、24時間入浴できる。

 

まず、チェックインから19時まで女湯だったのが「ももの湯」。

 

一瞬外に出て大浴場に行く。屋根がありスリッパのまま。

 

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内湯は縁を檜で囲った伊豆石の湯船。

 

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手前にある湯口からは38度弱の湯が出ている。これは2本の源泉の混合泉。『熟の湯』(源泉温度36度)と『完の湯』(源泉温度50.8度)。どちらもアルカリ単純泉

 

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この辺りが一番ぬるめで、この湯口のところにしかいられない。

 

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もう一方の奥側にある御影石の湯口からは『完の湯』(源泉温度50.8度)が出ていて、湯口の周りは43.5度超え。

 

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湯船の中は温度差はあれど、42.5度くらいで熱め。

 

いかにもアルカリ泉というようなぬるぬるつるつるではなく、じっとり肌に馴染む湯感触。

 

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露天風呂も同じ2本の混合泉で、44度前後の湯が出ている。湯温は41度ちょっとで、寒い中入るにはちょうど気持ちいいぬるめの湯。

 

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どの湯口にもコップがおいてあり、飲泉できる。コップは使わないけど。

 

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ほんのり硫黄の香りがして、香ばしくて美味しい。薄い黄色がかった透明な湯。

 

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ふさふさの湯の花が湯口に。f:id:ayumu27:20190209191916j:image
湯船には白や薄茶の毛玉のような湯の花がふわり。

 

露天風呂はそんなに熱くないし、熱い内湯には足しか付けてないのに、汗がとまらない。体調が悪かったのか。あがってからも汗がたくさん出た。先週の岩盤浴よりも出た。

 

玄関のすぐそばにあるのが「柿の湯」。

 

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19時半からはこちらが女湯に代わり、夜中じゅう入れる。

 

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湯船から源泉が流れ出て、溢れだした湯で足があたたかい。

 

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洗い場の足元が暖かいの清潔だし、気持ちよくてすき。

 

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こちらも「ももの湯」と同じ2本の源泉。

 

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異なる湯口から湯温の違う湯が出ていて、湯船の湯温は43度前後。

 

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『熟の湯』の方がほんのり硫黄の香りがする気がする。この源泉だけの湯船を作ればいいのに。ぬる湯で最高だろうなぁ。

 

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ぬるい湯口のそばにいると、皮膚にたくさん泡が付く。新鮮な源泉を感じる。

 

といっても、43度近い湯温。勢いよく湯が投入されてるから混ざりやすいのかな。ぬる湯が負けてる。

 

肌に優しいアルカリ性の柔かな湯。「ももの湯」ではあまり感じなかった、つるつる浴感。

 

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露天風呂は湯船を通って行く。たまーにあるタイプ。

 

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縦に長いひょうたん型。

 

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手前の湯口がぬるい源泉、奥が熱い源泉と掲示があるけど、手前も奥の50度と同じくらいの熱さ。寒い時期だから、混合泉を出してたのかな。それならそう掲示したらいいのに。

 

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すごく広いので湯温にムラがあっていい。41度弱くらいのぬるめのエリアもあって、ゆっくり浸かれる。

 

露天風呂の周りを排出された湯がかけ流されていく。

 

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貸切の「ぶどうの湯」は内湯と露天風呂。前もって予約できるので、20時から予約しておいた。ら、花火が20時半から上がるから、30分でも1時間でも早めますか?と声をかけてくれたので、19時半からにしてもらった。

 

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小さめに見えるけど、小さくない。貸切風呂でこんな立派な浴室ってなかなかない。大浴場か。

 

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ざーざーかけ流されていて床が暖かい。

 

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シャワーが4つも付いてる。秘湯の宿の小さな大浴場より、よほど大きい。

 

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湯口にはふっさふさの湯の花が溜まってる。

 

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かなり熱めで、湯船は43度超えてる。

 

普通なら入れない高温だけど、寒い夜道を歩いて帰ってきたばかりなので、身体が冷えきってて、入れた。

 

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露天風呂も貸切にしては広々。
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外気が冷たいので、湯温は43度弱で浸かっていられる。
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カランやシャワーも源泉なので、あがり湯を綺麗なシャワーで浴びることができる。
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脱衣所に温泉分析書がない。『ももの湯』には別表だけあった。

 

『ぶどうの湯』にあった昭和37年の分析表。

 

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そういえば、大浴場の入り口に。こういうの珍しい。気兼ねなく写真が撮れて気分がよかった。とはいえ、独泉の時にしか結局は撮らないけど。うん、それでも気持ち的に助かる。
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2月の週末、20時半から15分間花火が上がる。深雪温泉では、屋上を開放して見られるようにしている。

 

結構しっかり花火だった。15分間屋外にいただけですっかり身体が冷えきってしまう。2時間くらい暖房の部屋で耐えてみたけど、無理、これでは眠れない!と、お湯に浸かりに。

 

3階の部屋から1階の温泉に行くのは地味に大変。夜中じゅう入れていいなんて喜んでも、結構しんどい。階段しかない道のり。

 

今回、素泊まりで予約した。というか、素泊まりしか取れなかったので。

 

で、温泉街にある食べ物屋さんを調べて、徒歩5分くらいのお蕎麦やさんへ。

 

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そば切り いしやま。手打ち蕎麦と鳥モツのお店。

 

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甲州名物の馬刺しと鳥モツ。両方とも得意じゃないので、一口だけ。

 

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手打ち蕎麦、美味しかった。とろろにとろろこんぶが入ってとろとろそば。

 

温泉宿で素泊まりって初めてで新鮮。

 

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玄関先では源泉を汲んで持ち帰る事も出来る。

 

石和温泉 旅館 深雪温泉

★★★★

アルカリ性単純泉

36度・50.8度

pH 8.5 ・8.23

842ℓ/分 ・573ℓ/分(1415ℓ/分)

内湯2 露天風呂2 貸切1

加水加温循環消毒なし

2019.2.9宿泊

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