由布院温泉 亀の井別荘（大分）

金鱗湖の畔に佇む大正10年創業の老舗宿、亀の井別荘。

別府温泉に亀の井旅館を開き、別府観光の父と呼ばれる油屋熊八が、貴人接待のために大正時代に築いた別荘。

毎年この時季に予定するも台風の影響で叶わず、3年越しでやっと潜ることができた茅葺門。木々に囲まれた別世界がそこにある。

由布院温泉は湧出量、源泉数ともに全国2位を誇る湯量豊富な温泉地。

亀の井別荘は1万坪もの広大な敷地内に4本の源泉を有し、14の離れと6つの洋室すべての客室で源泉かけ流しの温泉を楽しめる。

大浴場は離れにあり、チェックインからチェックアウトの11時まで一晩中入ることができる。

趣の異なる露天風呂を備えた「草の湯」と「星の湯」。夜の0時に男女入れ替え。

まずは草の湯。

清潔でゆったりした脱衣所。タオルもバスタオルも備え付いている。もちろんアメニティも揃ってる。

思わずわっと声を上げてしまいそうな内風呂。老舗の温泉宿の木造りの風情ある大浴場とは全く異なる。

扉と天井がガラスの開放的な造り。広いので、一見日帰り入浴施設みたいに感じるのだけど、何より天井の高さに、この柱と天井のデザイン。

シャワーは壁際二面に5つ。かなり出が弱いけど、シャワーのお湯も源泉100%。

こんなに広い湯船が源泉かけ流し。

奥にある湯口からは40度くらいの源泉が出てる。

湯船の温度は41.5度弱。この湯口以外に、湯船の中に湯口があり、もっと熱い源泉が投入されてるみたい。

4本の源泉がいくつかのタンクに集められ、配湯されている。ちょうど適温に保ってるなんてすごい。

薄暗くなった露天風呂はまるで林みたい。大浴場は広い庭の中にある。

湯船はふたつ。手前にある長方形の湯船は、屋根が付いている。

半分が浅くなっていて半身浴ができる、こじんまりした湯船。

湯口から出るお湯は40度ちょいで、湯船は41.5度強。こちらも湯船の中に違う湯温の源泉が投入され、適温にしてある。

溢れたお湯はこちらからかけ流されていく。

もう一方の湯船は大きな円形で、ほんとに露天。湯温は同じくらい。

湯の中で肌を撫でるとつるりとした肌触りでつるつべ。天然の保湿成分メタケイ酸が177mgも含まれている。湯上がりの肌はじっとりねっとり、塩化物泉みたいな感じ。

露天風呂から見た大浴場の内風呂が素敵な雰囲気。どんな人がデザインしたんだろう。

自家源泉は弱アルカリ性の単純温泉。重曹泉系なのでつるりとしてて美肌の湯。

もう一方の大浴場、星の湯は翌朝に。

同じような内風呂なのだけど、時間帯が違うだけで、全く違って見える。昨夜にも増して開放感がある。

自然石を配した湯船に、ガラス張りの天井から朝の陽射しが降り注ぐ、なんとも贅沢な空間。

時間が経つごとに、木々が鮮やかに見え始めた。

カランもシンプルでお洒落。

ここまですっきりして見えるのもなかなかない。いつも邪魔だと思う湯桶は、こんな素敵に収納されてた。

湯口から出る源泉は40度ちょっとで、湯船の湯温は41.5度強の適温。この時期だとちょうど熱すぎもせずゆっくり浸かれる。

どの湯船も気持ちよくかけ流されてる。

星の湯の露天風呂はひとつだけ。

湯船までの足元の木が気持ちいい。庭に面してる。

竹から流れ込む源泉は39度ちょい。

湯船の湯温は42度弱。贅沢にかけ流し。

ここから、隣の草の湯の大浴場も見える。あのガラス張りの天井の真ん中の部分、あんな風になってるんだ。可愛い。

大浴場が源泉かけ流しで、しかも一晩中入れるのに、14の離れと本館の6部屋すべてにかけ流しの温泉が付いてる。

今回選んだのは本館の奥由布。本館の中では唯一露天風呂がある部屋。

壁や天井が木造りで落ち着く。シンプルで清潔な浴室。

シャワーは大浴場は源泉だったけど、部屋のは100%源泉ではないそう。でも、その分だけ、出がいいのでシャンプーは部屋で。

檜の内風呂。50度近いお湯がかけ流されていて、湯船の湯温が45度くらいあってびっくりした。

でも右手に蛇口が2つあり、源泉と水を各自で調整できる。湯量調整や、しないけど加水も可能。

一旦源泉を止めておいて、少し冷めてからぬる湯を堪能。源泉の湯量を自由に調整できるの最高。

露天風呂は広い。

湯船もかなり広いし、休憩スペースも広々。

雄大な由布岳を望み、上を見上げると遮るものがない空。なんて贅沢な部屋風呂。

しかも湯温調整できる。

チェックイン時にはかけ流し状態で42度くらいだったので、少し湯量をしぼれば程よいぬる湯に。

こんな感じの造りになってる。

またこの部屋に泊まりたいな。

言うまでもなく、お料理はかなり美味しい。本館側だからか、仲居さんではなくスマートなホテルマンが対応してくれて、予想を裏切るほどに接客レベルが高かった。期待を1ミリも裏切らない宿。