昭和初期に炭焼き職人が自然湧出しているのを見つけたという八甲田温泉。田代湿原に沸く昭和39年創業の1軒宿、旧 八甲田温泉 遊仙。青森空港から40分くらい。今年も蔦沼の紅葉に合わせて八甲田へ。
経営者が変わり改装したり、屋根が雪で壊れたり⁈、源泉が出なくなったりで、長期休業を経て、今年の春営業再開した八甲田温泉。やっと入れる。夏から予約して、わくわく待ちわびていた。
ここには2つの温泉棟がある。
「龍神の館」には泉質の異なる3本の源泉があり、「らむねの館」には、らむねの湯。それぞれ特徴豊かな4種4様の泉質を堪能できる。
まずは目当てのらむねの湯から。男女内湯と、貸切風呂がある。
自然に湧き出ている自噴泉。酸性の炭酸泉は初めて。珍しい。酸味のある透明なお湯。硫黄臭はそんなにしない。浴槽は青みがかった乳白色の析出物で、水色に見える。
遊離二酸化炭素が958mgなので、もうちょいで含二酸化炭素泉だったんだ。納得のらむねの湯。すごい泡付き。大分県の長湯温泉ラムネ館よりすごい。ものすごい勢いの泡に包まれる。
カエルの卵みたいな、アラザンみたいな、大きめのしっかりした気泡がびっちり纏わりつく。
湯の注ぎ口の正面にいると、しゅわしゅわ弾ける炭酸に目がしみる。
からだに付着する炭酸ガスは、体内に吸収されると血管が拡張し血流を活発にする。
37.9度。ぬるすぎない超適温で、顔にじんわり汗が出てくる。木の扉が開けてあって、半露天風呂のような感じ。冷たい風が顔に当たり、紅葉した八甲田山が間近に見える。
夜と朝は扉閉まっていて内側からは開かない。雨で寒いからかな。残念。
いくらでも入っていられる。でも酸性泉。しかも強酸性。殺菌作用すごい。きっと皮が剥けるんだ‥。すでにちりちりひりひり痛熱い箇所がある。
しゅわしゅわ感がたのしくて、貸切がうれしくて(夕食後からは、ほぼひとり)、自分が出たらこのかけ流しのお湯が掛け捨てだと思うともったいなくて、なかなか出られず長湯。もうトータル5時間くらい‥。なんで温泉だと我慢できないんだろう。しわしわの手が痛い。
龍神の館は男女別の広い湯殿。
内湯が2つと露天風呂が2つ。それぞれの湯船が大きい。
龍神の湯だけが自噴ではなく、中性で熱いお湯。樹齢200年を超える「ならの木」の巨木が中央にそびえる湯船は、県内でも随一と言われる大きな内湯。
内湯は熱くて入れないけど、露天はなんとか入れる。他がぬる湯なので、身体を温めるために。
黄色がかった透明なさらりとしたお湯。無味で金気臭。茶色の小さな湯の花がたくさん。
八甲田元湯はかなり広い露天風呂。39度の適温だけど、広いし、露天で、季節も秋なので、しっかりじっくりゆっくり浸からないと。
自噴の酸性泉。高血圧や糖尿病など現代病に効能がある。
夜入ったとき、乳白色の濁り湯と思ってたけど、透明な硫黄泉。白い粉雪みたいな湯の花がたくさん舞ってる。湯船が析出物で青白くなっていて、乳白色の濁り湯に見える。酸っぱい。湯感触はつるつる。
晴れてたら星がめちゃくちゃ綺麗なんだろうな。あいにく今夜は霧雨。
みるくの湯は二酸化炭素泉。他の2つと同じく、自噴の酸性、硫黄泉。
らむねの湯よりも泡が細かい気がする。小さな泡に包まれてするするの湯感触。濁り湯なので、目で確認しづらいけど、手で肌を触ると、コーラを顔に近づけたみたいに、炭酸が弾けて顔に当たる。
これも酸っぱい。
どの湯船もがんがん掛け流し。
35.9度で結構ぬるいはずだけど、あまりぬるく感じない。ただ、他の湯に入ってから戻ると、水のよう。
殺菌作用の酸性と、二酸化炭素の効果で皮膚の老廃物が体を離れ、お肌すべすべになる美肌の湯。
11月中旬から翌4月までは冬期休館。また春に行こう。
八甲田温泉 ぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉
★★★★★
内湯(男3女3) 露天風呂(男2女2)貸切1
加水加温循環なし消毒あり
2017.10.21宿泊
[らむねの湯]
含硫黄-カルシウム・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉
37.9度
pH 2.4
[龍神の湯]
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
64.2度
pH 6.96
[八甲田元湯]
含硫黄-カルシウム・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉
39.8度
pH 2.42
[みるくの湯]
含二酸化炭素・硫黄-カルシウム・アンモニウム-硫酸塩・塩化物泉
35.9度
pH 2.49
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