北陸新幹線で2時間20分の黒部宇奈月温泉駅。そこから車でも富山地鉄でも20分ほどの宇奈月温泉は、黒部峡谷の玄関口にあり、富山県随一の規模を誇る温泉郷。
黒部川上流の黒薙温泉 黒薙温泉旅館(富山) – 温泉手帖♨︎から引湯し、1923(大正12)年に開湯。以来、多くの文人墨客から愛されてきた歴史があり、今も11軒の温泉旅館と民宿や保養所が点在してる。
かけ流しがある中から選んだ宿は、昭和12年創業、初代が料理人という老舗温泉旅館の延楽。
全室窓越しに雄大な黒部の自然美と黒部川の渓流を望む。
大浴場は2階にあり、一晩中入ることができる。男女入れ替えはなし。バスタオルが備え付けなので、何度も気軽に行ける。
内風呂がひとつで、壁際にシャワーがずらり。
サウナと水風呂がついてる。
かなり大きな湯船。
源泉は黒部川上流にある黒薙温泉で黒部峡谷最古の温泉。湯量が豊富で毎分2000ℓもの湯を宇奈月温泉に引いている。
トロッコに並走した7kmにも及ぶ引湯管を使ってる。
源泉は90度を超える高温なので、いくらか加水して引湯し、宇奈月温泉街に到達した時点で65度ほどらしい。
実際この湯口の湯温は65度。循環濾過してるので、湯船の温度は41.3度くらい。消毒臭はそれほどでもない。
循環はしてるもののかけ流しと併用で、縁から惜しみなく湯が溢れているので、気持ちよく入れる。
湯量が豊富だからできることなのかな。
日本随一の透明度と謳っている。透明な湯を何をもって随一というのかさっぱり分からないけれど、黒部川の清流を思わせる無色透明の湯と表現されている。
湯船からも峡谷を望むことができる。
泉質はpH8.5の弱アルカリ性の単純温泉。成分の薄い優しいお湯だけど、重曹成分を含み、アルカリ性なのであえて言うなら美肌の湯。
塩素消毒していて循環だから、美肌にいいかは疑問だけど。
掲示している分析書に、手書きで利用状況を記載していて、ものすごく好感が持てる。
大浴場とは別に露天風呂が2つあり、男女入れ替え制。
3階にある檜風呂が華の湯で、1階のが琴音の湯。夜は25時までで、翌朝5時から男女入れ替え。
チェックインから25時まで、華の湯が女湯。
全ての浴室にバスタオルがある。
湯船だけでなく、床も壁も天井も木造りで圧巻。
ここから渓谷が眺められたら、さらに圧巻なのだろうけど、真っ暗。部屋から写真撮ってる場合じゃなかった。早く来ればよかった。とにかく真っ暗。
きっと部屋から見たのと同じ景色が、湯船から眺められたのだと思う。額縁に見たてた檜の枠から見える峡谷は、絵画のような素晴らしい見栄えなんだろうな。こんな感じ?雑な加工で失礼。
長細い浴室に長細い湯船、奥に小さな洗い場がある。シャワーが3つ。シャンプーなども揃ってる。
これだけの木造りなら、木の香りがぷんぷんしてそうだけど、そんなこともない。
縁の光沢ある檜が美しい。
湯船の底も檜で、座り心地がいい。
湯口からは加水された源泉が注がれ、
縁から溢れかけ流されてる。唯一のかけ流しの湯船。湯温は42度くらい。露天といえど、完全に屋内なので、42度だと少し熱い。
宮大工である匠の衆が、樹齢400年の檜で造った檜風呂。
塩素臭がすごくて、せっかくの檜風呂が台無し。かけ流しだと仕方ないんだろうな。あれだけたくさんの人が入るわけだし。
唯一のかけ流し風呂が残念で、しかも真っ暗で景色も見えず。
翌朝は1階の琴音の湯へ。朝食前は鬼混みだったので、朝食後にリトライ。
予想通りの独泉。
脱衣所からも渓谷が見えてる。あぁこれが宇奈月温泉の醍醐味なんだな。
湯船は2つあり、脱衣所から見えていた岩風呂が上段にあり、数段降りたところにもう1つ。
眼下には清流黒部川。
岩風呂の手前にはシャワーが2つ。
右側に見える筒みたいなところから湯が出ているけど、循環なので湯船の中からぼこぼこと出てる。
湯船の温度は41.5度ちょっと。循環したお湯が出てくる独特の泡が少し肌に付くので、ふわりとした肌触り。消毒臭はそれほどでもない。
黒部川の流れをイメージしたという岩の露天風呂。お肌に優しい緑石を使用しているそう。
大浴場の内風呂同様、かけ流し併用でざばざばとかけ流されてるので気持ちいい。
下の段にもシャワーが2つ。仕切りがあるタイプ。床が板張りで歩き心地がいい。
ブルーのタイルの湯船で、縁だけ檜。ゆったりサイズ。
2つの湯船の位置関係はこんな感じ。
こちらも循環だけど、縁からは溢れ出てる。湯温は42.5度くらいと、少し熱め。下の段の方がぬるいイメージだけど、逆。
宇奈月温泉の湯の透明度が日本一高いというのは、大自然の景色を映し出した時の美しさからきてるのかな。
宇奈月温泉 延楽
★
弱アルカリ性単純温泉
98.3度
pH 8.52
2000ℓ/分
内湯(男1 女1)露天風呂3
加水循環消毒あり 加温なし
※華の湯のみ循環なし
2020.11.14 宿泊
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