南紀白浜空港から車で10分とかからない白浜温泉。ものすごい好アクセスだけど、便数の少なさから手放しでは喜べないのが微妙。
2002年に開業した日帰り入浴施設「長生の湯」は、観光客が多い湯崎エリアのいくつかの共同浴場とは違い、落ち着いて入ることができる。
数十年前に枯渇した古賀湯の跡地に立つ平屋の湯小屋。今は800mほど離れた山間部より新たな源泉を引き湯してる。
道を挟んだ向かいに、同じ紀伊白浜温泉土地(株)が経営する南紀白浜温泉 源泉かけ流し湯宿 長生庵(和歌山) – 温泉手帖♨︎があり、宿泊者は入浴券がもらえるので無料で入りに行ける。
ほんとに目の前すぐそばなんだけど、ちょうど道がカーブしている見通しの悪い道路で、交通量も多く、横断歩道で待っていてもなかなか渡れない。歩道も狭く、雨の日に傘をさして歩くのはちょっとこわい道。
時間は朝の10時から夜の10時まで。
脱衣所のロッカーは鍵付きで、3段が8列。真ん中の段は使用不可になってた。
脱衣所と浴室の間はガラス戸。扉越しに見上げる浴室の天井は高く、立派な木造り。紀州の杉材が使われている。
洗い場にはシャワーが6つ。
大きな内風呂があり、開けっぱなしたドアの向こうに、さらに大きな露天風呂。
湯治場の風情が漂う内風呂。湯船は石だけど、周りには紀州杉が使用されてる。
湯口からは47.5度の源泉が注がれていて、湯船は41.5度。翌朝も同じくらいだった。
何度も湯温のチェックや脱衣所の清掃に、施設の方が入ってくる。すごく細やかに調節してるみたい。
湯遣いはもちろん源泉かけ流し。この時期、湯を溜める際に少し加水をするそうだけど、基本的に湯量の調節でまかない、最低限の加水にとどめてるみたいだった。
外へ出ると、ばーんと視界が開け、新緑の樹々が目に入る。
長細く大きな露天風呂。
その奥に正方形の小さめの湯船がもうひとつ。
なんかムンクの絵みたいだけど
備長炭風呂。紀州の備長炭が敷き詰められてる。マイナスイオン効果があり、ミネラルによってまろやかなお湯になるとか。
湯口からちょろちょろと出てくるお湯は46.5度で、湯船は38.5度とぬるめ。
でも夕方は、髪の毛とかたくさん舞ってたのですぐ退散。翌朝のオープン直後、ぬる湯のここだ!と突入したけど、41度。ここはぬる湯と決まってるわけじゃないのね。
この備長炭風呂から溢れ出るお湯は、大きな湯船に流れ込んでる。
夕方は、ここからぬる湯が注がれていたので、こちら側が少しぬるめだった。
湯口は反対側にある。
湯口からは51度超えの湯が投入され、湯温は39.5度弱。浅めで広い湯船なので、ちょうどいい湯加減に。
露天風呂は全く屋根がないタイプ。この日は雨で、外に出てくるのは子どもくらいだった。
長生の湯は2本の自家源泉をブレンドして適温にしてる。78度と61度の源泉。季節により配合を変えていて、夏には温度が若干低めの東谷温泉をメインにしてる。
東谷温泉はナトリウム-炭酸水素塩泉。美肌の重曹泉。同じく、長生温泉も重曹成分がメインのナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。保温効果のある塩化物イオンもしっかり含んでるので、湯上がりの肌はねっとり。
海側の温泉は塩化物泉が多いけど、ここの源泉は2本とも重曹泉でどちらもpH 7.6の弱アルカリ性で美肌の湯。
とぅるりとした湯感触で、肌をさするとふわぬる。ぬる湯も心地いいし、肌触りがたまらなく気持ちよくて夢見心地で長湯。
無味無臭だけど、ほのかに土っぽい匂いがし、ほんのり塩気がある。
翌朝は湯面に湯膜が浮いてた。
湯口の反対、備長炭風呂側から、ざばざばのかけ流し。
翌朝は宿のチェックアウトが11時なので、時間までに戻るために、フライング気味に入りに行った。オープン前に待ってる人たちもいたけど、前日の午後よりは混んでなくて、独泉の時間もあった。写真撮影は禁止の施設。独泉の時に撮ったので許してください。
南紀白浜温泉 源泉かけ流し湯宿 長生庵
★★★★
[長生温泉]
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
78.6度
pH 7.6
255ℓ/分
[東谷温泉]
ナトリウム-炭酸水素塩泉
61.7度
pH 7.61
114ℓ/分
内風呂(男1女1)貸切風呂1
加水加温循環消毒なし ※夏季は加水あり
2021.6.19 日帰り入浴
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