遠刈田温泉 温泉山荘 だいこんの花(宮城)

昨年の冬に続いて2度目の遠刈田温泉。最寄りの新幹線駅の白石蔵王駅からタクシーで40分ほど。

前回の宿遠刈田温泉 オーベルジュ 別邸 山風木(宮城) – 温泉手帖♨︎を通り過ぎて、共同浴場の神の湯の少し先へ。

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2003年にオープンした温泉山荘 だいこんの花は、宮城県のホテルチェーン、一の坊グループの宿で、広い林の中に全18室の離れがある。

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ここがエントランスの母家。雪が深すぎて、姿が分からないけど。

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蔵王連峰の裾野に広がる1万坪にも及ぶ広大な敷地。

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雑木林の自然林をそのまま生かした造りで、この日はどこからどこを見ても美しい銀世界。

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自然林の中に離れタイプの客室、温泉、ダイニングやラウンジが点在し、木の回廊で結ばれてる。

移動は寒いし遠いし面倒だけど、これを良しとする人が来たらいいと思う。

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温泉は大浴場と4つの貸切露天風呂があり、貸切風呂は予約不要。空いていたら自由に利用できる。時間は夜は24時まで、朝は6時から。

4つのうちの2つにはシャワーブースが付いてるけど、あとの2つは石鹸はだめ。

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まずは地図の左上にある一番奥の露天風呂「通り雨」に向かう。

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雪の中、傘をさして足元に気をつけながら進む。林の向こうに川も流れてる。

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まず見えてきたのは「雪待ち」。空いてるかどうかの合図は2つ。

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このちょっと大きな木札、いや木の看板を

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“空いてます”から、“ただ今入浴中”に裏返す。

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そしてこの竹で通せんぼをする。以上の2つの目印。

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敷地の最奥に位置する通り雨は、もう少し先。

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雪が深々と降り積もる中を歩いているので、すごく遠く感じる。

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脱衣場は屋根はしっかりあるけど、雪が吹き込み、簀子や椅子は凍ってる。

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かなり過酷な状況で浴衣を脱ぎ捨て、靴下を脱いでまたブーツを履いて、いざ。

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杉の木立に囲まれた湯船。森林浴というか、雪の林にぽつん、自然の中に溶け込む絵馬みたいな湯船。

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雪の降る中、全裸で湯船まで行って、熱過ぎて入れなかったらどうしようと、恐ろしい想像が一瞬よぎったけど、予想外のぬる湯。あちちっとならずに、ちゃぽんと一気に入れる最高の湯温だった。

40度割れと意外なほどぬるい。入る時もいいし、入ってる時もいいけど、寒くて出られないという‥。

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湯口で55度。入ってる間に少しずつ上がってきて、湯船も39度から最終的には40.5度くらいに。加水だけで温度調節しているので難しそうだけど、ぬるめの適温がベースなので入りやすくてすごく有り難い。

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ざばざばと縁から湯が溢れてかけ流されていく。

開湯は江戸時代初期で400年の歴史がある古い温泉地。蔵王連峰の山中から流れ出る松川に沿って、30軒ほどの宿泊施設があり、源泉数は70本前後。

だいこんの花も豊富な湯量の自家源泉を持ってる。湧出量は調べてみたけど分からなかった。

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貸切風呂は循環も消毒もない源泉かけ流し。源泉温度が72度と高温なので、温度調節のために加水だけしてる。

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どんどん降り積もる雪。脱ぎ捨てたブーツの中にも雪が積もる。濡れた足で履くわけにもいかないので、タオルも持ってきたけど、タオルにもどんどん雪が‥。

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ぬるめが気持ちよくて、まだまだ入っていられるけど、先ほど通り過ぎてきた雪待ちへ行ってみる。

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上のこの状態だと空いていて、

木の看板を裏返して、竹の通せんぼがしてある、下の状態だと入浴中。

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こちらも屋根はあるけど、しっかり雪が吹き込んでる脱衣場。

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裸だと湯船までが遠い。

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眼下に渓流を望む露天風呂。

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川のせせらぎが聞こえたかどうか分からないけど、雪の降る音が聞こえてきそうな静けさ。

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石の湯船。周りにだけ雪がない。

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ざばざば湯が溢れ出ていくところは、オレンジ色と焦茶色に染まってる。

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まさか、これは雪待ちの雪だるま⁉︎ 3段目の湯口も焦茶色。

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湯口からは49度の源泉が投入されていて、湯船は41.7度といい具合。でもこの湯温はこの瞬間だけで、絶えず調整され変化してるのかと。

脱衣所までがはるか遠く感じる。

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あとの2つは屋根付きの回廊の中にあり、ちゃんとした脱衣所もある。

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“ゆ”の行燈が目印で、奥の湯小屋に「星の林」と「朝かぜ」の入り口がある。

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こちらは暖簾横の木札を

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“ただ今入浴中”に裏返し、中から鍵をかけて入る方式。外にブーツを脱ぐので、それも目印になる。

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室内の脱衣所にほっとしてしまう。清潔で洗面台もあり、

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タオルもバスタオルも備え付け。

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シャワールームもあり、

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松山油脂のシャンプーからクレンジングまで揃ってる。

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雪の積もった5、6段の石段の先に湯船がある。

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こちらはビーサン完備。助かる。外の露天風呂にも置いたらいいのに。

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ほんの少し小高くなった場所で

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木塀に囲まれた六角形の湯船。

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さっきの雪待ちとほとんど同じ切り石。中の周りには石の段差がある。

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ちょうど適温だけど、湯温がどんどん変わっていく。41.5度を目指すような設定なのかな。

40.5度を割れるほどぬるくなると、55度の熱い源泉がどばどば投入され、42.5度くらいまで一気に湯温が上がる。その後は39度まで加水された湯が投入されてた。

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pH 7.0の中性でじっとり肌に馴染むお湯。つるつるできゅっとした肌触り。

泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉。

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バランス良くいろいろ含まれてるけど、そんなに濃い源泉でもない。ほぼ無臭。

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茶褐色の湯の花が大量に舞ってる。

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木枕がある。木立の合間から星空を望むという意味の星の林。雪がすごくて露天風呂にもう一度って気になれなかったので残念だな。星は見えなくても。

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同じところに出入り口のある朝かぜ。

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こちらもシャワールームがあり、タオルも完備。雨や雪よけの傘帽子もある。

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ビーサンを履いて、雪道を滑らないように行く。

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お隣の星の林とは正反対に開放的な朝かぜ。確かに風が吹き抜ける。

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どの貸切風呂も林の中の離れで、プライベート感が強いけど、入り口は回廊の中にあるのに、この自然の開放感はすごい。

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他に比べて少し大きめの湯船。

手前側の縁から結構な湯量がかけ流されていく。

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この時の湯口は60度で、湯船は42.5度弱と熱め。でも景色や雰囲気はすごくいい。

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大浴場の近くに岩盤浴ができる「森の溶岩浴どんぐりコテージ」がある。

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可愛らしい建物。

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ここは脱衣所。専用の作務衣に着替えて、岩盤浴ルームへ。

蔵王山麓の溶岩石を敷き詰めた溶岩浴で、宿の畑で無農薬栽培したよもぎを乾燥させて使っているそう。それほど熱すぎない。

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あまり暖まらなかったので、大浴場へ。

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大浴場の「ぎんやんま」は一晩中いつでも入ることができる。

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男女入れ替えはなく、手前が女湯。

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全て木造りの雰囲気ある湯小屋の脱衣所。清潔で気持ちいい。タオルも化粧水も置いてある。

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出入り口がふたつあり、内風呂にも露天風呂にも直接出入りできる。

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あ、先に露天風呂に出てしまった。

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どちらからでも出入りできるようになってる。

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広い露天風呂。

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屋根がないのは一部だけで、雪でも大丈夫。

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茶褐色の湯口から投入されてるお湯は58.5度。

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湯船は42度弱で、長湯するには熱い。

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しっかりかけ流し。

縁の石にはぶつぶつの析出物が付き、茶褐色の湯の花がたくさん舞ってる。湯面には膜のように湯の花が浮いてた。

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露天風呂から直接浴室へ。

おそらく暖かい季節はここがフルオープンで半露天風呂になるのでは。

窓からは外の雪景色や露天風呂が見える。

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この通路がすごくいい。

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ちょうど内風呂の縁から溢れるお湯がここに流れ出ていて足が暖かい。

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ちゃんと脱衣所から入ってくると、この景色。

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右手に、仕切りのある洗い場が3つ。

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とても高い天井の湯小屋。上で男湯と繋がってるのかな。

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左の窓際に内風呂がある。中は切り石だけど縁が木造り。

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湯口からはかなり湯量を絞って60度の源泉が注がれてる。

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湯船は41.5度弱に保たれてる。

他の露天風呂に比べて安心感が強すぎて、ほとんどここに入ってた。つるつるの肌触り。

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大浴場は濾過はしてないけど、湯温を均一に保つために一部循環してる。加水と循環あり。

湯口からは加水してない源泉が注がれていたのかも。この形相だから。

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分析書には加温加水循環消毒有りと記載されてるけど、隣に掲示してある平成17年のものには、加水有り、加温濾過消毒なし、一部循環有りとなってる。(貸切露天風呂は加水だけ有り)

正確に分からないけど、ざばざばかけ流しもされてるので、心地よく入れる。

 

遠刈田温泉 温泉山荘 だいこんの花
★★★
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉
72.3度
pH 7.0
男女別露天風呂付き大浴場 貸切露天風呂4
加水あり 加温循環消毒なし
2022.2.21 宿泊

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