ニセコ湯本温泉 月美の宿 紅葉音(北海道)

いまさら気に入る温泉が新しく見つかると思ってなかったので、嬉しい衝撃だった。初のニセコ。

JR函館本線ニセコ駅からタクシーで15分というと、なんだか行きやすそうだけど、ニセコ駅までは新千歳空港から快速エアポートで小樽まで行き、函館本線を乗り継ぎ3時間半くらいかかる。

空港から宿までレンタカーだと2時間半近く。

古い湯治宿を改装した奥ニセコの一軒宿、紅葉音。フロント係は白いわんこさん。

フロントから奥へと進んだ突き当たりが大浴場。利用時間は朝の9時まで。夜中は23時で消灯するけど、自分で電気をつけて入れる。

レトロな案内板がいい感じ。手前が女湯、奥に男湯。男女入れ替えはなし。

細長い脱衣所で、右手に仕切りのある鏡台、左手に脱衣棚、奥に洗面台。

全12室の宿で満室だったと思うけど、ほとんど人とかぶらなかった。一晩中入れるからかな。

ゆったり広めの浴室。角に位置する雰囲気ある木造りの湯船が、秘湯風情を醸し出してる。

奥の湯船から見た出入り口。両側に深めの仕切りが設けられた洗い場があり、合わせて5つのシャワー。

湯温に差をつけた2つの湯船。入って左側が暖かく、右奥がぬるめ。

大きさは左の五角形の方がほんの気持ち大きいような、ほとんど変わらないような。

湯面に結晶化しそうなほど、白い湯の花が膜のように浮いてる。

肌触りは、きゅっきゅときしむ感じだったけど、粒子が肌と手のひらの隙間にあり、なめらかな触感も。

翌朝はさらに白濁が強くグレーの濁り湯に。

白い湯の花がべったり積もった湯口からは48度ちょいの源泉が注がれてる。暖かい方でも40度と想像してたよりぬるくて、嬉しい驚き。

両方に湯口はあるけど、ぬるい方の湯口はほとんど出てなくて、36度とかなりぬるめ。

2つの湯船は別の湯船だけど、

仕切りの一部分だけが抜けていて、熱湯からぬる湯に湯が流れ込むしくみ。

逆のぬる湯側から見ると

こんな感じに。

ぬる湯に足を踏み入れたら、湯の花がもわっと舞い上がる。

この段差の上部に排湯口があり、

溢れたお湯がかけ流されてる。

ニセコ温泉郷のニセコ湯本温泉は、ニセコ連峰チセヌプリの麓にある温泉地。湯元は温泉の泥沼、大湯沼。

南北に70m、東西に30m、周囲は200mで、湯量は毎分1000ℓもあるのだそう。沼の底からガスが発生する沸騰状態で、数十mも白煙を吹き上げている湯沼。

分析書でも遊離二酸化炭素が300mg含まれてる。

昔は間欠泉だったのに、明治期に英国系の鉱山会社が硫黄を汲み上げすぎて、間欠泉ではなくなってしまったとか。最悪だな。

階下に露天風呂。

ニセコアンヌプリやイワオヌプリ眼前に望む景観って書いてあったので、あの山かな。ちょうど日が沈むところ。

広い露天風呂にたっぷりのグレーの濁り湯。屋根がついているので、雨天、雪でもなんとか大丈夫そう。

右側が男湯との境なのかな。

一度湯桶に落ちてから湯船に注がれる段階式の湯口。

源泉温度は分析書で61度。湯使いは加水も何もないかけ流し。

とぽとぽと泡を立てて注がれる源泉。出来た泡が湯面に残り、成分をしっかり感じる。

四角い窓から投入されてるのが48度ちょいの熱い源泉。

上の太いパイプから39.5度のぬるめのが混ざり、

この板から湯船に落ちるところで46度ちょい。露天風呂の湯船の温度は39度と気持ちのいいぬる湯。

翌朝は少し暖かめで露天風呂は43度近くあり、内風呂の左の熱湯が42.5度、ぬる湯が38度だった。5月といえど、目の前の山には雪が残るほど。夜は冷えるし、調整されてるのかな。昼間のぬる湯調整は神だな。

天然硫黄泉の泥パックができるように綺麗な泥がこちらに用意されてたんだろうなと想像される容器。日帰り入浴も10時半から15時までやってるから。

泥パックは美肌効果がある。

湯底に湯の花がたくさん溜まってるけど、さすがにこれで顔にパックはできない。

グレーの湯の中に大小の白い湯の花が大量に舞ってる。泉質はpH 3.8の単純硫黄泉。硫黄の匂いは、粉っぽい樟脳みたいな方の匂い。火薬のような感じも。

露天風呂でクレイパック出来ない状況でも心穏やかでいられたのは、部屋にも綺麗な泥があるの確認済みだったから。

窓を開けると半露天風呂っぽくなる温泉付きの部屋。シャワーもついてる。

洗面器に入った泥もある。

広めの湯船だけど手前が段差なので、ゆったりひとり用。

グレーの濁り湯で、ざばざばかけ流し。

白い湯の花が湯面にも大量に浮いてる。

うっかり裸で突入しなくて良かったと思うほど熱くて、45度。でも底の方は42度。頑張って混ぜて44度ちょい。

湯口から47度の源泉が勢いよく注がれてるので、それは仕方ない。

加水しなきゃだめなのかなと思いつつ。湯口の木箱を開けてみたら、調節できるやつ。やった。とりあえず止めて少し冷めてから。

その後は少し絞っていい具合のぬる湯を堪能。

このレバーで湯口を開けると、ものすごい硫化水素臭がぷわぁっと漂って至福だった。

そして、泥パックを堪能。これでもかというほど堪能。

温泉の泥パック初めてだと思う。しかもこんなに綺麗な泥。メラニンの生成を防ぐ硫黄のクレイだから美白効果もあるはず。

こんなに温泉の恵みを楽しめる部屋風呂なかなかない。最高すぎる。

 

ニセコ湯本温泉 月美の宿 紅葉音
★★★★★
単純硫黄温泉
61.2度
pH 3.8
内風呂(男2 女2)露天風呂(男1 女1)
加水加温循環消毒なし
2024.5 宿泊

コメント

error: Content is protected !!