山田温泉 大湯(長野)

信州高山温泉郷の山田温泉は、長野駅からレンタカーで45分。最寄駅は長野電鉄の須坂駅で、そこからだと車で20分ほど。

 

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江戸中期に開湯した200年の歴史をもつ古湯で、2つの共同浴場「滝の湯」と「大湯」がある。

 

大湯は立派な桃山風建築で、山田温泉のシンボル。

 

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利用時間は朝6時から21時まで。宿泊者は宿で入浴券をもらえるので、無料で気軽に入ることができる。

 

他の宿は分からないけど、山田温泉 緑霞山宿 藤井荘(長野) – 温泉手帖♨︎ではタオルも持たせてくれて有り難い。

 

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番台があり、右が女湯、左が男湯。入れ替えはなし。体温を自動計測し、住所や連絡先を記入してから入場。

 

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ロッカーは30個あるけど、半分に間引き利用。入ってすぐのところに鍵付きロッカーもある。

 

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絶えず4〜6人くらいが出入りしていて、宿泊客以外はほとんどが顔見知りのよう。

 

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浴室に入ると目の前に小さな湯船。

 

の前に、総檜造りの風情ある湯小屋にまず感動する。床も壁も湯船も全部檜。硫黄の匂いも相まって、旅情を掻き立てられるような空間。

 

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小さな湯船の隣に長い大きな湯船。

 

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男湯と女湯は上で繋がっていて、おじさんたちの声や出入りする引き戸の音が響いてる。

 

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天井に至るまですべて檜で、天窓の造りが素敵すぎる。

 

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何この、木とガラスのバランス!鄙びた湯小屋なのに洗練された美しさ。

 

朝の光が差し込む姿もいいし

 

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夕方の鈍い青色もたまらなくいい。ここまで素晴らしい湯小屋が今まであったかな。天井を見上げてるだけでも満足しちゃう。

 

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大きな湯船はあつ湯。

 

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湯口がふたつあり、左側にメインの湯口。こちらからはとびきり熱いお湯がざばざば投入されてる。この時は62度超え。

 

2本の源泉の混合泉で、元湯が59.4度、わなば源泉が80.5度。混合して67.3度で利用しているそうなので、この湯口は加水なしなのかも。

 

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私にとっては、ここまで近づいてくること自体がリスクなほど熱い。

 

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湯船の温度は45.5度。急いであがり、右側へまわる。右端の湯温は45度ちょい。変わらず激熱。

 

それでもこの湯船に常連さんたちはつかっていく。慣れよ慣れ、と言われてたけど‥。

 

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こちらの湯口からは38度の加水した源泉が注がれている。雨樋みたいな感じで、洗い場からつたってくる。

 

出たり止まったりしてるみたいだから、洗い場でお湯を使ってる時はまわってこないのかもしれない。

 

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なんせ熱くて入ることはできない、足湯さえも無理なので、遠くぬる湯側から見る限りのことしか分からない。

 

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あつ湯の奥にある洗い場。これがまた鄙びた感じというか古いしくみなのだろうけど、初めてで目新しい。

 

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37〜38度くらいに加水した源泉が洗い桶に溜められていて、そのお湯を使う。“洗い場を一斉に使うとお湯が足りなくなります”と注意書きがある。

 

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木の板が栓になってる流しが4つ。はて?どうやるんだろうと板を引っ張ってみる。上にあげて下から湯が出るのかなと思って。違う。板を手前に倒すとお湯が出るしくみ。

 

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無事にかけ湯できた。

 

もう一度だけあつ湯にチャレンジ。奥側に大量の湯の花が溜まってるのを見たくて。白い糸状の硫黄の湯の花がたくさん。

 

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湯船の縁からは溢れたお湯がかけ流されていく。

 

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さて、こちらの年季の入った湯船がぬる湯。

 

源泉温度が高い温泉だけど、かけ流しのあつ湯とぬる湯の2つの湯船があるので、入りに来た。この湯船だけが目当てで。

 

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3人が限度の大きさだけど、大体3人で入ってた。新参者や若者はこちらしか入れないし。

 

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硫黄の匂いが結構する。塩気のある香ばしい硫黄泉。でも、新しい分析書では含硫黄ではなくなり、ナトリウム・カルシウム‐塩化物温泉。

 

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初め入った時の湯船は38度割れ。おぉ最高じゃん!湯口は57.3度。加水した源泉のかけ流し。でも、湯面だけ熱くて、底の方は冷たく感じるほどだったので、独りになったタイミングで混ぜた。

 

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湯の花がやばい。白い大小の湯の花がわさわさ舞う。グレーのとろろ昆布みたいな巨大な湯の花もたくさん。肌に髪の毛でもさわさわ当たってるのかと思うほど、わさわさ舞ってる。

 

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ふわりとした肌触りで、木の効果か湯の効果か分からないけど、泡付きがある。

 

湯船の温度が均一になってきた頃、湯温は40度ちょいに。ん?熱すぎる。湯口から出てくる源泉が58度を超え、湯船もみるみるうちに43度まで上がっていく。43度はもう限界。これはもうぬる湯じゃないし。

 

湯口の温度が大きく変わるらしい。ランダムに。

 

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昨日はぬるかったよーとか、朝は熱いよとか、みんな口々に教えてくれるけど、多分それ、その瞬間の話。

 

翌朝も、朝一は40度の適温から始まり、1時間ちょっとの間にぬるくなったり、熱くなったりしてました。

 

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上の方だけ熱いから、上だけを湯船から外に掻き出せばいいよと常連さんが教えてくれて、やってみるけど。すみません、さっき混ぜちゃったので、それほど効果がないかも‥。

 

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pH 7.4の中性で、きゅうっと肌に吸い付くような肌触り。湯上がりの肌はしっとりする。天然の保湿成分メタケイ酸が159mgと多く含まれている。なんにせよ、硫黄の匂いが心地よくて何度も顔を洗いたくなる。名残惜しくて出たくなくて、ぬる湯にいるのに汗だく。

 

レジオネラ対策で塩素消毒してるそうだけど、塩素臭は全然分からない。消毒効果のあるメタホウ酸も222mgと結構多い。

 

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ぬる湯は端っこだし、木枠みたいなのが境にあるので、なんとなく隔離されていてこじんまりできて落ち着く。

 

見上げれば、この光景。38度くらいが続けば最高なのになぁ。

 

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湯上がりの肌はしっとりだけど、指先はするする。肌の余分なものが綺麗に落ちた感じがする。

 

汗だくだったけど、手足が中から温まってる感じではなく、すぐに冷たくなる。

 

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もうひとつの共同浴場の滝の湯は、地元の方専用だけど、宿泊者は入らせてもらえる。でも今回はコロナで残念ながら利用不可。
大湯の前に小林一茶の句碑がある。

 

“春風に猿もおや子の湯治かな”

 

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朝風呂の帰り道、滝の湯の屋根に暖をとってる猿。めっちゃ見下ろしてた。

 

 

山田温泉 大湯
★★★
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
67.1度
pH 7.4
内風呂(男2女2)
加水消毒あり 加温循環なし

[元湯]
59.4度
125ℓ/分
[わなば]
80.5度
135ℓ/分

 

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