新高岡駅から車で30分、富山空間から40分ほど、富山県南西部の砺波市。庄川温泉郷は、庄川沿いに集まる湯治場で、大牧温泉 観光旅館（富山）-温泉手帖♨︎も荘川温泉郷の宿のひとつ。
鳥越の宿 三楽園は、大正13年に料理旅館として創業した全21室の温泉宿。お湯がいいと評判で、長い間気になってた。
大浴場は1階の奥に。
途中に源泉らしき。飲泉できたりはしないのだけど、波波の析出物に期待が高まる。
バスタオルとフェイスタオルは部屋にはなく、こちらに。
利用時間は夜24時までで、朝は5時半から9時半まで。男女入れ替えはなし。
ゆったりした脱衣所で、奥にもパウダールームがある。化粧水などのアメニティもあったと思う。
浴室もゆったりした造りで、大きめの内風呂がひとつ。
縁から溢れ出るお湯で、床に析出ができていて、オレンジ色な浴室。
洗い場はシャワーが7つ。普段、椅子も桶も使わないので、気が付かなかったけど、写真で見たら椅子の下に桶を収納できるタイプだ。桶が椅子から落ちたり転がったりしなくていいような気がする。
泉質の異なる2つの源泉を持つ宿。内風呂は橙色の濃い濁り湯。
湯面にはたくさんの湯の花が浮いてる。鉄の粉みたいな湯の花が肌にざらりとする。
奥の排湯溝から、さらさらと湯がかけ流され、床が焦茶色に染まってる。
内風呂は循環だからあまり期待してなかったけど、ちゃんとかけ流し併用で、気持ちのいい湯船だった。
湯船は41.5度ちょい。こちらの湯口からは13度の源泉が注がれている。
茶色の舌みたいにべったりと析出物が付いてる。
触るとオレンジ色がべっとり。お尻もタオルも色が付くやつ。
湯口付近には無数の泡が見える。泡付きのあるふわっとした肌触りだけど、きゅうっときしむ。昔から｢鳥越の湯｣として親しまれてきた炭酸ガスと鉄分を多く含む源泉。
源泉温度は14.8度で、加温して利用してる。内風呂は循環と併用だけど、露天風呂はかけ流し。
露天風呂には2つの異なる源泉の湯船。
扉を出て、左手前の湯船が、内風呂と同じ鳥越の湯源泉。
むかし、越中（富山）と飛騨（岐阜）の国境の山々を飛び交う鳥たちが、山中から湧き出るお湯で翼を休め、傷ついた体を癒して飛び立っていったと云われたことから名付けられてる。今も自然湧出してる源泉。
縁から溢れ出るお湯で棚田のような芸術作が出来あがってる。
溶存物質は2,094mg。泉質はカルシウム・マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。露天風呂の湯船は加温だけして、源泉かけ流し。
3人サイズくらいの小ささ。人がしばらく入ってなかった湯船につかると、縁からざばっと湯が溢れる。
湯口からは13度の源泉が注がれてる。手のひらで受けると、炭酸なのか冷たさなのか鉄なのか、じんじんする。しっかり鉄臭。
下の側面から加温湯が入ってきて、湯船は37.5度前後。夜は40度弱くらいまで加温されてたのかもしれない。測らなかったけど。
膝までは見えるぐらいの濁り具合。オレンジ色の湯の花と細かいあわあわが舞っていて、しっかり泡付きがある。
ふわふわあわあわの泡まみれ。泡をはらうとじっとりした肌触り。pH 6.4の中性。手のひらがぽかぽかしてきて、いかにも炭酸泉。
奥には庄川峡に向かったウッドデッキがある。
出入り口の目の前のL字型の湯船は、もう1本の源泉。
濃い黄土色の濁り湯で、中は全く見えない。
湯に入れば縁から溢れるけど、投入量が少ないのか、どんどんかけ流してる感じでもないように見えた。でも、熱交換で加温して、かけ流し。循環はないみたい。
王女のような立派な湯口。高いところから段々を滑り降りてくる。
鍾乳洞のような立派な造形。湯口で19度弱の源泉が少しずつ注がれてる。
王女のウエストをあたりの析出物。触れると溜まっていた粉っぽい湯の花が流れ落ち、湯の中にもわっと溶け出していく。湯面にも浮いてる。
湯船は42度と熱め。塩素臭のような薬っぽい匂いがし、きゅうきゅう軋むような肌触り。こちらも同じpH 6.4で中性。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。塩素イオンと炭酸水素イオンがかなり多く、溶存物質が13,773mgも含まれているとても濃い源泉。あの湯口も納得。令和元年の新しい分析書だと、含鉄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉になってた。
こんな特徴的な源泉が2本もあり、加温してるとはいえ、かけ流しで入らせてくれる貴重な宿。
荘川温泉郷 鳥越の宿 三楽園
★★★★
［鳥越の湯］
カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
14.8度
pH 6,4
129ℓ／分（自然湧出）
［庄川清流温泉］
含鉄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
22.3度
pH 6.4
40ℓ／分
内風呂（男1女1）露天風呂（男2女2）
加温消毒あり 加水循環なし
2025.11 宿泊
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