奥多摩、檜原村の南秋川の山奥にたたずむ秘湯の宿、たから荘。JR五日市線の武蔵五日市駅から数馬行きのバスで1時間ほど。青梅線の昭島駅からレンタカーでも同じくらい。

母屋は築年数300年、江戸時代から残る兜造りの檜皮を葺くかやぶき屋根の建物で、国の登録有形文化財に指定されてる。

南秋川の渓流に面していて、窓の景色は清々しい新緑。

東京都で唯一の秘湯を守る会の宿。

大浴場は母屋の脇を通り、矢印に従い建物の外の階段を降りたところに。

利用時間は夜23時まで。朝は6時半から。日帰り入浴が10時から18時まで。

江戸時代、傷ついた大蛇が河原の湧き水で傷を治していたところを猟師が見つけたのが由来とされ、当時の文献「武蔵野風土記」にも記載されてる古い温泉だけど、関東大震災で泉源が絶たれたそう。
戦後に発見され、共同浴場として使われていた秋川上流の源泉を、たから荘の初代が昭和43年に700m下流の現在の場所まで引いて営業を始め、現在3代目。言い伝えから、蛇の湯温泉と名付けたみたい。

突き当たりで、女湯が右、男湯が左。男女入れ替えはなし。

網戸からの爽やかな風に、川の流れる音と鳥の声が心地いい脱衣所。

浴室も大きくとった窓の向こうは新緑の世界。

2面に窓を配した湯船は、水色に見える石造り。

洗い場にはシャワーが5つ。全5室の宿で、食事以外で人と会うことなく、お風呂も独泉だったので、5つもあるんだと思うほど。

源泉は10度の冷鉱泉の引き湯なので、加温循環してる。縁からは溢れない。
泉質はアルカリ性単純硫黄冷鉱泉。硫黄の匂いはしないけど、塩素臭も気にならない。

pH 10.0のかなり高いアルカリ性だけど、ぬるぬる感はなく、つるっとしそうでしない、きゅっきゅときしむ肌触り。

秘湯を守る会のHPには、浴槽は循環濾過だけど、給湯口は源泉とあるけど、この日は湯船と同じ41度の湯が注がれてた。匂いもなし。
自然湧出の貴重な源泉。きっと源泉そのものは硫化水素臭がして、ぬるぬる湯感触なんだろうな。ぽたぽたでも湯口から出せばいいのに。

東京とは思えないロケーションとアクセスで日常から離れ、自然に囲まれ緑を眺めながら、ひとりでのんびり適温の湯に浸り、山里料理をいただける。とてもいい滞在だった。
蛇の湯温泉 たから荘
★★
アルカリ性単純硫黄冷鉱泉
10.5度
pH 10.0
2.9ℓ/分(自然湧出)*昭和42年当初
内風呂(男1女1)
加温循環消毒あり 加水は適宜
2026.4 宿泊


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