霧島連山の新燃岳の中腹、標高920mに位置する民営国民宿舎の霧島新燃荘。霧島温泉郷の中では最も高所に位置する新湯温泉の一軒宿。
鹿児島空港から北東に45分、アカマツ林に囲まれた自然豊かな温泉地。

5月のミヤマキリシマの時季にと思ったけど、ちょっと早かったのかな。

民営国民宿舎とは、(財)国立公園協会が基準に基づき指定した、民間が経営する自然豊かな場所にある宿泊施設なのだそう。全国にぽつぽつあるみたいだけど、多分初めて。

75年ほど前に現在の岩元家が湯治小屋の経営を引き継いだけど、昭和29年に台風による土石流で全壊。昭和34年に埋没した泉源の再掘を行い、泉源を掘り当てて再開、昭和48年から民営国民宿舎になってる。

橋の左側からは噴気が上がってる。川沿いには大きな湯小屋。この浴室も露天風呂も噴気地帯の直上にある。

橋を渡ると右手が宿の玄関で、そちらが女性専用露天風呂と貸切風呂がある宿泊棟。左手の湯小屋が大浴場で混浴露天風呂もこちらにある。

どちらも利用時間は22時までで、朝は6時から。
玄関向かいの階段を降りると、目の前に鮮やかなブルーの湯船が見える。

初めてだと全貌がよく分からず、のぞいてみたら、奥に階段上の白く染まった湯口がある。これが混浴の露天風呂のよう。女性は左奥の衝立がある段差から出入りし、男性はさっき真正面に見えてたところから出入りするみたい。

大浴場の出入り口は手前が男湯、奥が女湯。男性は普通にここから裸で出てきて、この目の前を通って露天風呂に行くらしい。出くわさなくてよかった。というか、宿泊者しかいない時間で独泉でよかった。

さらにもうひとつ奥に男女別の内風呂、治療泉があったけど、説明もなかったし利用されてるのかどうか分からない。皮膚疾患で治療に来られた方専用らしい。

明治の初め頃から皮膚病に効くとして知られ、皮膚疾患専門の湯治場として利用されたこともあった温泉。

脱衣所と浴室はかろうじて分かれてるくらいで、開け放されてる。ベンチがあり、脱衣棚には籠がある。洗面台やドライヤーはなかったと思う。暖簾の向こうに綺麗な水色の湯が見えてる。

左手にかけ湯用なのか、桶がある。飲料水のカランもあり、塩ビパイプからは水が注がれてる。

大浴場はとても大きく天井も高く、徹底的に硫化水素に注意した造りになってる。開放的な脱衣所の造りも。“入浴は30分以内”の注意書きがたくさんあり、フロントでも注意される。

迫力ある積み上げられた石の上部に源泉が注がれているようで、クリーム色に染まってる。

湯船に投入される直前の湯口が48度越え。湯船は41.5度割れで、貸切風呂よりぬるかった。多分、その日その時の日帰り入浴客の加水状態によるのかと。男湯はめちゃくちゃ熱かったらしい。

洗い場は水のカランが3つ。ボディソープとリンスインシャンプーがあり、温泉か水か混ぜながらかで洗い流す。

源泉は新湯1、2、3、5、7の混合泉。硫化水素型の硫黄泉で、使用温度が60度。加水だけしていて、消毒もない源泉かけ流し。
湯量を補うためにボーリングにより噴気を得て、噴気を沢水に通して源泉を生成してる造成泉。

殺菌効果のある硫黄泉で、酸性度はそれほど高くないpH 5.1の弱酸性。アトピーや乾燥肌などの肌のトラブルに効果がある。
縁を越えて湯が溢れてくので、白く染まってる。切れ込みからもどんどんかけ流されてる。

女性が混浴露天風呂に行くのは、奥の通路からで、ここにかけてあるバスタオルを巻いて行く。使い回しに抵抗がなければ。一瞬だけ行ってみたけど、43.5度超えの熱さで速攻で戻ってきた。

玄関のある宿泊棟の方に、女性用の露天風呂がある。

1階の奥に進み、内湯の案内板のあるドアからほぼ外に出ると、貸切風呂と女性露天に分かれるドア。ここは網が張ってあるけど、ほぼ外みたいな空間。

正面の女性露天へ。

とたん屋根が付いていて、一体化した脱衣場に籠が置いてある。

混浴露天風呂に入る必要がない、充分広い湯船。

水のパイプもあり、出てなかったけど、湯船は入れる湯温だった。

縁からさらさらと湯が溢れ出てるかけ流し。

入ると湯の花が舞い上がった。この湯船が一番湯の花が多かった。

湯口は2箇所あり、

奥のメインの湯口は44度、もう一方は少し低めだったような。

分かれ道に戻り、内湯と書かれた貸切風呂が4つ並ぶ通路へ。

通路にスリッパがなければ空いてる。手前から。

それぞれ脱衣場があり、籠も置いてある。

樹齢300年のツガの大木を刳り抜いた一人用の湯船。

ざばざばとかけ流されてる。

白く染まった滑り台のような湯口。注がれてる源泉は44度で、湯船は43度弱と熱め。

大浴場同様に飲用水のカランがあり、水を勧められる。

湯船が小さいから余計に熱いのだろうと思い、隣をのぞくも、同じ形状の湯船。全部1人用なのかなと思いつつ、隣の3つ目へ。

あ、大きそう。

脱衣場はこんな感じ。結局ここばかりに入っていたのだけど、ここだけ鍵が壊れててというか、無かった。

4人サイズくらいの大きな湯船で、手前の洗い場は両側に水(飲用水)のカランがあったと思う。

体や髪を洗うのは、この水か湯船の源泉か。

縁からざばざば溢れてる。

大浴場みたいに高い天井。奥の貸切風呂と繋がった湯樋のような仕組みで源泉が流れてくる。瓦みたいな焼き物のような湯口。

高いところからざばざばと飛沫をあげながら注がれる。しぶきが目に入っても、あまりしみない。

勢いよく大量に湯が注がれるぼこぼこの振動とその水流からかもしれないけど、ふんわりふわっとした湯心地。

中にあった分析書は、大浴場や混浴露天風呂にあったのとは少し違ってて、新湯3、5、6号の混合泉。3と5だけがかぶってる。こちらの方が遊離硫化水素などガス成分が少なめで、使用温度は68.5度と少し高い。どの湯船も水を出せるので、湯温調整してもいい感じだった。

細かい白い湯の花がたくさん。

さらりとした湯感触で、きゅうきゅうと手のひらがすいつくきしみがある。貸切風呂の源泉はpH 5.7の弱酸性。むわっとしたアンモニア臭混じりの硫黄臭で、乾くとさらすべの肌触り。

一番奥の湯船も3つ目のと同じ大きいタイプ。

こちらの湯口は木。ねっとり白い析出に覆われた源泉の通り道。

端っこ好きなのに、なぜか分からないけど、ここではなく3つ目湯船が気に入って、ずっと3つ目に。他の湯船は入らなかった。宿泊者もみんな自分のお気に入りに入るのか、いつも空いてたので出直したりすることもなく。
もう少し入浴時間が長ければな、とも思うけど、命の危険の話なので仕方ない。
新湯温泉 霧島新燃荘
★★★★
単純硫黄温泉
[新湯1、2、3、5、7の混合泉]
60.5度
pH 5.1
[新湯3、5、6の混合泉]
68.5度
pH 5.7
内風呂(男1女1)露天風呂(混浴1女1)貸切風呂4
加水あり 加温循環消毒なし
2026.5 宿泊


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