熊本の平山温泉は2年2ヶ月ぶり。前回は平山温泉 湯の蔵(熊本) – 温泉手帖♨︎に日帰り入浴。ぬる湯でぬるつるが気持ちよかった記憶が強い。
平山温泉は熊本空港から車で1時間弱、山鹿市の田園地帯の一角にある静かでのどかな温泉地。旅館や家族湯などの温泉施設が20軒以ほど点在する、くまもと山鹿の奥座敷。金栗四三の生家が近く、彼もこの湯に入っていたそう。
古くは1300年ほど前からの伝承が残り、江戸時代にも肥後(熊本)を治めた戦国武将 加藤清正が訪れたと言い伝えられている。
湯の蔵の向かいに立派な門を構えるほたるの長屋。ここは離れ5棟のみの小さな宿で、女将が料理人、というかオーナーシェフ。
平山温泉の泉質を気に入った女将(シェフ)が、温泉の泉質に負けない心を込めた料理でもてなしてくれる、というオーベルジュ。
全ての客室に温泉風呂があり、大浴場はない。潔い。部屋のお風呂がベストなら大浴場などなくていい。
客室は露天風呂と内風呂付きの離れが2室、内風呂付きの離れが3室。
露天風呂と内風呂が備わった「羅しゅう」に宿泊。いつでも好きなタイミングでお湯を楽しめる。
脱衣室のレトロな扉を開けると内風呂。
ほんのり硫黄の香り。浴室の窓までレトロでお洒落。
湯口。45度の源泉をボイラーで加温したものを投入してる。湯口からの湯を直に触れるのはちょっと熱いけど無理ではなく、すくって顔を洗えるくらい。硫黄の香りが広がる。
湯口付近は42度超え。湯船全体は42度弱。
ぬるつるの湯感触が気持ちいいアルカリ泉。PH9.73もある。肌の古い角質を洗い流してくれる美肌の湯。
翌朝はぬるふわだった。まさかのふわふわ、注意深く見てると、ほんの少しだけ泡付きが。
熱湯レバーと冷水レバーがあり、湯温調節できるようになっている。使えば、湯が薄まる。もう少しだけぬるければいいのにとは思ったけど、水は入れず。
たっぷり投入されて、しっかりかけ流されている。
源泉は300mくらい離れたところにあり、そこからパイプで引き湯している。毎分40ℓをもらっているそう。以前に入った湯の蔵も同じ源泉から引き湯してる。
5部屋の宿なので、消毒なしのかけ流しするのに充分な湯量。
内湯を出ると露天風呂。広めのウッドデッキの先に青いタイルの露天風呂。
テーブルが付いてる。ランプがあり、自分で蝋燭に灯りを灯すことができる。
テーブルの向こうにはふたつ寝湯があり、浅くなってる。
枕木に頭を置いて寝転がると、ずるずると身体が下がり枕木から落ちてしまう。微妙な角度。寝転がった光景。
センスのいいお宿なので、この子の存在に違和感。凝視してしまった。
この子の口から源泉が出てる。内湯と同じく、加温された熱めの湯。夜に入ったときあまりに熱くて44度近くあったので、お願いした結果、湯量が絞られた状態の湯口。
というのも、寒い時期の露天風呂は加温循環を併用らしく、このパイプから熱い湯が出てきてるのが分かり、これを止めてもらえないかお願いした。
作業を見たわけでもなく、細かい説明を受けたわけでもないけど、多分、パイプから熱いお湯は出ないようにして、さらに魚の湯口から出る湯量を絞ってくれたのだと思う。
その後の湯温は41.5度前後で、とても入りやすくなった。なんであんなに熱くするんだろ。
ここから、ちゃんとかけ流されてる。露天風呂には大小の白い湯の花が舞ってる。
内湯同様、熱湯と冷水のレバーがある。
そういえば、内湯にあるシャワーの温度調節がうまく出来ず、熱すぎるのがちょっと嫌だった。
メラニンの生成を抑制するので美白効果のある硫黄泉。殺菌作用も強いので皮膚病の湯でもある。加藤清正はあせもを治しに来ていたそう。効能ってすごいな。
朝ごはんの手作り豆腐が絶品。他のお料理も美味しかった。
平山温泉 ほたるの長屋
★★★★
単純硫黄温泉
45.1度
pH 9.79
40ℓ/分
各棟に内湯、2棟に露天風呂
加温あり 加水循環消毒なし
2020.1.11 宿泊
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