鉄輪温泉滞在中に硫黄が恋しくなり、別府温泉保養ランドに再訪。8年以上経つのに、いまだにここの硫黄臭がしばらく身体から離れなかった話題になる。
広い駐車場に車を停めて、奥の建物へ。
宿泊者が帰る時間を狙って行ってみた。
営業時間は9時から20時で、料金は1,500円。
泥湯の露天風呂は混浴。屋内にも男女別の泥湯があり、コロイド硫黄温泉なる内風呂も男女別。
宿のタオルを持って行ってるからタオル要らないけど、名入りの温泉タオルつい買っちゃった。
入り口で靴を脱いでスリッパに履き替え、受付で入浴料を払って入浴券をもらう。
建物の外へ出て、屋根付きの外廊下を歩いていく。
途中に湯煙も。
緑の壁の建物が温泉棟。
おそらく露天風呂への通路だと思う。
番頭さんに入浴券を渡してシャワーキャップをもらう。前回、泥の中が髪の毛だらけで気持ち悪かったから、これ大事。
泥湯は宿泊者も夜20時まで。露天風呂は早朝から入れるみたい。
まさかの独泉タイムがしばらくあった。
脱衣場は細長く、棚にずらりと籠が並んでる。宿泊者が朝に入っただけだからか、とても清潔で気持ちよかった。
脱衣場と浴室の間に遮るものはなく、目の前にコロイド湯。左に進むと泥湯。
右手には湯のカランが2つと水が1つ。
宿の温泉で体を洗ってから行ったので、コロイド湯でかけ湯をして入ったけど、そうじゃない人どうするんだろ。今は誰もいないけど、前はめちゃくちゃ人が多かった。このカランに並んで洗うんだっけ。ちなみにシャンプーや石鹸は使用できない。酸性泉だから菌の心配はないだろうけど、マナー的に。
脱衣場に向かい合うようにコロイド硫黄温泉。青みがかった美しい乳白色の濁り湯。大きな湯船にたっぷりのお湯。
縁の隙間からも溢れてる。
光に当たってないところでは灰色に見える。縁の石はグレーでコーティングされてるみたいだけど、つるりとしてる。
あまり透明感がないほど白濁してるけど、歩くとさらに湯の花が舞い上がる。
このコロイド硫黄温泉は、沢の水を敷地内で噴出している蒸気に通して造成した温泉。言われなければ分からない硫黄泉そのもの。立派な硫黄泉。これなら造成泉が温泉法上で温泉と規定されるのも分かる。
多分この分析書だと思うのだけど。pH 2.9の単純酸性泉。紺屋地獄の噴気は硫黄が主成分で、辺りは硫黄の香りが立ち込めてる。でも造成泉は、遊離硫化水素0.3mgで硫黄泉ではない。すごい硫黄の香りがしてるんだけど、湯からじゃなく、辺りからなのかな。
入り口左手の塩ビ管からは41.5度くらいのお湯が出てた。
斜向かいにある湯口はシューシューと噴き出すような音を立てていて、飛沫も散るし熱くて近寄りづらいのだけど、70度超えの湯が出てる。
湯口まわりの真っ白の析出物は硫黄泉そのもの。湯船は42.5度くらい。本当の硫黄泉にしか思えない内風呂。
左に降りて行くと泥湯で、右に上がり外に出ると蒸し湯の小屋がある。
小屋の中には水風呂なのか上がり湯らしき小さな湯船がある。奥の扉を開けると蒸し風呂。
きつめの硫黄臭、アンモニアのような匂いが充満してる。熱すぎはしなかったけど、匂いがきつい。
屋内の男女別泥湯。地下鉱泥浴場という名称。前回よりはるかに綺麗で清潔な感じがする。
右側は通路。突き当たりにシャワーが2つあり、左奥が露天風呂への出入り口。
ここは成分が濃すぎるため、小学生以下の子どもは使用不可。湯あたりしないように10~15分位で他のお風呂に移動するよう注意書きがある。
仕切りと立入禁止が不慣れでどこに居たらいいのか分かりづらい。濃い灰色の濁り湯。
この内風呂側の階段から降りて入ったら、手前の少し広めのエリアよりも真ん中の手すりと手すりの間のエリアに行った方が、泥がたくさんあるし、後から来た人がつかえなくてすむ。
露天風呂側から入ると、すぐにこの立入禁止の木があるので、ひとエリアのみ。
こちらは湯面に油のような灰色の液体状の湯の花が浮いてる。手の甲をすっと上に持ち上げると、甲にまだら模様が描かれる。
ここの泥は敷地内の泥を入れている人工的な泥湯で、噴気を入れて加温してる。熱いところだけ42.5度あるけど、他は40度ほどのぬる湯。きゅうきゅうと肌に吸い付くようにきしむ肌触り。指先がすぐにしわしわになる。
泥は高密度に攪拌されているそうで、比重で体が軽くなるため、木の棒は仕切りのためではなく、掴まり棒だった。
きめ細かい粘土みたいな泥が底に溜まっていて、露天風呂よりしっかり泥を感じられる。貴重な泥だからか、湯船の中で泥を落としてから出なきゃいけない。
泥に含まれた空気か、加温のための噴気のせいなのか湯面がぶちぶちと泡立ってる。
ここから行く鉱泥露天風呂は混浴。
女性の露天風呂入り口は目に触れないように小屋になってる。全く透明感のない濁り湯で、段差ありと言われても手すりに掴まり、そろりと探りながらじゃないと降りられない。
一歩目の足場から泥がたくさん舞い上がる。
少しでも外側に出ると男の人たちと目が合うので、女湯の出入り口の陰になる部分にしかいられない。それでもぷくぷくと湯が上がってくる部分もあり、39度とほどよいぬる湯で居心地はいい。少し先まで行った子どもの様子では、あちらはもう少し熱いらしい。
39.9度の足元湧出。体や服の硫黄臭がしばらく続くほどなのに、pH 2.6の単純酸性泉。殺菌力が強い酸性泉、長く入ってると肌がちくちく痛痒い。
足元の泥は泥というより小石を含む湯の花のような感じ。先まで行けばもっと泥が溜まってるのかもしれないけど。
もう一つの露天風呂は、裸で混浴露天風呂をぐるりとまわって行くことになる。以前は湯船から丸見えだったので、なんで裸を見られながらぐるりと歩いて行くのか意味不明だったけど、目隠しの板ができてたので行ってみた。
橋の向こうに見える木の板で囲われているのが混浴露天風呂。あの木の板に沿って向かい側まで行く。ただ、板は下が抜けてるので、足と首から上は湯船から見える。
この案内図の右下の露天風呂。
初めて行ったもう一つの露天風呂は、湯に降りていくところまでは囲いがあるけど、その先は真ん中に男女別の仕切りがあるだけで、そのロープだか木だかに捕まるように男の人達がいて、すぐに引き返した。
こちらの湯船は周りにたくさん木があり、大量の落ち葉が底に蓄積してる。入り口のところまでしか入ってないけど、泥も深く、足首の上まで泥と葉っぱの中に沈み込む。42度超えで熱めだったような気がする。
脱衣場で体を拭いてると、足首から下が灰色で妙に血色悪く見える。泥のパウダーなのか、粉を吹いたみたいになってる。
来てよかった。前回より清潔感があった。ぬるめの適温で泥湯を味わえるのは超貴重。次回も別府に来たら絶対入りに行こ。
別府温泉 別府温泉保養ランド
★★★★★
[コロイド硫黄温泉?]
単純酸性泉
49.7度
pH 2.9
[露天大浴場]
単純酸性泉
39.9度
pH 2.6
男女別内風呂(コロイド、鉱泥) 鉱泥露天風呂2
加水加温循環消毒なし
2024.1 日帰り入浴
♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎
別府温泉保養ランドは紺屋地獄という地獄の名称を持つ、日本でも数少ない泥の温泉。別府の中心地からは少し離れ、別府駅から車で25分の場所にある。
この泥湯、足元湧出。湧きたての温泉と泥にわくわく。
内湯が、男女別でコロイド湯と地下鉱泥浴場と蒸し湯。露天に混浴の鉱泥浴場(泥湯)。
外廊下歩いてると、湯が湧き出ている湯煙が上がってる。
休憩室まではみんな一緒で、入浴券をここに入れた後、男女別の脱衣所に分かれていく。
脱衣所から出ると目の前にあるのがコロイド湯。
コロイド硫黄を多量に含んだ温泉なので、老化した皮膚をきれいな肌に整えることによってシミなどをとり、メラニン色素の効果で張りのあるすべすべしたお肌になり、美白効果もあるとか。(湯船の写真は宿HPより)
白濁した硫黄泉。沢の水を敷地内で噴き出している蒸気に通して造成した温泉らしい。湯温は41度くらい。
露天の泥湯に行くには、内湯の泥湯を通り過ぎて行く。写真の右側の石の道が通路。
泥湯は普通の温泉より比重が重く浮力が大きいので、捕まり棒がある。あまり、浮遊感を覚えてないけど、この体が開放された状態は、硫黄成分の浸透力を高め、リウマチ治癒に絶大な効果を発揮するそう。
殺菌力が強いため、アトピー等の皮膚疾患にも効果あり。
泥湯は沸かし湯に比べ5倍の熱保有度がある。地下鉱泥湯はさらに熱保有度が高く、成分が濃厚で浸透が早いそう。
42度の足元湧出の湯が泥湯って奇跡だろうな。すごいお湯。ただ、泥湯はすごいけど、混浴しかないのってどうなのかしら。見えない柵をもう少し設けたらいいのに。男性から見えない狭いエリアにぎゅうぎゅうに女性が入ってた。しかも、そこの辺りの泥は、髪や枝などでかなり汚れてた。すくってみても、体や顔に塗る気にはならないほど。
次回は、坊主地獄にある鉱泥温泉に行きたい。清潔そうだから。
入浴後の硫黄臭すごい。着ていた服は、クリーニング出してもまだにおってた。
別府温泉 別府温泉保養ランド
★★★
単純硫黄泉
42.4度
pH 3.3
内湯 露天風呂
加水加温循環消毒なし
2015.7.19日帰り入浴
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