越後湯沢駅から車で1時間ほど。新潟と長野の県境、雪深い山あいにたたずむ松之山温泉は、日本三大薬湯のひとつ。
旅館や土産物屋が並ぶ湯治場の雰囲気が残る温泉街で、松之山温泉の3箇所ある源泉のひとつ「鷹の湯」に入ることができる。
7年程前に泊まった玉城屋に再訪。リニューアルして見違うほど素敵な宿に変身してた。
めっちゃ自分好みの素敵な作務衣。
大浴場は一階にあり、一晩中翌朝10時まで入ることができる。男女入れ替えはなし。
大浴場の入り口には、お水の他、ルイボスティーや日本酒など、フリーで置いてある。
脱衣所も新しく綺麗。脱衣籠はない脱衣棚。
明るくて、やっぱり清潔な浴室。気持ちいい。
内風呂と露天風呂がひとつずつ。
洗い場はシャワーが4つ。
湯船はそれほど大きくはなく、4人サイズくらいだけど、めちゃくちゃ熱いので、湯口のそばには寄れない。もし4人入ることになったら、一番向こうの人無理よね、と想像しながら独泉。
縁からさらさら溢れるかけ流し。
段差の木の部分に白っぽい湯の花が溜まっていてぬるりと滑る。気をつけないと一歩目が危ない。
浸かると縁からざばっと湯が溢れる。透明だけど、ほんのり濁っているように見える、とろりと濃いお湯。湯底もぬるり。
源泉温度85.5度の高温泉。チェックイン時に、熱いからしっかり湯揉みしてから入ってね、と言われた。めちゃくちゃ湯揉みしたけど、すんごく熱くて湯につけた足がすぐに真っ赤になる。
湯口が76度ほどで、湯船はどんなに湯揉みしても44度超え。これは加水しても許されるのでは?押してる間だけ水が出る仕組みのこれを何度か押して、なんとかここに座った。
その後も少し水で埋めて入った。毎回独泉だったので。それでも43度もあるのに入れる不思議さよ。
クセの強い薬品の匂い。意外なほどふんわりした肌触り。湯からあがると最初ねっとり肌でその後はさらり。でも少しちくちくする。
鷹の湯源泉は、700年ほど前の南北朝時代、正平年間(1340~1370)に、傷ついた鷹が湯浴みしているのを木こりが見つけ発見された、歴史の古い源泉。
開湯伝説は古く、源泉も掘削自噴だけど、鷹の湯1号は昭和13年(深度170m)、2号は昭和39年(264m)に掘り当てたという昭和初期のもの。湧出量は合わせて毎分400ℓほど。
平成19年に毎分600ℓの湧出量を誇る3号を深度1301mで掘削成功。どれも90度ほどの高温源泉。
松之山温泉の「鷹の湯」以外の2つの源泉は、「庚申の湯」と「鏡の湯」。
庚申の湯は昭和40年石油試掘中に兎口で地下3000mから噴出したもので、兎口温泉と呼ばれていたけど、唯一の植木屋旅館は2017年廃業。35度割れとぬるく、湧出量も毎分12ℓと少なかったらしい。
「鏡の湯」は昭和12年に開湯した源泉で、ホテル凌雲閣の自家源泉。
この日は露天風呂がさらに熱かった。
内風呂より広い湯船。
周りに半身浴できる段差があるけど、熱くて。
川沿いで心地よいロケーション。
もちろん露天風呂も源泉かけ流し。茶褐色に染まった湯口。
湯口は71度弱だったけど、湯船は45度。加水ありらしいのだけど、この湯口から出てる源泉がすでに加水したものなのかな。あまりに濃くて熱いから、どちらにせよ分からない。
強烈な塩味と苦味で、まさに海水。喉の奥がじりりとする感じ。ナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、塩素イオンが8,900mgも、溶存物質は15,000mg。
天然保湿成分のメタケイ酸が110mgと多く含まれてるけど、それよりメタホウ酸の250mgに目がいく。日本一の含有量と言われてる。消毒や洗浄効果があり、きりきず、やけどに効く。
明治の温泉番付では前頭。
朝ごはんの山菜プレートが感動だった。夜の日本酒もいい感じ。またこの季節に来たいな。
松之山温泉 玉城屋旅館
★★★
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
85.5度
pH 7.5
露天風呂付き内風呂(男1女1)
加温循環なし 加水あり
2023.4 宿泊
♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎
有馬温泉、草津温泉と並び称される日本三大薬湯のひとつ松之山温泉。
上越新幹線の越後湯沢駅でほくほく線に乗り換えて40分のまつだい駅。そこから送迎車で20分。新潟県の南部、長野県との県境、十日町市。豪雪地帯にある温泉地。
松之山温泉は約1200万年前の地下海水を起源とする薬効高い温泉。太古の海水が地層に閉じ込められてできた化石海水型の温泉で、温泉成分は療養泉基準値の15倍。海水のような塩分濃度の熱い温泉。
玉城屋旅館の大浴場は全ての湯船で源泉かけ流し。加水はあり。男女別で露天風呂付き。
少し苦くてかなりしょっぱい。薬や石油のような匂いで目にしみる。
お風呂付きの部屋が3つある。最上階の露天風呂付きの部屋が2つに、もうひとつは一階の内風呂付きの部屋。こちらは湯船内に手すりもあり、段差が少ない造り。
この専用風呂付きの部屋に泊まった。写真は宿の HPより。泊まった時は雪景色。
肌にねっとりしっとり。天然保湿成分を含むメタケイ酸による美肌効果。
匂いも湯感触もさすが薬湯という感じ。
樹齢約90 年ほどのブナの林。その立ち姿があまりにも美しいことから「美人林」と言われている。「美人林」をスノーシューで歩くツアーに参加した。
松之山温泉 玉城屋旅館
★★★
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
85.5度
pH 7.5
露天風呂付き内風呂(男1女1)
加温循環なし 加水あり
2016.2.27宿泊
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