盛岡の奥座敷、つなぎ温泉。盛岡市の西部にあるダム湖、御所湖に面する温泉地で、盛岡駅から車で20分ちょっと。
約900年前に源義家が愛馬をつないだ石が残っていることから繋温泉の名がついたという歴史のある温泉。
温泉街から少し離れた湖畔に佇む別荘佳景。以前は、ひぃなの丘 湖山荘というお宿だったそうだけど、経営者が代わり新しい宿に。
全6室すべて離れで、大浴場はなく、各客室に内風呂と露天風呂が付いてる。
ゆったりした洗面所は床暖房で冬季も心地いい。バスタオルが大量に置いてあるのも嬉しい。使用済みタオル入れがあり、乾かさずに入れるようにと、足りなければ補充もしてくれる。いい。あと、足拭きマットが大きいのもすごくいい。
ヒバの香りがちょっときついアメニティが揃ってる。
浴室のドアを開けると、たまご臭が漂ってくる。
ちょっと小高いところに湯船。
青森ヒバの縁に、湯船は十和田石。ガラス張りで、湖が見える展望内風呂。
洗い場は普通のシャワーと、使わなかったけどもうひとつ上から出るやつもあった。
投入されている源泉は、ざばざばではないけど充分な湯量。2本の自家源泉を持ってる。
2本の源泉は76度と50度と熱い源泉なので、段々と細長い湯口を経由して湯船に流れ込むような作り。
析出物がまぶれついた蛇口から、絞って細く注がれてる源泉は、57度だったり、高い時は67度だったり。翌朝は高い時は70度弱。
2つの源泉を混ぜて利用してるから、温度差が出てるんだろうなと思ってたけど、帰りがけに女将さんに聞いたら、内風呂の源泉は1本とのこと。
50度の源泉、観音の湯らしい。うーむ、そうなのかな?ま、いっか。2本の自家源泉の1本を内風呂、もう1本を露天風呂に使い分けてるそう。
湯船は39度と、閉め切った内風呂だと超気持ちのいいぬるめの適温。自分で湯温調整できるので、蛇口を開いてたくさん源泉を注げば熱くもできる。
39度なのにそれほど長湯できないほど暖まる。ほんの少しずつ注いで39度のぬる湯にしてる湯守のセンスがツボだな。翌朝は湯口の湯温が少し高く、湯船も40度だったけど、いい湯加減。
完全なかけ流し。
pH 9.2のアルカリ性の単純硫黄泉で、ふわつるの肌触り。ふんわり香るたまご臭が心地よくて、何度も何度も顔を洗ってしまう。顔を洗いながら、嗅ごうとしてしまって、あやうく鼻に入りそうになる。どんだけ好きなんだ、この匂い。
たまに大きめのふわりとした透明な薄い灰色の湯の花が舞ってくる。どこかに張り付いてたやつが流れてきたのかなって感じのやつ。
静寂の中、ちょろちょろぴちゃぴちゃと少しずつ注がれる音が響く。波の音とかするのも悪くないけど、湯が注がれる音とかけ流されてく音だけの静かな湯浴みがすきだなぁ。
湖に面した大きな岩風呂が見えてる。
内風呂の奥のドアから外へ出ると露天風呂。湖も目の前。
出入り口はスロープになってる。
真上には屋根が付いていて、雨などしのげる。
かなりの大きさで、かなり熱い。寒い時期の屋外だし、源泉かけ流しなので、上部だけが熱くなっていて、湯搔き棒が必要。しっかり混ぜた後は42度ちょい。
湯口が2つあり、こちらのちょろちょろ出てる蛇口は、内風呂と同じタイプなので、内風呂と同じ源泉かと思ってたけど、露天風呂専用の源泉で内風呂とは別とのこと。
51度弱の湯温で、内風呂と同じく湯量調整自由。白いぶつぶつの析出物がまだハリネズミだけど、プードルみたくなるのかな、これだけでかわいい。
出入り口側にある、石の間のパイプから注がれてる源泉は77度と高温。これで、湯船の上部があちちになってる。
どちらも同じ源泉だそうで、萪内の湯という源泉。pH 9.2のアルカリ性単純硫黄泉。源泉温度は76.2度。
2本の源泉は同じ泉質で含有成分も似たようなものだけど、比較すると内風呂の方が硫酸イオンが少し多く、天然の保湿成分メタケイ酸も140mgと多い。
露天風呂もしっかりかけ流し。
普段なら凍ってる湖、樹々に雪も積もってない。真っ白に凍ったの綺麗だろうな。
寒い中、湯船を混ぜてまで入る気になれず、露天風呂には浸からず。内風呂がちょうどいいぬる湯だったからずっとそちらに。
チェックインは部屋のタブレット端末で。食事は勝手口から廊下まで運ばれるのを、自分で食卓へ。徹底した非接触。食事も美味しいし、気兼ねなく部屋のお風呂でゆっくりできてよかった。
つなぎ温泉 別荘佳景
★★★★
[観音の湯]
アルカリ性単純硫黄泉
50.0度
pH 9.2
[萪内の湯]
アルカリ性単純硫黄泉
76.2度
pH 9.0
各客室 内風呂1露天風呂1
加水加温循環消毒なし
2023.1 宿泊
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