江戸時代から湯治場として親しまれてきた秘湯 夏瀬温泉。
秋田新幹線こまちで角館まで3時間。角館駅からは車で30分ちょっと。時間が合えば宿の送迎がある。
抱返り渓谷の先の神代ダムのさらに奥、田沢湖抱返り県立自然公園にある温泉。
車が一台しか通れない渓谷の山道を進む。未舗装の道なので、冬季は宿の送迎車しか通れない。
周囲6kmに旅館や民家がない、川と湖と森に囲まれた秘湯の一軒宿 都わすれ。
江戸時代の角館城主 佐竹氏が夏瀬温泉を管理するための材木を云々という文献が残っているほど、古くから地域の人々に愛されてきた温泉。
明治時代に開業した夏瀬温泉湯元は玉川の右岸から自然湧出していたが、神代ダムで水没、その後さらに上流に夏瀬ダムを造った代償に電力会社が左岸を掘ってくれ、温泉を取り戻したそう。
都わすれでは夏瀬の湯を源泉かけながしで味わえる。大浴場と貸切露天風呂、それから全10室すべての部屋に露天風呂が付いている。
部屋から見る露天風呂。芝生の向こうにはエメラルドグリーンの川が流れてる。
紅葉を眺めながら、自分だけの景色と露天風呂。
湯温は42度に設定されていて、調整もしてもらえる。この時期は加温されてる。外気が寒いのでこれくらいの湯温がちょうどいい。
暗い時間の露天風呂も風情がある。
大浴場「桃源の湯」は24時間入浴できる。部屋からすぐの内廊下から引き戸ひとつで行ける湯小屋。
バスタオルもフェイスタオルも備え付け。ただし、翌朝10時からは立寄り湯が始まるので、タオルや冷水、アメニティなどが撤去される。11時チェックアウトなので、のんびり入っていると何もなくなる。
男女別の内湯のみで、湯船はそれぞれ2つ。
風情ある総ひば造り。建物も床も湯船も。
匂いも清々しいし、空気が心地いい。
しかも、湯船の1つはぬる湯。
左の湯船が42度で、右のぬる湯が39.5度ちょい。仲居さんの説明では38度とのことだったけど、多分寒い時期は湯守さんのグッジョブ!でベストな湯温にしてるんだろう。
今の時期に超最適な湯温で、めちゃくちゃ気持ちいい。
縁に頭を置いて、座れる浅い部分で寝湯。最高に気持ちいい。
何時間でも入っていられるやつ。
各部屋に露天風呂があるからか、24時間だからか、誰にも会わない。ひとりじめ。
洗い場は手前に仕切られて3つ。ひばの仕切りもいい感じ。
ぬる湯側の湯口。
プードルみたいで、見てて飽きない。
硫黄分が白く析出していると書いてあったけど、硫黄の匂いは感じなかった。カルシウム成分のプードルかと。
ほのかに硫酸塩泉の香ばしさがある。ざらすべ浴感で肌に沁みてく。昔から皮膚病に効く湯として評判で、かゆみの鎮静や皮膚細胞の再生に効果がある。
湯上がりの肌はさらさら。
貸切露天風呂「夏瀬のゆっこ」は、湯量が足りないとのことでお休み中だった。
100年前の夏瀬温泉の湯小屋を再現したという秘湯情緒あふれる佇まい。
先着予約制で冬期間はやすみ。
今回も、のぞいてみたら湯の入っていない、こんな感じ。
各部屋に露天風呂あるから、あんまり問題じゃないのかな。私は少し残念だった。
閉鎖していた夏瀬温泉を買い取って再生した方は、乳頭温泉郷の妙の湯温泉の女将。小さい時に祖父母と一緒にこの夏瀬温泉に湯治に訪れていたそう。
今度は妙の湯温泉に行ってみよ。
夏瀬温泉 都わすれ
★★★★★
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉
40.3度
pH 8.3
内湯2(男女)客室露天風呂10
加水循環消毒なし 加温あり
2018.11.10宿泊
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