大分空港からレンタカーで高速つかって1時間半弱の紅葉名所。奇岩の絶景、一目八景と称される景勝地 深耶馬渓。
九州地方有数とされる景観に恵まれた深耶馬渓にある深耶馬温泉は、美しい景色を眺めながら湯を堪能することができる。
深耶馬渓に6万坪という広大な敷地を持つオーベルジュ楓乃木(ふうのき)。
敷地の大半が深耶馬溪なので、つまりは深耶馬渓の中に泊まるようなもので、建物全体が自然に包まれている。
オーベルジュ楓乃木は1995年開業、深耶馬渓の一部をとりいれた専用庭を持つ、木造平屋建ての離れ7室の宿。
温泉も味わえるオーベルジュ。フランスで修行した娘婿がシェフで、耶馬渓の素材を使った耶馬渓キュイジーヌが頂ける。
源泉はこの宿の下の方で掘削したもので、かつては共同浴場(早梅温泉)を人々に開放していたそう。現在はこのオーベルジュだけにパイプで引湯してる。
大浴場は男女別で入替制。夕食後に入れ替わり夜は23時まで。朝は6時から9時半まで。
到着が6時半の夕食開始時刻ギリギリだったので、一つの浴室しか入れなかった。
脱衣所は高い窓から木々が見え、光が差し込む。7室の宿なので、それほど混み合うこともない。
大浴場にはバスタオルもフェイスタオルも備え付け。すごくいい。
シャワーは4つ。シャンプーやボディソープあり。夜は落ち着いた暗めの照明。
昨夜は真っ暗で庭はぼんやりしか見えなかったので、朝の明るい浴室が目に眩しい。
内湯からも紅葉が眺められる。湯面に庭の紅葉が映って美しい。
湧出地で43度ほどという源泉をそのままでかけ流し。内湯の湯口付近で41度前後。少し離れると41度割れ。この季節ちょうどいい。しかも、かなりのつるつる浴感。
結構な勢いでかけ流されてる。ご主人に聞いてみたら、毎分100ℓくらいの湧出量らしい。消毒もしてない、本当のかけ流し。泡付きもある。
匂いはほとんどなく、無色透明だけど、薄い黄色がかって見える。湯船も黒ずみ、ただのアルカリ泉ではない感じ。
大小のこげ茶色の湯の花がたくさん。泉質はアルカリ単純温泉。植物由来の有機物(腐植質)が溶け込んでいるモール泉とまではいかないんだけど、そういった地層を通って湧出してるみたい。
内湯の外は庭園になっていて、耶馬渓の山が借景に。
耶馬溪の中で入浴する風情のある露天風呂。
小さな湯船は足を伸ばして入ると3人くらいのサイズ。でも、1人で入りたい。
湯温は40度前後。あぁこれ何時間でも入ってられるやつ。寝るときこの感覚だったら幸せな心地いい温度。
昨夜は、内湯から漏れる灯りと露天風呂を照らすライトで星も紅葉も見えなくて
湯の流れ込む音と流れ出ていく音だけが、真っ暗な森に吸い込まれていくようで、山の静寂が怖いほどだった。
でも、色づき始めたのかなと思える周りの木々を想像して、翌朝を楽しみにあがったら、これだ。色とりどりの樹々に囲まれてた。
もう一つ露天風呂があるらしいけど、それが貸切なのか、混浴なのかも分からなくて。
男性の宿泊客が話してた「もう一つ上に露天風呂があったんだけど、足つけたら水だったんだよ」という情報をもとに庭園露天風呂の脇から上に行ってみた。
明らかに道じゃないけど、パイプに沿って上がってみると、みっけ、露天風呂。
ご主人にあとで確認したら、夕食後から男湯だった方の大浴場には露天風呂が2つあって、1つが庭園露天風呂、もう1つが少し上に上がったこの露天風呂だということ。
そちらの庭園から行けば、ちゃんとした石段があるそう。
男の人が入ってなくてよかったぁ。
ただ、寒い時期は内湯と庭園露天風呂の湯温を適温にするために、そちらにかけ流すお湯を優先すると、上の露天風呂に投入する湯量が少なくなり、温かさを維持できないみたい。なるほど。
分析書は古いのしか見当たらなくて、私が生まれるずっと前のもの。ここまで古いと、逆に価値がある気すらしてくる。
天然の保湿成分、メタケイ酸を多く含む。昨夜はつるつるだなぁと思って入ったけど、翌朝はぬるつるだった。
湯温もちょうどいいし、ぬるつる気持ちいい。入浴時間が短めで残念だけど。
到着が遅くなって、男女入れ替え後の浴室しか入れなくなったのは、真玉海岸の夕陽を見に行ってたから。干潮と日の入りが重なる日だったので。
深耶馬温泉 オーベルジュ楓乃木
★★★★
40.5度
pH 7.5
約100ℓ/分
内湯2 露天風呂3 入替制
加温加水循環消毒なし
2019.11.16 宿泊
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