石川県小松市の粟津温泉は、山代、山中、片山津とともに加賀温泉郷の一つに数えられる古湯で、泰澄大師よって発見されたと伝えられる北陸最古の名湯。
奈良時代の養老2(718)年に開かれたと伝承され、世界最古の宿としてギネスに認定されていたこともある創業約1300年の宿、法師。泰澄大師から湯守りを任せられ、現在で46代目。
法師の創業は粟津温泉の開湯と同時の718年で、その歴史は1304年。現在、世界最古の宿としてギネス認定されているのは、山梨の慶雲館で705年創業。
建物は一周400mの回廊になっていて、玄関の向かい辺りに大浴場が位置してる。
利用時間は夜中の1時まで。朝は5時から10時半まで。男女入れ替えはなし。
男湯と女湯の間に飲泉場があるけど、ご時世的にか出ていない。残念。
とても広い脱衣所。スリッパを脱いで上がったところが広いスペースで鏡台があり、化粧水などのアメニティ、ドライヤーも置いてある。
正面とその左手にも鏡台がある。脱衣棚は右奥。ロッカーと棚があり、籠は積んであってご自由にと。
浴室もゆったり広い。
右の壁際にシャワーが6つ、
左手にも5つあり、2面で11個。
内風呂は2つに分かれていて、大きなL字型の湯船と、角に四角い湯船。四角いのは水風呂。
湯船は福井県産の芍谷石という石。
粟津温泉は古くからの湯治場。現在は7軒ほどの宿があり、各旅館が源泉を持っている。
法師2号と3号の混合泉で、毎分わずか16ℓの湧出量。
いかにも源泉が注がれてます風な湯口だけど、加温循環。
木造りの立派な湯口が残ってる。昔は源泉かけ流しの時もあったのかな。
内風呂は42度の設定みたい。ほんのり泡を感じるようなふわつるの肌触り。どこからともなく循環の水流を感じる。部屋の露天風呂がかなりのぬるさだったので、熱いけど暖かいお湯で暖まれることが有難く感じる。
水風呂の向かいにサウナ。
朝はサウナはやってないのかと思ってたけど、灯りが付いてたので開けてみた。
小さい方の湯船が水風呂だと思わなくて、サウナがそこにあるとも思わなくて。違う湯温の湯船なのかなと足を入れてみてびっくりする。
露天風呂は広いけど、深い部分は一部だけで、浅い部分が広め。
湯口からは43.5度弱の湯が投入されていて、湯船は41.5度弱。循環。
入り口付近も湯が投入されていて、42度近く。かなり浅い段差の一歩目のところ。
朝食後、9時から9時半くらいの、大浴場が最も空いてる時間帯に、10人前後の人がいて驚いた。石川文化?芦原温泉でもびっくりした記憶が。でも、つるやさんは温泉がいいからな。そういう温泉の湯使いは関係ないってことか‥。
石造りの露天風呂付きの養老の間。開閉式の戸があるのだけど、完全に閉めても上部が開いた土間みたいなスペース。
シャワーはあるけど、石鹸などはない。
湯底に小松の石が使われているらしい。
大浴場は循環なので、源泉かけ流しの湯船は、部屋付きのお風呂のみ。
じっとりと馴染む肌触りで、ちゃんと温泉。泉質はナトリウム-硫酸塩・塩化物泉。pH 7.9の弱アルカリ性。
湯口からちょろちょろと注がれている源泉は45.5度。源泉温度は47度。加温なしのかけ流し。ほんのりわずかに硫化水素臭がする気がする。
チェックイン時の湯船は38度ちょいと結構なぬる湯。夜になってくにつれて、もっと冷えてくる。
開けると庭が見えて気持ちいいよと言われて開けてみたけど、すごく寒くてすぐに閉め切った。
夜は湯口に張り付いていても、あまりにも冷た過ぎるので、湯量を増やせないか帳場に電話。源泉の量は決まってますから無理と。知ってます。毎分わずか16ℓの湧出量。
でも、源泉かけ流しうたうなら、冬はめちゃんこ寒いから、熱いお湯を足して入るしかないよとか、ちゃんと伝えた方がいいのでは。いくら源泉かけ流しとはいえ、真冬に37度割れはちょっとかなしい。
粟津温泉 法師
★★
ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
47.2度
pH 7.9
16.6ℓ/分
加水なし 加温循環消毒あり
内風呂(男1女1)露天風呂(男1女1)
2022.12 宿泊
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