層雲峡温泉 ホテル大雪(北海道)

旭川空港から1時間半ほどの層雲峡。大雪山国立公園の表玄関の層雲峡温泉は、柱状節理の断崖絶壁が24kmに渡って続く峡谷の中にある、大雪山系最大の温泉地。

層雲峡温泉が命名されてから、去年で100年。黒岳山麓の層雲峡に沿って20軒ほどのホテルや旅館がある。

層雲峡温泉の中で最も高台に位置するホテル大雪。右上に見えてる建物がそう。

久々の大型ホテルで、チェックインの列に尻込みする。お風呂も混んでるのかな。

館内には3つの大浴場があり、それぞれ利用時間が異なる。

まず、別館の大雪山荘3階にある「天華の湯」。西館2階の連絡通路から大雪山荘まで行き、そこから一つ上の階へ。エレベーターもあるけど、一階分なので階段で。

番台というより、コンシェルジュデスクみたいなカウンターがあり、コンシェルジュっぽくないおじさんがいて、スタンプ押してくれる。全部廻ると湯あたりしちゃうから、3つ目はスタンプ押すだけにした方がいいよーと。

あ、3つ押して売店かどっかに持っていくと何かもらえるのだけど、スタンプ押すだけで満足した。

見切れてるけど、右側にそのカウンターと男湯があり、左側が女湯。利用時間は15時から24時まで。朝は5時から12時半まで。

明るくゆったりした真新しい脱衣所。鍵付きロッカーもあった気がする。

それほど大きな浴室ではなく、内風呂と露天風呂が1つずつ。

内風呂の湯船の向かいに仕切りのついた洗い場が6つと、仕切りのないシャワーがさらに3つ。

脱衣所からの出入り口に並ぶようにあるガラス戸が露天風呂の出入り口。

結構長細く大きな露天風呂。層雲峡の雄大な峡谷の美しさが特徴みたいだけど、あまり自然な感じの眺めでもない。目隠しの木なのかな。それでも雨に濡れた樹々と、渓谷の空気は心地いい。

右奥に湯口があり、かなりの熱さ。湯船の中に湯口があるみたいで、この辺りは43度くらいある。

左端からかけ流されてくお湯を見ると、

かなりの量が注がれてるみたい。湧出量の記載がないので分からないけど、3つもの大浴場の湯船をかけ流しで満たせる湯量ってどのくらいなんだろう。

お湯自体は透明感があるのだけど、湯船や縁が黒く染まっているので、黒い湯に見える。

硫黄泉で黒っぽく見える温泉で、ぱっと思いついたのは鹿児島の吹上温泉と、新潟の岩室温泉。でも、硫化水素ガスも含んでいるからか、硫黄の匂いはしっかりあったかも。

北海道の硫黄泉って勝手に白濁のイメージで来たけど、硫化水素型じゃなくて硫黄型だったとは。

大きめのグレーの湯の花がたくさんある。硫黄の匂いというより、泥のような匂い。

左端の辺りの湯温が41.5度。なかなか熱めで、長湯できる人いない。混んでるんだろうなぁと思ってきたので、拍子抜け。夕食前は独泉だった。朝が人気の大浴場なのだとか。

内風呂もかけ流し。

湯口の周りは白い析出物。

一旦ここに溜まった湯が流れ出てるみたいで、湯口の中は62度と高温。

源泉温度が74度なので、源泉そのものなのかな。pH 7.7の弱アルカリ性の硫黄泉。湯使いは温度調節のための加水ありのかけ流し。

内風呂は40.5度ほどで入りやすい。ふわつるの肌触り。湯底に薄いグレーの真綿のような湯の花が溜まってる。

東館2階にある「チニタの湯」。利用時間は翌朝8時までで一晩中入れるのだけど、西館に泊まってるのでかなり遠い。

階段を数段降りた先に出入り口。

先ほどより少し古い感じがするけど、広い脱衣所。2面の壁に脱衣棚があり、少し間引き気味に籠が置いてある。

真ん中にぽつんとベンチ。化粧水などのアメニティも置いてある。

大浴場はかなりの大きさ。天井がものすごく高い。

ステンドグラスがエキゾチックと書いてあったけど、実際にステンドグラスがあるのは男湯で、女湯からは仕切りの上にちらりと見える程度。

左手の壁が洗い場で、湯船は3つ。まず1番手前の右側に寝湯が並んでる。すごい浅くてぬるい寝湯。

寝湯のお湯は隣の湯船から溢れて流れ込んできたもの。

38度ちょいくらいで、湯温的には好みの適温だけど、浅過ぎるのと、高い天井からぽたりぽたりと水滴が垂れてくるのがどうも。

1番奥の湯船が少し高い位置にあり、ここから湯が隣の湯船へと降りていく。

湯口は壁の穴かな。3つ開いてるのが2箇所あったけど。かなり熱くて42.5度。湯の花はほんのわずかで、硫黄臭は少し。

お湯は真ん中の湯船へ。

この湯船には布をかぶせた湯口があり、この辺りは熱くて42.5度くらい。

湯口から離れたところも41度と熱め。チニタの湯の湯温が3つの大浴場の中で1番熱いらしい。掃除のおばちゃん曰く、加水が少なくて、1番濃い源泉なのだそう。

底に漂う黒っぽいグレーの湯の花がすごい量。

最終的に寝湯のところから流れ出て、出入り口の排湯口へ。

湯上がりの肌はするする。

3つ目の大浴場は、西館7階最上階にある展望大浴場「大雪の湯」。入浴時間は翌朝の10時まで。

脱衣所は細長く広い。大型ホテルらしく浴衣とかタオルとかが放置されてるのが、すごく嫌。

奥のスペースに洗面台があり、ドライヤーやアメニティなどがあるけど、髪の毛とかもすごくて、自分の部屋に戻ってやった方がいい。

ここもとても広い。湯船は内風呂と露天風呂がひとつずつだけど、内風呂がすごく大きい。

左手が洗い場。仕切りのあるタイプで、シャワーは17個だったかな。

バスタブみたいな水風呂と

サウナ。朝の時間もサウナが利用できるみたい。

大きな内風呂。全面がガラス窓で層雲峡の中にいる実感がある。昨夜も来たのだけど真っ暗で、明るい時間とは雲泥の差。絶対に明るい時間に入った方がいいお風呂。

高台に建ってるので、温泉街も見える。

透明なお湯がさらさらと湯船から溢れ出てる。

湯温は40.5度ちょい。加水した源泉が注がれてる。

湯口の近くには湯の花が舞っていて、他の大浴場のグレーのではなく、白っぽい透明な湯の花も多かった。

硫黄臭というよりも、ゴムのような薬品のような匂いがする。あのいかにもな、硫化水素臭の硫黄泉を期待するとがっかりする。

露天風呂は空気は気持ちいいけど、柵があるので、眺めは内風呂のガラス窓越しの方がいいかも。

42.5度ちょいあって、熱くて入っていられない。でも、こんな景色のいい露天風呂がぬる湯だったら、長湯されて回転できないか。

ジェットバス的なものだったのかなと思われる湯船。縁を超えて、湯が流れ込むみたいで、こちらはほんのちょっとだけぬるい。

すべての湯船が循環なしのかけ流しみたいだけど、ものすごく新鮮なお湯って感じでもなくて、ちょっと残念。大型ホテルだからか、高温のための加水のせいか。

部屋の半露天風呂。左奥にシャワーブースもある。

入れば溢れるけど、絶えずかけ流しでもない、循環のお風呂。

自分で設定もできるみたいだったけど、着いた時の湯温が38.3度で、うちの人はいたく気に入り、大浴場には一度も行かずずっとこれに入ってた。

湯口から出てくるのも同じ湯温。

一応、源泉と水のカランがついてる。

層雲峡温泉の中に、黒岳ロープウェイがあり、このホテルからは車で1分くらい。

朝ひとりでちゃちゃっと行ってきたけど、めちゃくちゃ綺麗だった。

ロープウェイ乗り場の徒歩圏内の温泉宿に泊まれるなんて最高かな。

 

層雲峡温泉 ホテル大雪
★★★
単純硫黄温泉
74.0度
pH 7.7
女湯 天華の湯(内風呂1 露天風呂1)チニタの湯(内風呂3)大雪の湯(内風呂1 露天風呂1)
加温循環なし 加水消毒あり
2022.9 宿泊

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