雲仙岳をはじめとする1000m級の山々に囲まれた標高700mの地に湧く雲仙温泉。長崎空港から1時間20分ほどのアクセス。
開湯は1300年以上前の701年行基によるもので、温泉地の開発が始まったのは350年ほど前。かつて雲仙は、“温泉山”と書いて“うんぜんさん”と読んでいたのだそう。
多くの宿があり、選ぶのが難しい。前回は雲仙温泉 ゆやど雲仙新湯(長崎)-温泉手帖♨︎に。
今回は雲仙福田屋。昭和43年ホテルニュー雲仙として創業、その後現在の民芸モダンの宿 雲仙福田屋へ名称変更。2017年に開業した別邸に宿泊。
別邸は全7室かけ流しの露天風呂付き。本館の大浴場も利用できる。福田屋は全40室程の宿。
本館の地下1階に内風呂が並んでる。利用時間は夜24時まで。朝は5時から10時。翌朝は男女入れ替え。
左手が「普賢ノ湯」。浴室の壁が煉瓦なの珍しい。
正面に大きな湯船。葦簀がかかってるけど、樹々の黄緑色が目に鮮やか。
左手にはサウナと水風呂。焼き杉と煉瓦で囲まれたサウナ。
洗い場は深めに仕切りがあるタイプで、シャワーが5つ。
石造りの湯船かな。大きな湯船は灰色に濁ったお湯でたっぷりと満たされてる。
よく見ると大量の白い湯の花。粉のような細かい湯の花で濁って見える。たまに粒の大きいものも混ざってる。
52.5度の源泉が注がれ、湯船は41.8度。体感的にはもっと熱く感じる。
湯口はねっとりベージュに染まってる。
pH 2.3の酸性•含硫黄•鉄(Ⅱ,Ⅲ)-カルシウム-硫酸塩温泉。泉質が同じ2本の自然湧出の自家源泉を混合して使用してる。
分析書の湧出量は毎分52ℓ。2本の混合が毎分240ℓなので、もう一本の方が湧出量が多く、酸性度も高い高温の源泉みたい。
しっかりかけ流されてる。どの湯船も源泉かけ流し。
隣の大浴場が「白雲ノ湯」。
脱衣棚は間引き利用で、フェイスタオルは備え付け。化粧水なども置いてある。濡れたタオルなど入れられるように、ナイロン袋もあって重宝する。
お隣の大浴場と同じ、清水川に面した壁いっぱいの大きな湯船。
大きさの違う湯船はあつ湯とぬる湯で、
右の大きな方がぬる湯。比べてみると湯色が違う。
湯口からは52.5度の源泉が注がれてる。どちらの湯口も同じだったので、湯量で調節してるのかな。
ぬる湯は42度で、あまりぬる湯じゃなかった。爽やかな酸味で、鉄の匂いと粉っぽい硫黄の匂い。顔を洗うと目に染みる、しっかり酸性。
あつ湯の湯口からも同じ52.5度の源泉が注がれていて、湯温は42度ちょっと。実は2つの湯船の湯温はあまり変わらなかった。
湯口にはねっとり湯の花が溜まってる。
思ったほど熱くなく、じわじわ暖かさが染み込むような冬に来たら気持ちいいお湯。つるつるできゅるんとした肌触り。湯上がりの肌はねっとり。天然の保湿成分メタケイ酸が180mgも含まれてる。
深い仕切りのあるシャワーが5つ。
この大浴場とは別の場所に、露天風呂が2つあり、そちらも男女入れ替え制。時間が内風呂と異なり、朝は5時半から9時半まで。
内風呂と同じ本館地下1階にある露天風呂が「せせらぎの湯」。
屋外だけど屋根のあるエリアに脱衣場。こちらもフェイスタオルは備え付け。シャワーも3つある。
大きな湯船は、端っこで42度ちょい、湯頭はもっと熱そう。
湯口から結構長く湯を這わせたあと、湯船に注がれていて、それほど湯量が多くざばざば投入してるわけじゃないのに、泡が立ってる。
遊離二酸化炭素は100mgほど。
湯口はもっと熱いだろうけど、白い湯溜まりのところで51.5度。
もう一つの露天風呂「薫風の湯」は、別邸にある宿泊者専用の展望露天風呂。
ここは鍵付きのロッカー。ドライヤーや化粧水などもある。
左手に洗い場。仕切りのあるシャワーが3つ。
右手の扉がサウナで、
隣に水風呂もある。
突き当たりには大きな湯船が白く光ってる。
楕円形の湯船は数組入っていても気にならないほどの広さ。
縁からさらさらと湯が溢れ出ていて、
足を踏み入れると溜まっていた湯の花がもわっと舞い上がる。
しばらく静かにしてると、こんなふうにしっかり目に見える白い大小の湯の花が舞ってる状態。
湯口は真ん中のこちら。しっかり析出物でコーティングされてる。
湯温は夕方は41度ちょい、夜はほんの少し高くなってたけど、外気も下がってる。季節によっては加温加水ありらしいけど、湯口の温度が52度超えなので、6月の今時点では加水されてないみたい。
別邸は露天風呂付き。
シャワーと内風呂もあるけど、こちらは沸かし湯。
ゆったりサイズの湯船。
51度超えの熱い源泉が少しずつ注がれていて、
かけ流されてる。チェックイン後、湯搔きしてから測ったけど、46度近く。
加水して湯温調節するしかない。けど、自分で調節できるのでいい。
湯面には膜のように湯の花が浮いてる。地元で湯虫と呼ばれてる蚊みたいな羽虫が結構大量にいて、刺したりしないので大らかに見てやってと宿の方。
夜ざっと雨が降って湯面に浮いてた後は、雨で退散したらしくいなくなってた。
硫黄も酸性も殺菌効果があり、湿疹など皮膚病に効果がある。不思議なほど身体が硫黄臭くならないお湯だったけど、いつものように足裏の皮は剥けた。
季節的に少し湯温が熱く、あまり堪能できなかったな。
夜ごはんの天ぷらはすごく良かった。
雲仙温泉 雲仙福田屋 山照 -別邸-
★★★★
酸性•含硫黄•鉄(Ⅱ,Ⅲ)-カルシウム-硫酸塩温泉
52.0度
pH 2.3
52ℓ/分
内風呂2 露天風呂2 貸切風呂?
加水加温循環消毒なし
2023.6 宿泊
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