昔から修験道の修行の地である犬鳴山の麓に湧く犬鳴山温泉。大阪市内から車で約50分、関西空港からは30分と好アクセスな温泉地で、関西の奥座敷として親しまれている。初めて関空を利用した。
現在の宿泊施設は5軒で、温泉街の入口にある不動口館は、全11室のこじんまりした温泉旅館。
大浴場は館内の一番奥、犬鳴川（樫井川）の渓谷に面していて、夜は24時まで。朝は6時から9時半まで。男女の入れ替えはなし。
リニューアルされたのか、新しい感じで綺麗で清潔。
ただ、翌朝は一番乗りで脱衣所に行ったけど、ロッカーがいくつか開いてたり、籠も乱雑で、夜に清掃しないのねと残念な状態だった。
鍵付きのロッカーと、普通の棚に脱衣籠もある。パウダールームは広めのスペース。
脱衣所と浴室の壁はガラス張りで、洗い場が見える。写ってないけど、手前側にも2つシャワーがあり、全部で6つ。それぞれは仕切られてないけど、湯船との間だけちょっとした仕切りがある。
内風呂と露天風呂がひとつずつで、木々や川の景観が眺められる。
左手が洗い場。右手が露天風呂の出入り口。
夜は真っ暗だったけど、明るい時間だと眺めがいい。
内風呂の湯温は41.2度。熱すぎなくていい。塩素臭はあるけど、ふわぬるの肌触り。泉質というより、循環特有の湯感触。
湯口の反対側に排湯口があるけど、循環濾過なので、余程の人数がざばーっと入らない限り、湯船から湯が溢れ出ることはなさそう。
犬鳴山温泉の全ての施設に、湯元温泉荘の日帰り温泉施設 山乃湯の源泉が配湯されてる。唯一、山乃湯だけが加温だけのかけ流しで、他は加水加温循環消毒あり。毎分13ℓしかない冷鉱泉を分け合ってる。どんだけ加水して薄めてるのか。
単純硫黄冷鉱泉だけど、硫黄の匂いは全くない。するわけないか。
ただただ、加温し過ぎてなくて、一息つける湯温であることが救い。
露天風呂は階下にあり、ぐるりと木の階段を降りて行く。
窓がないだけで、屋根付きでしっかり囲まれてる、安心な露天風呂。
入らないでと注意書きのある、壺湯のようなかけ湯にはお湯が張ってなかった。
犬鳴川の清流に面した露天風呂。
国定公園内に位置し、夜は覗き込めばライトアップされた森林が見える。
手前側の縁や床は木造りで、雰囲気がある。入り口には一段の段差。
もちろんこちらも循環で、41.5度に設定されてる。
湯口の周りには少しベージュの析出物が付いてる。
pH 8.8の単純硫黄冷鉱泉。源泉温度が18.3度と低いので加温するしかない。毎分たった13ℓの湧出量なので加水もしてる。
戦後にこの冷泉が掘削されてから、温泉郷として賑わっていたそうで、大阪府随一の秘湯の名湯との記載もある。どれだけ大阪に温泉がないかがうかがわれる。
循環らしい、ふわぬるのぬるつる肌触り。熱すぎず、木々の眺めも悪くない。
新鮮な空気の露天風呂だからか、内風呂に比べると塩素臭がまし。
大浴場が24時までしか入れないので、露天風呂付きの部屋に。
ベランダに、シャワーブースと湯船。手が届くところに木があるけど、優れものの細かい編み目の開閉式網戸があり、虫の心配はない。写真は網戸は開けたとこ。
ひとりで入るならゆったりな大きさの湯船。露天だからか塩素臭もさほど気にならない。
大浴場と同じく加水加温循環消毒ありだけど、
大きめの人がざぶんと入ると、ザッバーと湯が溢れてた‥。なんじゃこりゃ、気持ち良さそう。私が入ると循環って感じだけど、これだとかけ流し感がある。
覗けば川が見える。
朝の澄んだ空気に緑の木々。温泉云々は置いといて、心地良さそう。
犬鳴山温泉 不動口館
★
単純硫黄冷鉱泉
18.3度
pH 8.8
13.7ℓ／分
内風呂（男1女1）露天風呂（男1女1）
加温加水循環消毒あり
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