米子空港から車で20分の皆生温泉。米子市の北側、日本海に面した山陰を代表する海辺の温泉地。明治33年、皆生海岸の浅瀬に湧き出す湯を漁師が発見したのが始まりで、開湯100年。
訪れるのは2度目。現在20軒ほどの宿があり、前回は皆生温泉 菊乃家(鳥取)–温泉手帖♨︎ に。今回は冬の蟹もあって、やど紫苑亭へ。
2021年3月に開業したばかりの全10室の新しいお宿。
150平米の貴賓室2つ以外は、半露天風呂付きの100平米のプレミアムスイート。
客室風呂のみで大浴場はなし。部屋の脱衣所にはたくさんのタオルにバスローブ。タオル足りなければご連絡くださいねと。
浴室の扉を開けると、むわっと海藻や貝みたいな匂いがする。塩化物泉っていうより海の温泉って感じ。
奥の窓は開閉式で開ければ半露天に。
アメニティはロクシタン。超久しぶりだな。
洗い場に向かって湯船から溢れたお湯が流れ出してる。しっかりかけ流されてるのを見るだけで、まだ入ってないのに嬉しくなる。
皆生温泉の源泉は19箇所あり、湧出量は毎分4456ℓと鳥取県では一番の湯量。
混合貯水槽の20、22号源泉。おーゆ・ランドという日帰り入浴施設を経営している皆生温泉観光株式会社が、大正10年創業以来、源泉を集中管理してる。
混合泉の源泉温度は68度で、加水して適温にしてある。湯口で44.5度、湯船は41.5度弱。夜は気持ち高めで、翌朝はもう少しぬるめだった。19箇所の源泉は63度から83度と高温。
pH 7.0のナトリウム・カルシウム-塩化物泉。久しぶりに溶存物質が1万mg超え。苦しょっぱい出汁味で、顔を洗うと目にしみる。加水しても気にならないほどの濃い源泉。
細かい泡を伴って投入されてるので、ねっとりなんだけど、ふんわり感がある。
湯温調整の加水はしてるけど、塩素消毒はなし。分析書には温度調整のため循環ありとあるけど、いろんなところにかけ流しと書いてある。貴賓室の露天風呂は循環らしいので、それのことかも。ちょっともやっとする。
隅の方を触ると白い湯の花がふわりと舞い上がる。白い塩の結晶みたいな湯の花。カルシウムイオンも1,660mgと多く含まれてる。
何度も入ってると、膝の裏とか少しひりっとする。湯上がりの暖かさが持続するのは、さすが濃い塩化物泉。
これはなくてもいいのでは、と個人的に思うグレープフルーツ湯。リラックス、デトックス効果があると。せっかく本物の温泉なのに。ふふみたく、それほど温泉にこだわりのない顧客が多いのかな。
雪を被った大山が新鮮で、富士山見つけたら嬉しいみたいに、大山ばかり追いかけてた。
温泉街から海岸の遊歩道に出て、どちらに歩けばより綺麗に大山が見られたのか謎。私は右に。
こちらの蟹はかなり最強だった。もう蟹の宿探すのやめるかもしれないほどに‥。
皆生温泉 やど紫苑亭
★★★
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
68.6度
pH 7.0
客室半露天風呂10
加温消毒なし 加水あり
2024.2 宿泊
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