長湯温泉 宿房 翡翠之庄(大分)

大分空港からレンタカーで90分、炭酸泉で有名な長湯温泉。いい宿が多くて悩む温泉地。

初めは長湯温泉 丸長旅館(大分) – 温泉手帖♨︎、次に長湯温泉 かじか庵(大分) – 温泉手帖♨︎、それから長湯温泉 大丸旅館(大分)-温泉手帖♨︎。どこもまた行きたいお宿。

今回選んだのは、自然豊かな3万坪のくたみヶ丘に、茅葺き屋根の母屋、旅籠長屋タイプの客室4室と一戸建ての離れ8棟が点在する全12室の宿房 翡翠之庄。

平成4年に開門、平成29年に宿房翡翠之庄〜The Kingfisher resort〜としてリニューアルオープンしてる。

なんと大丸旅館の次男さんのお宿だった。

温泉タオルはおそらく持ち帰っていいやつなんだろうけど、2枚ずつバスタオルと一緒に置いてあり、アメニティ袋に入ってたわけじゃないので、微妙な気がして持ち帰らなかった。

お風呂は大浴場以外に貸切風呂が5つ。帳場に鍵があれば空いてる。

右の2つの鍵が家族湯。「月」と「風」は露天風呂で、スチームサウナ付き。

この貸切り露天風呂の奥に見えてる棟が、残りの3つの貸切家族風呂の棟。

手前には「小さな男女別浴場」という大浴場がある。まずはこちらから。

源泉かけ流しにこだわった結果、湧出量に適したサイズの湯船にリニューアルしたから“小さな”だそうだけど、全然“大浴場”でいい大きさだった。

とても清潔でシンプルな脱衣所。タオルやアメニティはなく、ドライヤーだけが置いてある。

一面のガラス窓から光が差し込む自然の中にあるような素朴な浴室。

洗い場は深めの仕切りがあり、広めのスペースにシャワーが3つ。貸切風呂巡りをするからか、大浴場でも人と会わない。

6人サイズくらいの長方形の湯船は深めで、薄濁りの湯がたっぷり。

湯口はこてこての析出物でオレンジ色に染まってる。

指で触るとオレンジ色に。お尻に色が付くやつだな。湯口で48度、湯船は42.5度ちょいと少し熱いけど、消毒もない完全な源泉かけ流し。源泉温度は49.3度。湯量の調節で湯温調整してる。

ガラス窓を挟んだ屋外に露天風呂があり、

内風呂のお湯が直接注ぎ込まれてる。

外に出て見てみると、長い木の湯口の先は

内風呂の湯船。

おかげで露天風呂は39度と適温。木の湯口は黄土色で、側面はぶつぶつ。

露天風呂から溢れたお湯はダムの方へ流れ落ちていく。

ちょうど冬の終わり春の初めで木々が淋しいけど、他の季節はもっと綺麗そう。

たくさん湯船あるけど、唯一のぬる湯。ちょうどいい湯温をゆっくり堪能。薄茶色の湯の花が大量に舞ってる。

サウナと湧水の水風呂。

屋外にサウナか、ほんとブームなんだな。

次に鍵を借りて利用する貸切露天風呂「風」。

こちらも屋外にスチームサウナ。

貸切風呂や大浴場は一晩中、翌朝9時半まで利用でき、スチームサウナは23時まで。チェックインが15時半からで、アウトが10時半までと、少し珍しい時間体系。

まん丸の露天風呂。

43.5度と熱くて足だけ。

長湯ダムを見下ろすロケーション。

溢れたお湯はダムの方へかけ流されてる。シャンプーとかも置いてあるのだけど、え?いいの?と躊躇する。

さらに奥の3つの貸切家族風呂の棟へ。

「寒月」「光源」「暑月」からこちらに。

それぞれ鉄平石や美濃石など高級庭石を使用した湯船で、脱衣所にはマッサージチェアもあると書いてあったけど、無かったように思う。

はて。これは何石なんだろう。

42度割れ。熱いけどなんとか入れる。初めの泡付きはしっかりで、ふわっと感がある。じっとりざらりと肌に馴染む。pH 6.8の中性だからか、重曹泉な感じは薄い。

時おり大きめのオレンジの湯の花が舞ってる。

隅にある石を重ねた間の湯口からは出てなくて、その下の湯船に近いところから注がれてる。

鉄の匂いで、ほんのり塩気を感じる。

赤みがかった薄茶色の析出物は、鱗みたいに段々に。薄濁りの湯色もそうだけど、妙見温泉の炭酸水素塩泉に似てる。

泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉。長湯温泉だからって、残念ながら二酸化炭素泉ではない。でも遊離炭酸が461mgも含まれてる。やっぱり長湯温泉。

8棟の離れはすべて露天風呂や内風呂が付いているけど、湧水の沸かし風呂で温泉ではない。

唯一温泉が付いてる客室は「木部」。

テラスの先にエアコンまでついた綺麗な脱衣場がある。

屋根付きの露天風呂で、シャワーもあり。

深めの湯船で少し入りづらいけど、縁の厚さの分だけ、髪の毛が濡れずにもたれられて楽。

木で出来た口が開いてる魚みたいな湯口。大浴場や貸切風呂より少し湯温が低く46.5度。たまにごぽごぽと音がする。

湯の通り道はオレンジ色に染まってる。

泡を含んでるのがよく分かる。味も炭酸味。

炭酸ガスが多いので、10分位に1度、源泉を汲み上げるモーターが自動でガス抜きする間、1分程配湯が止まるみたい。それに遭遇はしなかった気がするけど。

膜のように湯の花が湯面にも浮いていて、泡も湯の花に覆われてざらざら。

ざらりと粉々しい湯の花で、ざらざらの湯感触。湯船は43度弱。春で日差しも強いけど、気温は寒い日だったので、熱くても気持ちよく入れた。

排湯は湯船の側面の穴からなので、縁を越えて湯が溢れ出はしない。湯に浸かる部分はぶつぶつがしっかり出来上がってる。

湯上がりの肌はねっとりだけでなく、少しひりっとするところもあり、塩感がある。

あ、やっぱり湯口、魚なんだ。

室内にはシャワーブースと簡易岩盤浴。温度調節に触れてはだめで、触ってみる限りかなりの低温。毛布をかけて利用するようにと。この毛布毎回洗ってるのかな、と思うと無理だった。もったいな。みんな使うのかな。

温泉と関係ないけど。サービスや接客は、体裁は良いけど細部まで心地いいわけでもなく、高級路線なのか微妙な感じ。

 

長湯温泉 宿房 翡翠之庄
★★★★
ナトリウム-炭酸水素塩泉
49.3度
pH 6.8
男女別露天風呂付き大浴場 貸切風呂5
加水加温循環消毒なし
2024.3 宿泊

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