新木鉱泉 秩父七湯 御代の湯 新木鉱泉旅館(埼玉)

埼玉の温泉は2箇所目。前回も秩父。

秩父七湯(新木、柴原温泉 かやの家(埼玉)-温泉手帖♨︎、千鹿谷、鳩の湯、鹿ノ湯、大指、梁場)のひとつ新木鉱泉へ。

七湯のうち現在営業しているのは、新木、柴原、千鹿谷の三湯のみ。大指は大正末期の震災で、梁場はダム工事で廃業。鳩の湯、鹿ノ湯は休業中。

新木鉱泉は江戸時代の文政10年(1827年)の創業で、秩父札所巡りの門前宿として賑わったきた秩父最古の鉱泉。現在の女将で9代目。

玄関に向かって右側に建つのが湯小屋。帳場の横から一瞬外へ出て、屋根付きの外廊下を進み、

自動ドアで中に入るとそこでスリッパや靴を脱ぐ。

日帰り入浴もしていて、自販機や休憩スペースもある。

大浴場の利用時間は翌朝9時50分まで、一晩中入れ、男女入れ替えはなし。

全13室の宿なので、浴衣を着た宿泊者にかち合うより、12時から21時までの日帰り入浴客とかぶることがあった。

細長い脱衣所は、浴室側がガラス張りになっている、昔ながらの造り。

浴室の正面に大きめの内風呂、左右の壁際に4つずつシャワーがあり、源泉で作ったオリジナル石鹸が試せる。

左手のら小さな扉はサウナの入り口で、夜の23時まで。

サウナの向かいには、小さな1人用の源泉風呂。

今回、大浴場の細かいことが分からないまま訪れたので、衝撃の源泉風呂。すご!すごくいい。

この鉱泉に入ってもらうためにサウナを作ったと書いてある。

この源泉風呂の何が素晴らしいかって、自分で源泉を足せること。

横に付いてる蛇口をひねると、湯口から源泉が。この日は16.5度だった。

個人的には冷た過ぎて入れないので、入る気はないのだけど、この源泉で顔を洗ったり、湯上がりに身体にかけることができる。

ふんわりぬるつるの肌触りで、どの湯船よりもとろぬる感が濃い。

サウナとこれを行き来してる人羨まし。

泉質は単純硫黄冷鉱泉で、源泉温度は15度。8.5ℓしか湧出量がないので、当然この源泉湯船以外は加温循環。

とても滑らかでつるっとした卵の白身のような肌ざわりから「卵水」と呼ばれているそう。

pH 9.4のアルカリ性。肌をさするとぬるきゅる、きゅるきゅるする。

内風呂は42.5度弱と少し熱め。循環だし熱いのだけど、じっくり暖まると、その後源泉で顔を洗うのが気持ちいい。

湯船は丸い小石を埋めたみたいな底で、縁だけが木で出来てる。循環なので縁から溢れることはなく、高めの縁に後ろ頭をのっけると髪の毛も濡れず肩まで浸かれる絶妙な造り。

なぜかあると思ってなかった露天風呂にも驚く。

湯船が2つもあり、小さな方は43度と熱く、大きい方は38.5度とかなりのぬる湯。

見た目にもとろりとしたお湯でぬめりがある。循環でもこんなにぬるつるなのか。

湯口を嗅ぐと、硫黄というより沼のような匂い。

4つある露天風呂付きの部屋のひとつ「ひのきの間」。

和室の障子の先に小さな脱衣スペースがあり、ガラス戸から外へ出ると、

数段の階段があり、ちょっと高くなったところに露天風呂がある。

寒さ避けなのか葦簀があるので、特に眺望はなく、微妙に囲まれてはいるけど完全に屋外。3月だけどめちゃくちゃ寒かった。夜は湯温計が0度以下。

冷めないようにと防寒シートが被せてあり、シートを外した時ふわっと硫黄の香りがなんとなくしたような気がした。

湯口から出るお湯は40度から50度を行ったり来たり。湯船はぬるい時で40.5度割れ、熱いのがばぁ〜っと注がれると41度くらいになる。

縁から溢れることはない完全な循環。ほんの少し白い湯の花らしきものがあったけど、湯船の木屑かもしれない。総檜の気持ちの良い湯船。硫黄泉らしく湯上がりの指先はするするで、肌はしっとり。

 

新木鉱泉 秩父七湯 御代の湯 新木鉱泉旅館
★★
単純硫黄冷鉱泉
14.8度
pH 9.4
8.5ℓ/分(自然湧出)
男女別露天風呂付き大浴場
加温循環消毒あり 加水なし
2024.3 宿泊

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