姥湯温泉 桝形屋(山形)

姥湯温泉吾妻連峰の北側に位置し、福島県との県境にほど近い標高1,300mの山の中にある秘湯。日本秘湯を守る会。

 

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東北新幹線やまびこで福島まで1時間半。山形線に乗り換え30分の峠駅。滑川温泉 福島屋(山形) – 温泉手帖♨︎もこの駅。スイッチバックが行われていた豪雪地帯の珍しい駅。

 

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峠駅からは宿の送迎車で25分くらい。滑川温泉を超えてさらに山奥へ登っていく。かなりの山道。運転に自信ない人は自家用車で行かないでほしい。

 

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車を降りるとまずは吊り橋を渡り、宿の玄関までは10分弱ほど坂道を歩いて登っていく。

 

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姥湯温泉は天文2年(1533年)に発見されて開湯480年を越える歴史ある温泉。桝形屋は現在の当主で17代目。
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姥湯温泉の由来は、鉱山師だった初代が鉱脈を求めて山々を渡り歩いているときに、露天風呂で湯浴みをする赤ん坊を抱いた山姥に出会ったとか。
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山姥は「そんな因果な山師などやめて、この湯の湯守にならんかい」と云い残し、消えてしまったそう。

 

それ以来、この湯を姥湯と名づけて現在に至る。

 

かなりの秘湯なので、温泉以外のいろいろを期待せずに行ったけど、廊下ぴかぴか。

 

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温泉は2階から。内湯はすぐ右手に。
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露天風呂はこの2階の左の出入口から外へ。
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石段を登るとまず女性専用露天風呂がある。ただし、混浴露天風呂が女性時間の時は、混浴になる。夜の6時から8時と、朝の6時から8時半まで。

 

女性専用露天風呂は後ほど。
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橋を渡って混浴露天風呂の方へ。

 

橋から見下ろすと、掛け流されている温泉で川が水色になってる。
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桝形屋の裏側には地獄の源泉地帯があって、岩壁から噴き出す湯口は6箇所。そのうちの1つを桝形屋へ引き、後の残りは川へ流れているそう。

 

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混浴露天風呂は、手前の薬師の湯と左奥の山姥の湯。それぞれに屋根のある脱衣所がある。

 

まずは薬師の湯。山姥の湯より少し小さいかな。綺麗なブルーがかった乳白色の湯。

 

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夜や朝はあまり人が入っていなかったけど、立ち寄り湯の時間は山姥の湯だけじゃ入りきらないくらいの人だったから、こちらも賑わうんだろうな。
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湯に浸かって見上げる景色。雲がめちゃくちゃ近い。どんどん流れてく。
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いよいよ山姥の湯へ。

 

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三方を奇石奇岩の絶壁に囲まれた露天風呂。赤褐色と灰色の荒々しい岩が立ちはだかる大昔の噴火口跡。

 

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硫黄の香りがすごい。f:id:ayumu27:20181101124136j:image
脱衣所で服を脱ぐのがすんごい寒い。

 

脱衣所の入口からの景色。足凍えそう。
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露天風呂まで10歩くらいだけど、防寒でバスタオルを巻いてゴム草履を履いて急ぐ。

 

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湯底は岩やコンクリートで、砂利がところどころあってちょっと足裏が痛いところもある。

 

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白い細かな湯の花が舞うコバルトブルーの濁り湯。

 

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ものすごい勢いでお湯が投入されてる。毎分400ℓ自噴していて、内湯の女湯に毎分20ℓ給湯されてたから、軽く100ℓを超えてる。

 

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源泉の温度は51度。

 

湯の流れに沿って、熱いところとぬるいところがあるけど、概ね42度前後。f:id:ayumu27:20181101124643j:image

 

湯の流れ落ちるところは析出して真っ白に。
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反対側から川の方へ掛け流されてる。
岩に湯の花が溜まってる。

 

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風がものすごく冷たいので真ん中の岩を風除けにして、岩に隠れて入ってた。

 

暖かいお湯が有り難く感じる。11月の上旬で閉鎖になるのも分かる寒さ。

 

朝陽が差し込んでくると、景色も湯の色も変わってくる。

 

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やわらかで重たいお湯、ねっとりした肌触り。湯上がりの肌はするすべ。でも酸性泉に弱い私の足裏とお尻は、翌日には皮が剥けてた。

 

女性専用露天風呂は紅葉が綺麗。

 

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部屋は満室だったけど、入浴時間が長いせいか、外が寒いせいか、あまり人と一緒にならずゆったり入れる。
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排出口から掛け流されてくお湯とかえで。
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露天風呂は22時までで、内湯は24時間入浴できる。

 

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内湯もざーざー掛け流されてる。
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夜中はあまりブルーがかってなかったし、濁りもゆるかった。
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内湯も42度。酸性のせいか、体感はもっと熱く感じる。

 

しっかり湯守が湯温を調整してる。
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熱めなので、少し浸かって、出て歯磨きしたり、また浸かってから洗顔したり、何度も出たり入ったりが気持ちいい。

 

独泉なのでやりたい放題。

 

さて、翌朝。めずらしい湯船の底の木が見られた。

 

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朝の10時以降にお湯を抜いて掃除し、再び湯が溜まるのは正午前後だったみたい。
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11時頃に、そんな予感もありつつ、確認せずに内湯にいくと案の定。「お湯抜いちったから入れねーぞ」と。

 

まずは足湯。次に湯船の中の石段に頭をのせて寝湯。
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みるみるうちにお湯が溜まっていった。
内湯は露天風呂ほど硫黄の匂いはしない。酸性泉のすっぱいお湯。ねっとりした肌触り。

 

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立ち寄り湯は露天風呂のみで、9時半から15時半まで。大人600円。朝から続々と人がやって来てた。

 

絶対に宿泊して、ゆっくり堪能すべき。

 

 

姥湯温泉 桝形屋

★★★★★

酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ)-単純温泉

51.0度

pH 2.6

400ℓ/分

内湯2(男女別)露天風呂3(混浴2、女1)

加温加水循環消毒なし

2018.10.27宿泊

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