湯ノ本温泉 壱岐リトリート 海里村上(長崎)

壱岐島へのアクセスは2通り。飛行機なら長崎空港から壱岐空港へ30分。船だと、博多港からジェットフォイルで約1時間(フェリーだと2時間10分か20分)か、唐津東港からフェリーで1時間40分。

 

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壱岐随一の温泉地、湯ノ本温泉は、壱岐の玄関口である郷ノ浦港と芦辺港、印通寺港(唐津便)のいずれも車で20分ほど。

 

島の北西岸の入り江に湧き出る温泉で、源泉数は13本。11軒の宿や公衆浴場が湯ノ本湾をぐるりと囲むように並ぶ国民保健温泉地。

 

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2020年6月にリブランドオープンした壱岐リトリート 海里村上。

 

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絶景の海が見える露天風呂があるのは島内でもここだけだという最高のロケーションに建つ宿。

 

大浴場は地下一階。男女別で入れ替えはなし。夜は24時までで、朝は6時から11時まで。

 

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こざっぱりした清潔な脱衣所。化粧水などアメニティも置いてあり、バスタオルもフェイスタオルも備え付け。歯ブラシもある。

 

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浴室に入ると、茶褐色のお湯がなみなみと注がれた大きな湯船。

 

湯船は内風呂と露天風呂がひとつずつ。

 

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左手に仕切り付きのシャワーが7つ。

 

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かなり大きな内風呂。床も湯の色と同じ黄土色。外に露天風呂が見え、その向こうに海も見える。

 

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奥にもうひとつ小さな正方形の湯船があり、水が少しだけ。

 

湯ノ本温泉の歴史は古く「壱岐国風土記」によると、約1700年前に神功皇后が立ち寄った際に自噴していたのを見つけたのが始まり。応神天皇の産湯に使われたという伝説もあり子宝の湯として知られている。

 

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敷地内にある自噴源泉の湧出温度は69度と高温。でも加水はせずに湯量の調整だけで適温にしている。

 

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湯口は一番奥のこちら。

 

源泉は元々は透明だけど、空気にふれると茶褐色に変わる。鉄分が多いので朱色がかってる。海里村上では金色と表現されてる。

 

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湯口近くは45度超えで近寄れない。離れると42.5度弱くらい。でも、湯船の底の方は40度ちょい。

 

入浴者が少ないから湯揉みされないのだと思う。湯かき棒が置いてあるけど、大きな湯船なので一かきすればいいってわけではないし、全裸だし。

 

自分の周りだけ、手で混ぜる。

 

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反対側に湯の排出口があり、ざっばざばとかけ流されていく。

 

湧出量は毎分61ℓとそれほど多いわけじゃないけど、高温なので湯量を絞ったり止めたりすること考えると十分豊富な量なのか。

 

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ここが湯口から一番遠くてぬるいし、たくさんのお湯がかけ流されていくのを見てるのが気持ちいい。

 

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鉄の匂い。ぬるつるの肌触りで少しちりりとする。塩分の多さで隠れてしまうけど、炭酸水素イオンが567mgも含まれる重曹泉でもある。ぬるつると余分な皮脂を落としてくれる美肌の湯。

 

脱衣所の分析書は古くて、新しいのはHPに。

 

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すごい立派な黄土色の析出物。炭酸とカルシウムがしっかり含まれてる。

 

カルシウムイオンが518mgと豊富で、炎症を抑えるなど鎮静作用がある。消毒、殺菌効果のあるメタホウ酸も多い。

 

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しっかりと濁った湯なのに、入り口に手摺りがないので、ちょっと入りづらい。一段段差があるのだけど、深さが見えないので恐る恐る足を入れる。

 

湯底はざらりとする。

 

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側面の析出を触るとぼろぼろと取れる。掃除すんごい大変そう。

 

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もっと塩でねっとりしてるかと思ったけど、それほどではない。湯から出るとねっとりだけど。しょっぱさも、想像するよりしょっぱくない。でも保温効果が高く、身体が芯から温まる。

 

翌朝は40度ほどのぬるめで、ゆっくり入れる適温だった。

 

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強風のため、だったかな、露天風呂は使用禁止だった。翌朝も。湯は張ってあるけど、新しく注がれてないから温かくない状態なのだと思う。酸化が進んでるのか、すごい濃いオレンジ色。

 

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個室の貸切露天風呂があり、45分無料だった。そういうプランだったのかな。

 

地下一階の大浴場と同じフロア。フィットネスがある側の奥。予約した時間にロビーに行くと、案内してくれる。

 

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こちらもタオルは備え付け。清潔な脱衣所。間にシャワールームがあるのだけど、ボディーソープはあるけど、シャンプーがない。ここでひとりでシャンプーして、綺麗な脱衣所で身支度しようと思ってたので残念。

 

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オレンジ色のお湯。朝は酸化が進んでるのかも。

 

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湯面には湯の花が浮いてる。

 

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湯温は上の方は41.5度。底の方と差があったので湯かき棒で混ぜると41度くらいの適温に。

 

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お湯は出たり止まったり。水位に反応するのかな。

 

湯底についた手やお尻はオレンジ色になる。

 

塩が多いので当然数値は大きくなりがちだけど、成分総計が15000mgを超える超高濃度温泉。濃い成分は身体に浸透しやすい。洗い流して出るように言われるほど。

 

ちゃんと流して出てもタオルや下着に色が付く。

 

こんなに濃い温泉、産湯にしたら大変だろと1700年前の神功皇后につっこみたくなる。

 

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全12室の客室は全てがオーシャンビューで源泉かけ流しの露天風呂付き。

 

ちょっと小さい湯船で狭そうだった。

 

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壁にシャワーと温泉レバーがあり、自分で出し入れできる。湯量やタイミングで調節できるので、好きな湯温で源泉かけ流しを楽しめる。

 

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高温の源泉なので、溜めてから時間置いて冷ましてから入るしかないかと思ってたら、そうでもない。どうやら、熱い源泉が出るまでかなりの時間がかかるのか、溜まったお湯はぬるめ。熱いの苦手なので全然構わないけれど。

 

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私は部屋の露天風呂には入らなかった。冬の露天風呂は寒い。部屋とナチュラルに繋がってたりすると行きやすいけど、おもむろにベランダに出てっていうのは少し使いづらい。

 

湯ノ本温泉 壱岐リトリート 海里村上

★★★★

ナトリウム-塩化物泉

69.2度

pH 6.3

61ℓ/分

加水加温循環消毒なし

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