登別温泉 滝乃家(北海道)

空港から3分の南千歳駅から特急北斗で40分の登別。登別温泉は駅からタクシーで10分ちょっと。

登別の語源はアイヌ語で白く濁った川を意味する「ヌプルペッ」。古くから川の色が変わるほど豊富に温泉が湧き出していた温泉地。

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ヌプルペッに架かる橋を渡った先にある滝乃家。ずっと来てみたかった宿。

隣が前回宿泊した大型ホテルの登別温泉 ホテルまほろば(北海道) – 温泉手帖♨︎。失礼なほど雑な備忘録しかない‥。けど、当時はスパみたいで、印象がよくなかった登別温泉。

滝乃家は大正6年、お馴染みさんだけが泊まれる割烹料亭として創業。一般の人が泊まれるようになったのは戦後から。日本庭園に面した客室は全部で30室。

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『温泉のデパート』と呼ばれる登別温泉は、9種類もの異なる泉質の湯が湧く。源泉温度が45度から90度の高温泉で、自然湧出量が1日1万tって毎分6900ℓであってるかな?

滝乃家では4種類の色も匂いも効能も異なる源泉を味わえる。

大浴場は2箇所で、それぞれ別のエレベーターで行く。

玄関の真ん前の帳場、売店の先にあるエレベーターで5階に行くと、天空露天風呂「雲井の湯」がある。

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男女別で、入れ替えはなし。

チェックインの14時から夜の22時まで。朝は5時から9時まで入れる。

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こじんまりした脱衣所だけど、誰ともかぶらなかったので、ゆったり。

籠が間引いてあり、人数制限してある。5人まで。

バスタオルもフェイスタオルも備え付け。化粧水などアメニティも揃ってる。

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脱衣所から1つ目の扉で洗い場。仕切りがあるタイプで2つだけ。

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もう1つのガラス扉の向こうが露天風呂。

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大きな湯船に薄く緑がかった灰色の濁り湯。ほとんど屋根があるので、露天といえどあまり天候には左右されない。だろうけど、季節や気候そのものがこの湯船の味わいなのかも。

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湯船の先には雪景色。ここのところ暖かい日が続いてるので、真っ白ではないけど。

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湯口からは39度割れの湯が注がれてる。

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湯口の中には湯の花が溜まっていて、いかにも硫黄泉っぽい白い析出物が付いてる。

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この辺りの湯面には白い泡や、湯の花が浮いて膜を作ってる。

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湯船の温度は42度。湯口から注がれているのは39度のぬる湯。

湯口の下の方からも、42.5度超えの湯が勢いよく投入されてる。冬場は、天候により加温循環させる場合があるそう。これがそれかな。

源泉温度は64.2度。熱交換器で湯温を下げるけど、温度調整で湧き水を加えることもあるみたい。加水は分かるけど、64度もあるのに加温が必要なんだ‥。

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奥の露天側から湯が溢れ、かけ流されている。

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湯船の端に傾斜があり、そこに白い湯の花が積もってる。

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灰色の濁り湯に白い湯の花がたくさん舞ってる。

香ばしい硫黄泉で、ほんの少しすっぱい。pH3.8の弱酸性。硫黄の香りがしっかりする。

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泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。滝乃家では、この源泉を“鉄泉”と呼んでいる。前回の分析時には含鉄に該当してたのかな。きちんと新しい分析書が掲載してあり、信頼感がある。客室に引かれている温泉もこの鉄泉。

雲井の湯の男湯は、別の塩化物泉の源泉らしい。4本の源泉があるけど、女性が入れるのは3本。

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女湯の鉄泉も、じっとりねっとりした肌触りで、いかにも塩化物泉。湯上がりには肌がちりっとする。消毒効果のあるメタホウ酸が51mgも含まれてる。

眺めがいいので、ゆっくり浸かっていると、顔からすごい汗が出てくる。

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もう一つの大浴場「地縁の湯」は、玄関からラウンジへ向かう途中にあるエレベーターで、地下2階へ。

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こちらも男女入れ替えはなし。利用時間は雲井の湯とは異なり、1時間遅いオープンで15時から。夜は午前2時までで、翌朝5時から10時まで。朝は1時間遅くまで入れる。

バスタオルもフェイスタオルも、身体洗うタオルまで備え付いてる。化粧水などのアメニティも。

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低温サウナがあるけど、現在利用停止中。サウナ出入り口にある水風呂は使えるみたいだった。

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浴室に入ると、まずはかけ湯があり、正面が洗い場。シャワーは仕切りがあるタイプで6つ。

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左手前に寝湯があり、

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奥には2つ並んだ湯船がある。内風呂はこの3つ。

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どの湯船も源泉かけ流し。高温なので熱交換器で湯温を下げてる。湧水で加水することもあるそう。

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まず、寝湯の源泉は地獄谷。酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ,Ⅲ)-単純温泉。単純温泉って違和感あり過ぎるけど、溶存物質が総計928mgと、ほんの少し1000mgに満たないため。

おそらく、日によっても違うほどだろうけど、ほぼ、酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ,Ⅲ)-アルミニウム・硫酸塩泉。

だから、脱衣所の見取り図に、酸性・含硫黄-硫酸塩泉と書いてあるのだと思う。

湯口から出てくる源泉は41.3度。翌朝は41.1度とさらに少しぬるめだった。

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膝下までの深さ。浅さのせいもあり、湯温は39.5度弱。ぬる湯の寝湯最高。

見た目に反して、さらりとした湯感触。肌触りはじっとりねっとり。

硫黄の香りはあまりなく、土の匂いがする。

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足を踏み入れると、湯の花が煙のように舞い上がる。

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湯口付近の湯底には、ふわりと柔らかな泥のような湯の花がたくさん溜まってる。寝転がると底がぬるぬるで、お尻がぬるつる。

この寝湯と同じ源泉の湯船が、2つ並んだ湯船の奥の方。

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こちらの灰色の濁り湯。L字型の湯船で、それほど広くもない。

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やっぱり硫黄臭はそれほどでもない。自然湧出で毎分1901ℓも自噴してる、ザ地獄谷の源泉なのに。

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さらりとした湯感触なのは、pH2.3の酸性だからかな。さらりとしてるけど、肌にはじっとり滲み入る。

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湯口の析出物には、寝湯のと同じような黄緑色。

湯口から出る源泉は46度ほどで、湯船の温度は42.5度前後と少し熱め。源泉温度は72.5度の高温泉。

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滔々とかけ流されてる。

湯底は湯の花でぬるざら。歩くともわっと舞い上がる。

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隣の湯船と湯色が全然違う。

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向こうはミルキーな白濁色。

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隣り合った湯船には、ラジウム泉と書いてある。

薄く水色がかっていて、一見するとこちらの方が硫黄泉っぽい。

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白い湯の花がふぁさふぁさと浮かんでる。

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含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉。よかった、硫黄泉だよね。

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湯口からは48度超えの源泉が出ていて、湯船は41.7度くらい。翌朝はそれぞれ0.5度ほど低めだったので、さらにぬるめで入りやすかった。

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源泉温度は62.3度。硫黄臭がする。pH6.4の中性。重曹成分だけどぬるつる感はなく、肌にきゅうっと吸い付くような肌触り。

天然の保湿成分メタけい酸が236mgも含まれてる。硫黄も重曹泉も美肌の湯。殺菌作用のメタホウ酸も28mg。

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この湯船と同じ源泉なのが、露天風呂。

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ガラス扉から外へ出て、石段を降りていく。雪避けの葦簀から、溶けた滴がぽたぽたと垂れ頭や肩に触れ、冷たくてびくっとなる。

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足をつけると熱い!でも上からの冷たい滴を避けるために、屋根の部分か、さらにその外へと急ぐ。

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屋根や木からの落雪にもびっくりする。さすが雪国。

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湯温は43度弱ほどで、熱い。肌をさするとつべつべ。埃っぽい硫黄臭がする。

ほんのり青みがかった白濁したお湯。白い湯の花がたくさん。

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端まで行くとこんな感じ。どこからが立入禁止か分からなくて、もしかして、この先っちょはぬる湯エリアだったのかな。

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入口付近のここが湯口のようで、この辺りの湯温は45度。

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急いで通り過ぎないといけない。

この大浴場、地縁の湯には4つの湯船があり、使用源泉は2本。それぞれの源泉、湯船2つずつ。

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全30室のうち12室が、源泉かけ流しの露天風呂付き。

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ライトに照らされた白い濁り湯が雰囲気あって、テンション上がる。

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浴室は上手く造られていて、木の窓を閉めていれば、真冬の北海道なのに全然寒くない。内風呂としか思えない。

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でも窓を開けると、こんなにしっかり露天風呂。

ラウンジやロビーから見える傾斜になった庭。紅い鳥居が見えてる。素敵な眺めでさすがの露天風呂だなと思うのだけど

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このライトに照らされた感じがたまらない。

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着いた時の湯船の温度は45度。湯口から56度ちょっとあるお湯が出てた。がっつり混ぜると42.5度ほどに。

調整できると言われたので、40度くらいにしてほしいとお願いすると、今まで会った中で、1番しっかり装備で来てくれた湯守さん。温度計もちゃんと持ってきて調整してくれた。

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調整後は、湯口から48.5度前後のお湯が出て、湯船は40度くらいに。さすがの手腕。

この源泉は、天空露天風呂の雲井の湯の女湯と同じで、鉄泉と呼ばれている源泉。

源泉温度は64.2度なので、加水で調整してある。部屋のお風呂は源泉かけ流し。

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灰色の濁り湯に白い湯の花がたくさん。

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湯口にも湯の花がこびり付いてる。

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硫黄の香りが心地いい。弱酸性なのでさらっとした感じもあるけど、肌触りはねっとりじっとり。すごくぬるめなのに、顔から汗が出てくる。部屋でぬる湯最高。何度も入りたくなる。

源泉を利用した化粧水と乳液もあった。

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そうそう、湯桶にも滝乃家。

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またすぐ来たくなる宿。

先月の山中温泉 かよう亭(石川) – 温泉手帖♨︎でも、昨年行った由布院温泉 亀の井別荘(大分) – 温泉手帖♨︎でも思ったけど、リピートされる宿の3条件は、清潔、お料理が絶品に近いこと(これは値段との兼ね合い)、仲居さん(や主人)が素敵なこと。

個人的には温泉第一優先なので、3条件の上に温泉が加わるのだけど。

 

登別温泉 滝乃家

★★★★

[雲井の湯の女湯(通称 鉄泉)]

含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉

64.2度

pH 3.8

75ℓ/分(自然湧出)

[地縁の湯(通称 硫黄泉)]

酸性・含硫黄・鉄(II・Ⅲ)-単純温泉

72.5度

pH 2.3

1901ℓ/分(自然湧出)

[地縁の湯(通称 ラジウム泉)]

含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉

62.3度

pH 6.4

男女別大浴場2ヶ所(女湯計 内風呂3 露天風呂2)

加水あり 加温循環消毒なし ※冬季は加温循環あり

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