磯原温泉 としまや 月浜の湯(茨城)

常磐線の磯原駅から送迎車で5分程のとしまや 月浜の湯。磯原までは東京駅から特急ひたちで1時間50分。磯原で止まる特急は少しなので、時間によっては水戸から鈍行で。

北茨城の磯原温泉は、太平洋の砂浜に突出した二ツ島のある磯原海岸に湧く温泉で、4軒ほどの温泉宿がある。

玄関にある敷地内の自家源泉。ブルーグレーに染まった湯受けから硫黄感が伝わってくる。

昭和6年にとしまやの先代が井戸を掘ったところ硫黄泉が噴き上がったのが、磯原温泉の開湯。翌年その旨を親友の詩人、野口雨情に伝えたところ、『磯原小唄』に“来れば来るほど温泉の”と紹介し、広く世に知られるようになったのだそう。

5階にある男女別の大浴場は朝の9時まで一晩中入ることができる。男湯が「月見の湯」、女湯が「浜見の湯」。それぞれ内風呂と露天風呂がある。

脱衣所にドライヤーやアメニティは置いてない。え、ドライヤーないとかあるかな。でも見当たらない。各部屋のをってことなのかな。

ガラス張りで明るい浴室。広めの内風呂に、奥に露天風呂も見えてる。手前が洗い場でシャワーが5つ。

ガラス窓の向こうには太平洋。天気によっては絶景だろうな。

内風呂はかなり熱めで43度。

湯口からは熱い加温源泉と水を同時に注いでいるみたいで、混ざり合う湯口の先で39度ほど。

白い粉のような湯の花が付いてる湯口。周りにも白い析出物が固まってる。

源泉温度が17度なので加温していて、温度調整で加水、循環濾過もしてる。

でも少しずつかけ流されてるみたい。入った時にその分溢れるだけじゃなく。

露天風呂は41度でぬるくてやったーと思ったのも束の間。すぐに42.5度に。加温の狭間だったのかな。簀子の下から熱い湯が出てくるので、簀子を避けた端の方で42度くらいのところも。

露天風呂の湯口も同じで、先で36度割れ。

いかにも硫黄泉が出てますといった湯口。

ほんのり濁り気味で白い湯の花が少し。ふわぬるな肌触りだけど、循環の泡のせいかも。かけ流しも併用されてる。

4階には予約制の貸切露天風呂が2つあり、無料だったので行ってみた。

シャンプーなどは使えない。

「天妃の湯」への外廊下、かなり寒い。

フロントで木札をもらい、ここに提げてから入り、中から内鍵をかける。

ぎりぎり景色が見える時間。

月も出てた。

楕円形の湯船は2人が精一杯なサイズ。

湯口からお湯は出てるけど、縁から溢れはしない循環。

湯面にいろいろ浮いてたので入らず。それに寒過ぎて。洗面台まである脱衣場だけど、冬のこの時間はここで脱ぐのは余程じゃないと。

帰り道の「海月の湯」をちらっと。

こちらは丸い湯船。貸切露天風呂の利用時間は14時から最終受付が22時まで。

全19室のうち3室が温泉付き。

窓を開けると海が見える広い浴室。バリアフリー仕様で、シャワーは2箇所に。

1人でゆったり入れるお家のお風呂。客室の温泉内風呂がこのタイプだとかなりがっかりするのだけど、なぜかここは嫌じゃなかった。広いからなのか、湯口が温泉っぽいからか、泉質が硫黄泉だからか。

このレバーで

湯口から温泉が出る。

最初は黒い湯の花がたくさん出てくる。

レバーをひねると勢いよく加温源泉が出てきて、硫化水素臭がしっかり漂ってくる。硫黄泉なんだと実感。

もったいないからすぐ止めるけど、循環させずに、縁からも溢れ出せるから、源泉かけ流し。

緑がかった透明な湯に細かい白い湯の花が大量に舞ってる。

中には黒いのも。排水したら、こんなに黒いのが残るほど。

46度に加温した源泉が出てくるので、一気に溜めたら44.5度。これを冷ましてから入れば、加水なしでいける。ぬるくなれば、熱い加温湯を足して。

部屋の温泉最高。ほんのり硫黄で、泡付きがありふわぬる。ぬるつるの肌触りが心地いい。硫黄泉らしく、湯上がりの指先はするする。

 

磯原温泉 としまや 月浜の湯
★★
単純硫黄冷鉱泉
17.3度
pH 8.2
120ℓ/分
露天風呂付き大浴場2 貸切露天風呂2
加温加水循環消毒あり ※部屋風呂は加温のみ
2023.11 宿泊

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