真夏に入りたい不老閣のラジウム泉に再訪。
特急あずさで新宿から1時間半から2時間弱の韮崎駅。駅からレンタカーで40分ほど。長野との県境に近い山の中の秘湯で、秩父多摩甲斐国立公園内に位置する。
前回発見したラジウム浴室付きの部屋に。
洗面所が脱衣場仕様になってる。
シャワーも付いていて、使わなかったけどエアコンまである。真夏以外は寒いからかな。
奥の窓にはブラインドがあり、最初は閉まってたけど、開けても外から見えないとのこと。こちらからは通る車が見えるけれど、木々もあるし見えないのかな。
湯船は源泉かけ流しと、暖かい普通湯の循環湯船。すごい。まさか加温湯船まであるとは。
客室風呂に貴重なラジウム泉のかけ流しでこのサイズ。広い。3人でも大丈夫。1人加温にいるなら4人でも。って、ひとりで入るのだけど。参考まで。
段差に足を踏み入れると、湯の花がもわっと舞い上がる。
薄茶色の湯の花が大量に舞ったり浮いたりしてる。
素敵な形相になっていく予感しかない湯口。湯口は32.5度弱で、湯船は31度ちょっと。
源泉は、大浴場の内風呂と同じ不老閣2号源泉。源泉温度は32.2度で、10mしか離れてないところの地下45mから自然自噴し、塩ビ管で引湯してる。
使ってみたらものすごく良かったこの湯枕。木枕?しかも2つ付けてるのすごい。いや、ひとりでしか入らないけど。
湯口近くの湯枕に頭置いて、左耳のとこにちょぽちょぽ源泉が注がれていて、独り占めラジウム吸引。最高。ふと気付くと、もう爪が黒くなり始めてる。
湯口の周りには、そっとしとくと湯膜に成長しそうな湯の花が浮いてる。
窓側が湯尻で、縁から溢れ出ていく。
あぁ、かけ流し。
大浴場は手前の長寿の湯に一回だけ。
部屋と同じ源泉の大きな湯船は、なんとなく投入量が減ってる気がした。もっとざっばざっば音を立ててた気がする。湯船は32度で部屋風呂よりほんの少し暖かめだった。
奥の20度の岩風呂2号源泉を加温した小さな湯窪の湯は31度。湯の中に泡をともないながら注がれる音や視覚的に、しゅわっと感がある。遊離二酸化炭素は778mg。不老閣2号源泉にも700mg含まれる。
前回ほど混んでなくて、私は部屋風呂なくても大浴場で充分。
夏に最高のラジウム泉で湯治。食事も湯治食で身体に優しい。
増富温泉 天然岩風呂の宿 不老閣
★★★★★
〔不老閣2号源泉〕
ナトリウム-塩化物泉
32.2度
pH 6.4
32.4ℓ/分(自然湧出)
加温加水循環消毒なし
2024.8 宿泊
♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎
湯治宿としてずっと気になってた増富温泉の不老閣。6年ぶりの再訪。
甲府駅からレンタカーで50分ちょい。甲府まではあずさで新宿から1時間半前後。
増富ラジウムラインを通って増富温泉へ。
天然岩風呂の宿だけど、今回は行く気なし。山道歩くのしんどいし、あまりに冷たい源泉なので、足元湧出よりも心地よいぬる湯を求めて内風呂を堪能するんだ。
内風呂は地下1階にあり、夜は22時までで朝は7時から。翌朝は男女入れ替え。
天然岩風呂は17時まで。男、女、混浴と時間が決まってる。
大浴場の出入り口手前に洗い場があり、ドライヤーなども設置されてる。奥にはお茶もある。常温のお茶、嬉しい。
今日は手前が女湯。脱衣所は鍵付きロッカー。ドライヤーがひとつあるだけで、アメニティなどはない。
ものすごく混雑してたイメージだったのだけど、ななんと独泉。日帰り入浴と自炊部を中止してるからかな。旅館部が23室、自炊部が10室。
うわ、全然記憶にない。右の壁際にシャワーが4つ。
2つの湯船が並び、
奥の窓際に小さめの湯船がもう1つ。これだけ覚えてる。
2つ並んだ湯船の片方は沸かし湯。身体を暖める用で、40度の設定。ジャグジーになってる。
6人サイズの湯船だけど、夜の最後の一番混んでた時間、一番混んでた湯船がここ。
隣の濁り湯が長寿の湯。
薄い黄土色にこってりコーティングされた縁の切れ目からざばざばとかけ流されてる。
段差も見えない濁りなので、手摺りに掴まり、恐る恐る。段差は一段だけ。豹柄みたいな析出物に覆われた手摺り。
湯口からは32度の源泉そのままがざばざば音を立てて注がれてる。8人サイズくらいのゆったりした広さだけど、湯口のそばは飛沫が大きくてかなり濡れる。
肌をさするときしみがあり、強めのねっとり感。32度とは思えないほど、暖かく感じ、身体がじんわりしてくる。
この湯口からは飲泉できる。前は部屋に源泉の徳利があったけど、今回はなかった。
あまじょっぱい。濃い塩味の出汁。苦手なタイプで舐める程度しかできず、ごくりと飲みにくい。金気臭。
不老閣2号源泉は32度の源泉で、ナトリウム-塩化物泉。塩分が濃いだけでなく、炭酸水素イオンが1,700mgも含まれてるので、美肌の湯でもある。
暖まり効果は塩分だけでなく、700mgと多く含まれる遊離二酸化炭素の効果もある。
30分ほどで爪が黒くなってることに気づいた。鉄分も9mgと多い。
自然湧出で毎分32ℓと豊富な湯量とは言えないけど、もったいないくらいざばざばとかけ流されてる。
一番奥にある湯窪の湯は、前回は思うように入れなかった湯船。
3人サイズとしか思えない、というか3人目が来たら交代しようとするサイズだけど、前回は常連さんたちが5、6人で長湯してて、なかなか入りづらかった。
四隅から湯が投入されてる。まずは左手前の太い塩ビ管の湯口。
右手前は、湯の中からしゅわしゅわと泡が上がってくる。
右奥も。
こちらはもっと激しく泡が弾けて、湯面からぱちぱちと飛び上がってる。
それから左奥。
こちらはじゅわじゅわ。
泡の近くにいると、あっという間に泡まみれ。離れた部分はほとんど泡付きはない。きしみはあるけど、ふわさらの肌触り。泡のせいかな。
遊離二酸化炭素が778mgも含まれてる。岩風呂2号源泉は外にある天然岩風呂とほぼ同じ成分の源泉。
今は含放射能-ナトリウム-塩化物冷鉱泉だけど、平成20年時は遊離二酸化炭素が1160mgもあり、含放射能・二酸化炭素-ナトリウム-塩化物冷鉱泉だった。
湧出量はわずか2ℓの自然湧出だけど、この小さな湯船を充分に満たし、かけ流されてる。
源泉温度が21度なので少しだけ加温されていて、この日は29.5度。浸かっていた手を湯から出すと暖かく感じる。
黄緑色の濁り湯に小さなオレンジ色の湯の花。分かりにくいけど、感情線の中指のあたりに付いてる小さなオレンジ。
鉄の匂いがし、身体を拭いたタオルがオレンジ色になる。
左手前の湯口は唯一、湯の外にあり、
飛び散る源泉で、側面には鱗のような析出物が出来てる。
ぬるくていくらでも入ってられるけど、やっぱり刺激が強いのか、しんどくなる。車酔いのよう。体調とのタイミングなのかもしれないけど、痛いところが浮き彫りになる感じがする。
翌朝の大浴場は男女入れ替え。奥の脱衣所の方が2、3倍広い。鍵付きロッカーもあるけど、脱衣籠がある棚が便利。
わぁ、こちらも全然記憶と違う。2つの湯船に、
左手には洗い場があり、シャワーが4つ。
蒸気吸入室の出入り口には、火山灰が流れ出てきたかのような析出物の塊。
湯船から溢れた排湯と相まってすごい形相に。
天然ラジウムの蒸気吸入浴。ラジウム泉を柄杓で焼き石にかけるようになってる。普段サウナは入らないけど、ラジウム蒸気浴は魅力的で、しかも独泉だったので体験。意外と良かった。
昨日も今朝も独泉の時間が長くて嬉しい。
沸かし湯は39度。黄土色に濁った不老の湯は32度弱。
7、8人サイズではあるけど、段差や出入り口があるので、前回はめっちゃ混んでて入りづらかった。
奥の窓側からかけ流されてるのだけど、入り口側の縁もこんな素敵な仕上がりに。
ちょっと浅めの湯船で湯口は2ヶ所。
出入り口側の湯口は、べっとり真っ黒。爪が黒くなるのと同じ鉄分なのかな。
窓側にももう1つ。
こちらは岩の間から塩ビ管が出てるけど、変形し析出物で岩と同化してる。
ご飯も湯治食という感じで身体に優しい。また来年も来たいな。
増富温泉 天然岩風呂の宿 不老閣
★★★★★
〔岩風呂2号源泉〕湯窪の湯
含放射能-ナトリウム-塩化物冷鉱泉
21.5度
pH 5.9
2.1ℓ/分(自然湧出)
〔不老閣2号源泉〕不老の湯、長寿の湯
ナトリウム-塩化物泉
32.2度
pH 6.4
32.4ℓ/分(自然湧出)
加温加水循環消毒なし(湯窪の湯のみ加温あり)
2023.9 宿泊
♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎ ♨︎
世界一位?二位?と言われるラジウム含有量を誇る増富ラジウム温泉郷は、戦国時代から評判だったとかで、武田信玄の隠し湯の1つ。
新宿からあずさで甲府へ。中央本線に乗り換え韮崎で下車。韮崎駅からは車で40分くらい。(路線バスだと1時間)
『今 会いに行きます』のロケ地の明野ひまわり畑を経由してから向かった。
増富温泉の不老閣。足元湧出のすごい天然岩風呂がある宿。
日本一のラジウム含有量を誇るその岩風呂は、宿の裏にある山道を5分くらい登ったところに。階段は岩や木やブロックに混じり、木の根っこの部分も。
生憎の雨で足もとが悪い。帰りはさらに雨が激しくなり、水が溜まりどろどろに。
この雨のおかげか、女性専用時間の1時間半の間、なんと3人だけ!上がり湯で温まりながらの交互浴なので、1人の時間もあるほど!
普段、6、7人詰め詰めで入るらしいこの湯船にゆったり。
底から自然に湧いている足元湧出のラジウム泉と、天井の大岩から放出される自然ラジウムを同時にうけられる天然岩風呂。
湯温は19度でかなり冷たい。手が痺れてくる。
ぷくぷくしゅわしゅわばちばちと足元の岩の間から泡が上がってくる。足裏に当たるとくすぐったいほど。肌への泡つきもかなりある。茶色く濁ったなめらかな湯で、肌についた泡がつるつるする。
岩にはオレンジ色、茶色の析出物がびっしり。
岩風呂の上がり湯の横にあるアトム風呂は17度の源泉で、入浴は禁止。最後のかぶり湯に。
放射能の効果で免疫力アップ。遊離二酸化炭素はなんと838mgも。炭酸効果と塩化物泉で、冷たいけど温まる。メタケイ酸が160mgも含まれ保湿力も高い。夜中じゅう、身体の芯がぽかぽかだった。あ、真夏なのに、クーラー付けず布団かけて寝た。避暑地だな。お肌はするする。
部屋には源泉が入った徳利が。
塩味、苦味、酸味、炭酸に金気臭。とてもゴクリとは飲めない・・・。
男女入れ替え制の内風呂は2つ。どちらも、30度の源泉かけ流し湯船と42度の上がり湯。30度の源泉は寒くなく、ずっと入っていられる。身体を動かすと少し冷たさを感じるくらい。芯からぽかぽか温まっているのを感じる。
また、不老の湯には蒸気吸入室があり、長寿の湯には、岩風呂とほぼ同じ泉質の湯窪の湯(20度の源泉を30度に加温と記載があるけど、25度もなさそう)がある。ラジウム泉天国。
内風呂の分析書。
病中病後の方、定期的に通う方、湯治客がほとんど。
翌日は、肌のキメが細かくなるような、さらさらするするだった。いろいろ効きそう。また来たい。
増富温泉 天然岩風呂の宿 不老閣
★★★★★
天然岩風呂〔不老閣岩風呂〕
含放射能-ナトリウム-塩化物冷鉱泉
20.1度
pH 6.3
湯窪の湯〔岩風呂2号源泉〕
含放射能・二酸化炭素-ナトリウム-塩化物冷鉱泉
20.7度
pH 5.8
1.66ℓ/分
25度くらいに加温
不老の湯、長寿の湯〔不老閣2号源泉〕
ナトリウム-塩化物泉
32.3度
pH 6.6
33.5ℓ/分
内風呂 22時まで/7時から
2017.7.29 宿泊
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