産山温泉 奥阿蘇の宿 やまなみ(熊本)

熊本県北東部の産山村は、九重連山地域の高原上に位置し、阿蘇くじゅう国立公園にふくまれる自然豊かな土地。

 

阿蘇五岳を正面に見る村内には、環境省指定名水百選の一つ池山水源や、 熊本名水百選の山吹水源がある。

 

熊本空港からレンタカーで1時間15分くらい、黒川温泉から15分南へ行ったあたりに産山温泉はある。

 

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駐車場から山鹿川に掛かった小さな橋を渡ると、木々の中から平屋建ての宿の玄関が現れる。奥阿蘇の宿やまなみは緑のなかに佇む、秘湯を守る会の宿。
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玄関脇には竹筒から源泉が出ていて、柄杓もある。46度とあるけど、それほど熱くない。
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母屋は100年以上経った古民家を利用して造られていて、一歩中に入ると懐かしい空気になり、薄暗さが心地いい。

 

お風呂は、男女入れ替え制の大浴場が2つで、内湯と露天風呂が1つずつ。

 

他に館内に2つ、屋外に1つの計3つの家族風呂があり、宿泊者は予約なく無料で自由に入ることができる。
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建物の1番奥に館内の家族風呂2つがある。右側が「やまぼうし」、左側が「つばき」。

 

写真では『使用中』となっている木札が『空』であれば、中から鍵をかけて入る方式。この2つは一晩中入ることができるので、また後で。

 

2つの家族風呂の間にある出口から外へ出ると緑の眩しい庭が広がっている。
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ちょうど白い紫陽花が咲いてる。

 

目の前にはやすみ処の囲炉裏。阿蘇の温泉宿特有のものなのかな。黒川温泉や内牧温泉にも同じような囲炉裏があった。

 

この先に大浴場が2つ。
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内湯と露天が1つずつで、男女入れ替え制で暖簾が入れ替わる。

 

右の男性用の暖簾がかかっている方が内湯で「かぼちゃ風呂」。19時から22時までは女湯になる。

 

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左が露天風呂で「四季の湯」。19時から22時までは男湯になり、朝の6時半からはまた女性時間。
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薄暗い脱衣所は、綺麗にされてる。

 

引き戸を開けると暖簾の向こうに石造りの露天風呂。屋根付きなので露天といってもそれほど天候に左右されない。
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脱衣所の感じもこの露天風呂も、内牧温泉の内牧温泉 親和苑(熊本) – 温泉手帖♨︎の露天風呂とそっくり。
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産山温泉の開湯は平成18年と、新しい温泉。村おこしの一環として、30数年前から農業のかたわら奥さんとおばあちゃんと民宿を営んでいた森本さん一家が、温泉を掘り当てたんだそう。
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宿のご主人が自ら源泉を掘り、丹精込めて作った手作りの湯船。すごい。糠平温泉糠平温泉 中村屋(北海道) – 温泉手帖♨︎さんも、素敵な内装、改装、自力でされてたけど、こういうのやってのけちゃう方たちほんとすごい。
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切石の湯船はかなりの大きさ。この露天風呂のお湯が60分で入れ替わるという、たっぷりのお湯が注がれかけ流されてる。
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入る時間によって違ってたけど、43度前後の湯温で熱め。ちょっと我慢して浸かってたら、汗だくになる。
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平成18年当時の源泉の湯温は45度で、湧出量は毎分53ℓ。一年前の平成31年の新しい分析書だと、湯温は48度と少し高くなってる。熊本地震の影響なのかな。
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シャワーも2つあり、シャンプーなども置いてある。日帰りの利用者もいるので、あった方が清潔でいい。
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泡付きがあってふわぬるっとした肌触り。そのあと、ぬるぬる浴感。

 

pH9.1と高いアルカリ性単純温泉。とろりとしたお湯は、肌の古い角質を乳化してくれる美肌の湯。

 

かなりのぬるぬる。

 

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大きめのふわふわした白い湯の花がたくさん舞ってる。

 

加温も加水もないかけ流し。

 

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向かい合わせの「かぼちゃ風呂」の脱衣所も同じような造り。
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浴室に入ると、かぼちゃ、どーん。なんか愛らしい。

 

岩を積み上げて造られた湯船。これもやはり、ご主人の手造り。

 

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浴室いっぱいいっぱいの湯船。手前の洗い場左手にシャワーあり。
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石段を上って縁を跨ぐ。湯船の中に一段段差があるので、意外に入りやすい。

 

湯温は41度ちょっと。ぬるめだからか、他の湯船よりも泡付きがすごい。ふわぬるのぬるぬる。気持ちいいー。

 

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ほんのり甘みと香ばしさを感じる。

 

がんがんかけ流されてく。この湯船は50分で湯が入れ替わるそう。
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2つの大浴場の裏手にもうひとつ小屋があり、「田舎の湯」という家族風呂がある。

 

こちらも大浴場と同じく、夜は22時までで、朝が6時半から。
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蔵のような独特の造りで手前の脱衣所から、入場口みたいな低い扉を押して入る。
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手前が洗い場でシャワーあり。深めの大きな湯船が存在感ある。貸切風呂の中では1番大きい。
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かぼちゃ風呂もそうだけど、湯小屋の壁ギリギリまで湯船がある迫力ある造り。
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43度超えの湯温で、この日は一番熱い湯船だった。
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白い塊になった湯の花がたくさん舞ってる。
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ここ以外の館内2つの家族風呂は24時間開放されていて、いつでも入れる。

 

まずは廊下の右手にあった「やまぼうし」。
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脱衣所の手前に洗面台もある。

 

切石の湯船は家族サイズ。さっきの大きな湯船より落ち着く。自分だけの空間。
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全部で5つある湯船は全てかけ流しで、湯量の調節のみで温度調整をしてる。小さな湯船の方が熱いかと思いきやそうでもなく、ここ「やまぼうし」は42度弱。

 

同じ切石の家族風呂「田舎の湯」や、大きな露天風呂よりはぬるくて少し入りやすい。
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地下約1,000mから汲み上げた温泉をそのまま湯船にかけ流し。

 

もったいないほど、ざばざば流れてく。
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白い細かい湯の花がたくさん。もう少しぬるかったら、もっとゆっくり入れるのに。でも、みんなが長湯したら、貸切風呂まわらない。

 

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向かいにある樽風呂の「つばき」。ここが一番空かなくて、翌朝の朝食前にやっとお目にかかれたお風呂。何回も空いてないか足を運び、こんなに競争率高いなら、夜中に入ればよかったと後悔。
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広い浴室に大きな桶の湯船。
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窓を開けると緑が見えて、澄んだ空気が心地いい。

 

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なかなか空かない理由が分かった。41.5度前後の湯温で、5つの中で一番ぬるいから。

 

これはひとりで入るの極楽。マイ湯船。ざばーっと湯が溢れて、またあっという間に新しい湯で満たされて。

 

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部屋数は10室で湯船は5つ。うーん。もっと入り放題かと想像してたけど、なかなか手強かった。

 

こんなこともあろうかと、今回宿泊したのは露天風呂付きの和洋室「はなしのぶ」。2部屋しかないこのタイプのお部屋、安過ぎる。九州価格、秘湯価格では片づけられない、ありがたいけど安過ぎます。

 

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寝室から覗くとこんなふうにテラスと露天風呂の小屋が見える。中庭にはたくさんの木々。
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シャワールームがあるので、シャンプーとかもできる。一瞬テラスを横切り露天風呂へ。
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大浴場の露天風呂と同じく屋根があるので、お天気は気にならない。この日も雨だったけど、しとしと降る雨の情景が良かった。
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夜中でも早朝でも、好きな時に好きなだけ入れる。

 

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湯温も41.5度前後で、大浴場よりぬるい。湯口から湯をすくうと、ほんのり硫黄の匂いがする。
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白い湯の花もたくさん。

 

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あぁ、またこの部屋に泊まりたいな。

 

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これが名物の女将手作りの漬物バイキング。

 

産山温泉  奥阿蘇の宿 やまなみ

★★★★

アルカリ性単純温泉

48.3度

pH 9.18

53ℓ/分

内湯1 露天風呂1 貸切風呂3 客室露天風呂2

加温加水循環消毒なし

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