四万温泉 やまぐち館(群馬)

上毛高原駅からレンタカーで1時間弱の四万温泉。世のちりを洗い四万の病を治す四万温泉に四度目の宿泊。

5つのエリアがある温泉地で、奥から日向見地区の四万温泉 鹿覗きの湯 つるや(群馬)-温泉手帖♨︎、ゆずりは地区の四万温泉 時わすれの宿 佳元(群馬)-温泉手帖♨︎ 、新湯地区の四万温泉 積善館(群馬)-温泉手帖♨︎ に次ぐ、山口地区のやまぐち館。

清流四万川沿いに建つ創業300年を超える老舗旅館。フロント階は4階で、

男女別の大浴場が1階に、男女入れ替え制の露天風呂が2階にある。

1階の大浴場「薬師の湯」は、男女入れ替えなしで、翌朝10時まで一晩中利用できる。

薬師の湯の出入り口の手前に飲泉所。日本三大胃腸病の名湯のひとつなので。ちゃんと飲ませてくれていい。ほんのり塩気があり、石の匂いがする。

これはつばめの湯源泉で、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。やまぐち館の6本の源泉のひとつで、毎分3.5ℓの自然湧出泉。

手前が男湯で奥が女湯。

全67室なので、どんなにすごい人なんだろと思いながら行ったけど、とりあえずみんな露天風呂へ行くのかな、ずっと独泉。着替えも込みで40分くらいだったと思うけど、ずっと独りだった。

広めの脱衣所に多くの棚がある。脱衣所から浴室への出入り口が4枚の引き戸で、レトロな正方形のガラス窓。ガラスから向こうの洗い場や湯船が見えるのが風情がある。

浴室の画像はHPと旅行サイトのもの。入って右手の壁と、正面右寄りに5つと3つ、計8個のシャワーがある。

大きな湯船が2つ、角で接していて、奥から手前の湯船へお湯が流れ込む。どちらも15人くらい入れるような大きな湯船。

左奥に温泉薬師如来。男湯と女湯の真ん中にあり、両方から同じように見えてるのかな。奥の湯船の壁際の下部にある細長い3箇所の穴は、男湯と繋がっていて、湯の行き来があるのかもしれない。

如来側にある白い析出をまとった太いパイプから50.5度超えの源泉が注がれ、奥の湯船は43度弱と熱め。

手前の湯船は水も注がれていて、40度ちょい。こちらの縁がほんの少し低くなってるようで、さらさらと檜の縁を越えて湯がかけ流されてる。

段差の部分の石は、砂糖をまぶした薄焼きの白い煎餅の白雪みたいな感触のやつ。

やまぐち館の源泉は6本の混合泉で、pH7.6の弱アルカリ性のナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。6本とも自然湧出で、すべての湯船が循環も消毒もないかけ流し。すごい。敷地内に湧く自噴泉みたい。

きゅっきゅときしむ肌触りだけど、湯上がりの肌はねっちょり感があり、しっとりもっちり肌になる。

大浴場とは別に2階に男女入れ替え制の露天風呂がある。「お題目大露天風呂」と「渓流露天風呂 四万川の湯」の2つ。

利用時間はチェックインから19時まで。30分入れ替え時間があり、その後翌朝の9時まで。夜中も露天風呂入らせてくれるのもすごいこと。

まずは、お題目大露天風呂へ。

洗い場には8個のシャワー。外なんだけど、ガラス窓でゆるく囲ってある屋内みたいな浴室。

珊瑚のように白いぼこぼこの析出が乗っかった湯口から、50度の源泉が出たりゆるまったりを繰り返してて、湯船は42度。

隣の露天風呂は湯船自体は繋がってるのだけど、一瞬だけ上がってから入るしくみ。

2つに区切られていて、手前は42.5度で奥が40度ちょい。仕切りの岩の上部は湯の行き来がある。30mもの長さの湯船で、何箇所も源泉が出る湯口と、水を出してる蛇口がある。ここまで大きな湯船をかけ流しできるやまぐち館の源泉は、6本で毎分500ℓもの豊富な湧出量があるらしい。

最奥にある周囲25mの大岩。

大雨で四万川があふれ、付近の家や橋が流されても、この大岩のおかげで川の流れが変わり、やまぐち館は無事だったのだそう。感謝の気持ちを込めて“南無妙法蓮華経”のお題目を彫ったそうで、だからこの名称の露天風呂なのか。知らないと、なんじゃそりゃと思う名称。

群馬県産の三波石を使った湯船。四万川に面していて滝も見える。

隣にあるもう一方の露天風呂は、渓流露天風呂 四万川の湯。

シャワーは5つ。こちらの内風呂は、より内風呂らしい窓がある。総古代檜造りの湯船で42.5度。湯口は50.5度ちょいだった。

露天風呂は2つあり、手前が群馬県の銘石、多胡石を敷き詰めた「中の湯」。

38度のぬる湯で、湯口は56度の源泉と、水も一緒に出てる。

その奥の湯船は同じく群馬県産の三波石で造られた「庭園風呂」。

43度ほどの熱湯で入っていられなかった。

源泉かけ流しの温泉付きの部屋が5室あり、内風呂と露天風呂が付いた山側の客室「草ぶえ」に。

どちらも加水もない源泉かけ流しなので、自分で加水して湯温調整する。

カメムシが怖いのでガラス戸閉め切ってたため、浴室はむわっと熱気がすごい。ガラス戸全開にしたのはこの一瞬だけ。もっと2つの湯船のいい写真撮ったけばよかったと後悔。

内風呂の湯口は45.5度から46度。湯船は44度超え。横のカランでざばざば水を入れないと入れない。

でも湯口から源泉そのものが出てるのは、すごく有難いし、目に見えてかけ流しが気持ちいい。

部屋の中に10匹以上カメムシいて、チェックイン時から格闘してたので、露天風呂でカメムシに会うのが怖くて敬遠してたのだけど、翌朝勇気を出して入ってみたら、それほどいなくてなんとか安全に入れた。

内風呂は少し小さめなので、足を伸ばせる広さの露天風呂、楽で開放感がある。あと、風が気持ちいい。

部屋の窓にはカメムシがたくさんいて、窓に近付けず、窓を開けて気持ちいい空気を入れられないことが、非常に残念だったので、余計に外の風が気持ちいい。

湯口は内風呂よりほんの少し低い45.5度ちょいで、湯船は41度。翌朝は40.5度のいい湯加減だった。

本当の源泉かけ流しの適温で、自分だけの清潔な湯船最高。これぞ、四万温泉で求めていた湯船。

けど、四万温泉、毎回いろいろ考えながら来るけど、未だ正解が分からない。この景色、あと10日とか2週間遅ければ、紅葉が綺麗なんだろうな。

 

四万温泉 やまぐち館
★★★★
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
51.7度
pH 7.6
500ℓ/分(自然湧出)
内風呂(男1女1)露天風呂2(男女入れ替え)
加水あり 加温循環消毒なし※部屋の露天風呂は加水もなし
2025.10 宿泊

コメント

error: Content is protected !!