松山空港から2時間ちょっと。檮原町の先の津野町に湧く郷麓温泉。高知空港からだと、高速使って1時間半で行ける。
檮原の雲の上のホテルから10分ちょい東にある一軒宿、四万十源流癒しの里 郷麓温泉。客室は全6部屋、珍しいドミトリールームなどもある。
大浴場はなく、貸切風呂が2つだけ。チェックイン当日と、翌朝の2回だけしか温泉に入れないので、唯一の温泉付きのお部屋をとった。
テラスにあるお風呂は、ちゃんとドアや窓で囲われた内風呂で、源泉かけ流し。というか、源泉を自分で出すことができるお風呂。出しっぱなしにして、かけ流せるというわけでもない。
しかも温泉が出る時間は、夜の23時までで、朝は6時から10時までと限られてる。
青いコックをひねると源泉が出るのだけど、加温があまりに高温で、なんと80度近いお湯が出てくる。湯船に溜まった湯温は72度‥。
冷めるまでに相当な時間がかかり、加水するししかなかったみたい。あと、湯船が小さ過ぎたらしい。
でも、湯底にも側面にも泡がたくさん付いていて、なんか気持ち良さそうなお湯に見えた。
貸切風呂は予約制で、利用時間は1時間。夕風呂が15時から22時、朝風呂が7時から10時。チェックイン時に2回分を予約する。
玄関の目の前にあるのが、本館の「檜の湯」。
暖簾の先にはリラックスルームみたいな部屋があるけど、たった2回、1時間しか入れないのに、この部屋で過ごすなんてありえない。
すぐに脱衣場へ。洗面台にドライヤーがある。
一番風呂に入りたくて、急いで到着し、15時の予約をとれたけど、バスマットがびちゃびちゃだったので、そうだよね、日帰り客がいたんだよね、とテンションが下がる。
濡れたバスマットを頑張って乗り越え、浴室へ。湯船には木の蓋がしてある。
四万十川支流の北川を望む高台にある檜の湯。
大きくとられた窓から、渓流が見え、新緑が眩しくて、少し気持ちが戻ってきた。
湧出量がとても少ないので、それに見合った小さな湯船しかないとのことだけど、2人でも十分な広さ。
ただ、かけ流しってわけではなく、少しずつ熱く加温された源泉を足してもいいよって仕組みなので、縁から溢れていくわけではない。
しかも、湯温が43度近くあったので、加温源泉を足すどころではなく、加水の方が必要。
シャワーの水を注いでしまったのだけど、この木の蓋を開けるともう一つコックがあり、それをひねると源泉で湯温を下げられたみたい。
赤いコックは熱い加温源泉。
川の向こう岸の山間から運ばれてくるという源泉は、アルカリ性の単純硫黄冷鉱泉。19度の冷鉱泉なので加温してる。すごく熱く加温してるので、湯船も熱め。
冷たい源泉蛇口があるなんて、知らなかったから有効に堪能できなかったので残念。源泉で湯温調節できるなんて、素晴らしい仕組みだったのね。
半透明のぬるっとした湯の花が少し。硫黄の匂いはほんとにほんのりだけ。
とろとろのお湯で、ふわりとした肌触りは心地いいけど、残念ながらお湯がくたくただった。
もう一つの貸切風呂は、川沿いにある「離れの湯」。
食堂の先の扉から一度本館を出て、外履きで行く。
今度こそ朝7時の一番風呂。
こちらはドアを開けるとすぐに脱衣場。広くないけど、洗面台はある。
浴室は、手前にシャワーがあり、洗い場もゆったりスペース。
保温シートを外すと、片側が寝湯のような浅くなってる湯船。
窓の外は渓谷の新緑。激しめの川の流れる音が間近に聞こえ、鳥の様々な鳴き声が響いてる。
脱衣場の張り紙。なんで先に入った檜の湯にはなかったかなぁ。
ありがとうございます、なんて素敵なコック。
赤いコックの横にある板の蓋を外すと、もう一つ青じゃなく赤いコックがあった。
湯船の中には2つのパイプの湯口。すごい泡を伴いながら出てくる。
冷たい源泉はしっかり硫黄の匂いがする。塩素臭も感じない。あとで聞いてみたら、塩素消毒はなし。
手摺りに泡が付くほど。
身体にもしっかり泡がつくので、ふわとろの肌触り。
泡を取り払うとつるっとした手触り。pH 9.1のアルカリ泉感がしっかりある。
湯の中には無数の水泡と、
白いふわっとした小さな湯の花が舞ってる。硫黄泉っぽい湯の花。
朝一の湯温は42度弱だったので、加温源泉や冷たい源泉を自由に注いで湯温調節。
ほんの少しだけ、湯船から湯が溢れ出た。
高知県で源泉かけ流しの宿は超希少。
そうだ山温泉 千年の美湯 和 yawaragi(高知) – 温泉手帖♨︎くらいしか知らない。同じようなとろとろアルカリ泉。そうだ山温泉の方が加温がゆるくて入りやすい。でも、高温に加温することで、塩素消毒しなくてすんでるのかも。
郷麓温泉 四万十源流癒しの里 郷麓温泉
★★★
アルカリ性単純硫黄冷鉱泉
19.6度
pH 9.1
貸切風呂2 客室内風呂1
加温あり 加水循環消毒なし
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